2017年03月20日

【ココ】シャネルの生き方や性格がわかる本16冊【ガブリエル】

 
今日のなぞなぞ
「ココ・シャネルの人生や思想を知る本(と舞台と映画)は?」



「シャネルの生き方や性格がわかる本16冊」を↓「付録」にまとめました。

↓リストは以前の記事(香水はあなたがキスしてほしいところに――『ココ・シャネル 女を磨く言葉』より)で紹介した↑『ココ・シャネル 女を磨く言葉』の末尾で「参考資料一覧」として挙げられている本(と演劇、映画)です。

本書はシャネルの名言集。
心に刻みたい金言格言に、高野てるみさんの”熱い”解説コラムがからむ良書ですv
「ココ・シャネルの生き方と仕事」と題した年表も載っています。


ココ・シャネルは、ご存じのとおり
あのファッションブランド、シャネル(CHANEL)の創始者。
20世紀初頭のモードに革命を起こした”偉人”です♪

本名はガブリエル・シャネル(Gabrielle Bonheur Chanel)
「ココ」は、ナイトクラブのシンガー時代に歌っていた曲(「コ・コ・リコ」「トロカデロでココを見たのはだれ?」)にちなんでつけられた、愛称です。


ココの人生は波乱に満ちている。


修道院(孤児院)で育ったココ。歌い手としての夢は破れたけれど、
最愛の人物、ボーイ(アーサー・カペル)との出逢いと前後して、デザイナーの頂点へとのぼってゆく。
そして突然訪れる、ボーイとの「死別」……。


一方、ココはその性格にも
ひと筋縄ではいかない、悪魔的な魅力
があったといいます。


天才肌、知性と美貌、努力家、仕事人、いたずらっ子、驚くべきエネルギー。
ときには「虚言」でまわりをふりまわすことも……。



知れば知るほど、
もっと<シャネル>のことを知りたくなる。


私達を惹きつけてやまない
ココ・シャネルがわかる16冊(+舞台2演目・映画3本)をど〜ぞ〜♪


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪

あきか(@akika_a


※ 高野てるみさんは挙げていないのですが、私からも1冊追加させてください。
↓『パーソナリティ障害』ではココ・シャネルの性格傾向が”診断”されています。シャネルがメインテーマの本ではありませんが、人物像をみていくうえで参考になる本。



【関連記事】

香水はあなたがキスしてほしいところに――『ココ・シャネル 女を磨く言葉』より
パーソナリティ(障害)の10のカタチ

【付録】

シャネルの生き方や性格がわかる本16冊


 書籍
 舞台(プログラム)
 映画(プレスシート)


書籍


 1.


 2.


 3.


 4.


 5.


 6.


 7.


 8.


 9.


 10.


 11.


 12.


 13.



 14.


 15.


 16.


舞台(プログラム)


『ココ・シャネル 女を磨く言葉』の「参考資料一覧」では「舞台プログラム」として以下の2作品が挙がっています。演目そのものと同時に、プログラム(パンフレット)も資料にされたのだと想像します。


『COCO』

『ガブリエル・シャネル』


映画(プレスシート)


※ 「舞台」と同様、『ココ・シャネル 女を磨く言葉』の「参考資料一覧」では「映画プレスシート」として以下の3作品が挙げられています。プレスシート(メディアや取材者向けのプログラム、資料)も参照されたのだと想像します。


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【関連する記事】
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2017年03月19日

香水はあなたがキスしてほしいところに――『ココ・シャネル 女を磨く言葉』より

 
今日のなぞなぞ
「シャネルを語るとき、人はなぜ熱を帯びてしまうのか?」



人はみな、いつかどこかでシャネルと出逢う。
避けようとしても避けられない「接点」が必ずもたらされる。

それは、ブランド名としてのCHANEL(シャネル)ではなく、
<ココ・シャネル>という思想、人間との出逢い
だ。


……そんなふうに思います。
不思議だよね。誰の人生にもかならず<シャネル>が姿をあらわす。



☆★☆



今日紹介するのは、↑『ココ・シャネル 女を磨く言葉』
シャネルの名言集です。
映画プロデューサー・エディトリアル(編集)プロデューサーの高野てるみさん編・著。

ファッション・恋愛・仕事・美意識にまつわる60個の金言と、
高野てるみさんの解説コラムが交互に読める構成です。


このコラムが熱っぽくて、とても素敵。


伝記的に、シャネルの人生を解説している文章もありつつ、
高野てるみさんが熱く”シャネル観”を論じている項目もあり、

そうかと思うと、
シャネルの言葉が、まるで高野てるみさん自身の仕事や人生を語っているようにみえる箇所もある。



今日の記事のタイトル「香水はあなたがキスしてほしいところに」は、本書からの引用です。


message24 残り香

香水はあなたがキスしてほしいところにつけなさい。


「第2章 恋――仕事の原動力」より


この項目ではココ・シャネル自身の「香水のつけ方」が解説されています。
それから、例によってマリリン・モンローのあの言葉も引かれています。



シャネルの5番を5滴ほどつけて寝るのよ。



マリリンの、もっとも有名な言葉のひとつ。
寝るときに着るのは”香水”。カッコいいよねv


「シャネルの5番(Chanel N°5)」は1910〜20年代(ココ・シャネルの現役時代)に開発され、
いまでもシャネルブランドの看板商品となっている代表作。





本書には香水についての格言もいくつか出てきます。


香水は贈られるだけでなく、自分のために買え!


とか


異性を引きつけるための香りじゃダメ!


など。


あとね。
香水についてではないのですが、私の気に入った金言をひとつ紹介。


message12 引き算

出かける前に、何かひとつ外したら、
あなたの美しさは完璧になる。


「第1章 ファッション――エレガントな発明」より



☆★☆



ちなみに。
シャネルの香水といえば、私にとっては「5番」じゃなくて「エゴイスト」なんだよね。


子供のころ。ふと香水に興味をいだいて
洗面所に並べられていた瓶をいろいろと手にとってみた。
親のいないときに。

どれが香水のビンなのかもよくわからないまま、
コロンもヘアトニックもうがい薬も(笑)、いろいろ匂いをかいで、身体につけてみた。


で。
いちばん気に入ったのがエゴイストだった。
時間がたつほどに甘く、おいしそうな香りに変化していく……。

ほかのコロンとはぜんぜん違うと感じました。
あと、うがい薬ともぜんぜん違う(笑)。


ビンには「CHANEL」の文字。
これって、シャネルって読むのかな? あの、高級ブランドのシャネル?
それとも、あのシャネルとは違うのかな……。

これが私と<シャネル>との最初の出逢いでした。
(二度目の出逢いは舞台の「ガブリエル・シャネル」だった)


……こんなことを想いだしながら読んでいたら、なんと!
高野てるみさんも、エゴイスト派だというお話が出てきました。
すごい偶然。

私はシャネルの「エゴイスト」が合っているようで、疲れ知らずで、ものすごくやる気が出ます。

「第4章 美意識――ゆずれない生き方」より


5番とエゴイスト、
あなたはどっち派?



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☆★☆



高野てるみさんの本が良かったので、
関連して”シャネル本”を読んでいるこの頃。
最後に、いくつか紹介しますね。




ココ・ガブリエル・シャネルの評伝です。
評伝ですが、それぞれの章で”主役”が入れ替わる、ちょっと変わった構成。

コレットやポワレ、ミシア、ピカソ、コクトー、ポール・イリブなど……、
シャネルと関わりのあった「同時代人」とシャネルの人生を並行して描いていく。
たとえるならば、関川夏央さん・谷口ジローさんの名作マンガ↓『「坊ちゃん」の時代』のような雰囲気です。

著名な作家・芸術家がうじゃうじゃ登場する。
シャネルの時代のフランスは、ほんとに豊饒。





↓これも。まさに今読んでるなう。



伝記です。
……いや、「大河」だ。

 そこはフランス南部の、一度も征服されたことのない大地。よそ者がかすめて通っただけの土地。
 かすめ通った者の中には古代カルタゴの名将ハンニバルもいただろう。

「プロローグ」より


こんなカッコいい書き出しではじまります。
……というか、古代カルタゴ!

 やがて古代ローマの時代がやってくる。


ココ・シャネルはもちろん、古代人じゃないのだけれど、
<シャネル>が誕生する背景として、歴史にも目を配っている濃厚な1冊。
ココの祖父や親の物語にも多くの筆がさかれています。

映画の↓「ココ・アヴァン・シャネル」の原作となった本。


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☆★☆



<シャネル>を語るとき、人はみな熱を帯びる。


今日紹介した本はどれも、まるで
「私がいちばんシャネルのことをわかっているのさ!」とでも言いたげ
シャネルの”内面”までをも断言していきます。

客観描写だけでなく、心理や思想まで描きこんでいく。小説みたいに。



ちなみに、ココ・シャネルはけっこう虚言癖のあるひとなのね。
とくに自分について語るときは、毎回言うことが違う。
隠し事も多かったといいます。

作家のルイーズ・ド・ヴィルモラン(Louise de Vilmorin)も、
シャネルの「回想録」の執筆を断念したほど。
口をひらくたびに話が食い違う。




だからかもしれません。
正確な<シャネル>像を誰も把握していないからこそ、
書き手の価値観や人生を投影して語りたくなる。



ちなみに、虚言癖に関連して。
以前の記事(パーソナリティ(障害)の10のカタチ)で紹介した↓『パーソナリティ障害』という本では、
ココ・シャネルは「自己愛性パーソナリティ障害」「演技性パーソナリティ障害」と診断されています。

なるほど、たしかに……と思う反面、
この診断もまた、七変化する<シャネル>像のひとつに過ぎないのかもしれない。






そんなこんなで今日は。

『ココ・シャネル 女を磨く言葉』っていう本が
オススメだよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆



というお話でした。



ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


【関連記事】

【ココ】シャネルの生き方や性格がわかる本16冊【ガブリエル】
パーソナリティ(障害)の10のカタチ
何度でも聴きたいミュージカル(舞台・映画)のサントラ10枚







 
posted by akika at 19:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・最近読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月18日

買ったら「読まない」読書術!?(積ん読の話じゃないよ)

 
今日のなぞなぞ
「掟破りの”裏ワザ”的な読書術は?」



読書術の本はけっこう読んでいるけれど、この発想はどこにもなかった!
今日は、ほとんど”裏道”なユニークすぎる読書術のお話です。


もくじ
 さらっとレビュー
 「読まない読書術」の分類学
  ・ツンドク派
  ・町へ出よう派
  ・一生のうちに読める本は限られてるだろ派
 「買う」は「読む」より意義がある
 紙の本を買いなよ(ただし読まなくても可)


さらっとレビュー


本日紹介するのは、↑『“好き"を仕事にするための77の極意』
タレントのビビる大木さんが、クリエイターたちに「好きを仕事にするためのノウハウ」を聴きにゆく、インタビュー(対談)本です。


インタビュイー(聴かれ手)は……

嶋浩一郎さん(博報堂ケトル 代表取締役社長・共同CEO)
渡辺圭さん(NHK 歴史番組プロデューサー)
鬼塚忠さん(アップルシード・エージェンシー 代表取締役)
日野晃博さん(レベルファイブ 代表取締役社長/CEO)
坪井貴史さん(フジテレビ バラエティ番組プロデューサー)
柴田陽子さん(柴田陽子事務所 代表取締役)

の6人。


ビビる大木さんのインタビュアーとしての才能がこれでもかというくらい発揮されていて、
「”好き”がどうビジネスにつながるのか」をどんどん引きだしていく。

気づけば私は、たくさんの文章に傍線をひいて、ページの端を折っていました。
(私はこんなふうに本を”汚し”ながら読書しています)。

以前の記事(最近読んだサブカルチャー寄りの本10冊〜聖地巡礼からロバート秋山まで)で紹介した『サブカル・スーパースター鬱伝』と同様、
聴き手がとてもよいアシストをしている良書です♪


たとえどんな”好き”でも。
取るにたらないと思える趣味や習慣でも。
”好き”は必ず「強み」として輝く。


本書を読めば、あなたのなかに眠る”資産”に気づくことができるはず。


「読まない読書術」の分類学


……と、さらっとレビューしたところで。
本題の、買ったら「読まない」読書術について。

これは本書の”一人目”に登場する博報堂ケトルの嶋浩一郎さんが提唱している方法です。
博報堂ケトルは、クライアントの課題を方法を問わずに解決する「クリエイティブエイジェンシー」。

嶋浩一郎さんは、買った本は「読まなくてもいい」という。
これが、今まで語られてきたどの読書術とも視点が異なっている。


読まない読書術?
けっこうあるじゃんそんなの。


……そう思った方もいるかもしれません。
たしかに、「読まない」を斬り口にした読書法は、ないことはない。


たとえば、代表的なのが……



・ツンドク派


買ったけど、読まずに置いておく方法。
積んでおく→積ん読。

ツンドクは私も大賛成です。
気分やそのときの興味によって、吸収率よく読める本をひもとけばいいと思う。
そのためには、ツンでおいて選択肢を増やしておくのが◎。

でもツンドクは「いずれ読む」ことを前提にしているよね?



・町へ出よう派


知識や知恵は本にだけ宿るわけではない。
「書を捨てよ、町へ出よう」……的な。

”書を捨てよ”はべつに、「本はだめだ!」といっているわけじゃなくて。
本とおなじように現実世界のことも読みこめというスタンスです。

嶋浩一郎さんの方法は真逆。
捨てるんじゃなくて、買えとおっしゃっています。買え、でも読むな、と。





・一生のうちに読める本は限られてるだろ派


世にあるすべての書を読めるわけじゃない。
読まなくていい本は読まずにすませろ。

たとえば以前の記事(最近読んだ「読書術」10冊)で紹介した佐藤優さんの『読書の技法』では、
「精読すべき本を見極めるための多読」をススメています。

↓ショウペンハウエルから連綿と続く、
”読むべき/読まなくていい本を見極める”読書術。

でも。どうやら
嶋浩一郎さんの方法は、この派閥でもないようだ……。






「買う」は「読む」より意義がある


ではでは。
嶋浩一郎さんがどういう意味で「読まなくていい」とおっしゃっているのか。

それは、ひとことで言うと……


ログ


なんだよね。

嶋浩一郎さんは、毎日1冊は本を買うらしいのですが、
「買うだけで、読まなくてもいいんですよ」ときっぱり宣言する。

例えば宇宙の「ひも理論」の本を買ったとすれば、その時「ひも理論」という言葉が知りたかった自分がいる。そのマーキングでいいんです。

(中略)

買うだけでオッケーです。前書きだけ読んで終わりでもオッケーです。

「PROFILE.1 広告」より

ツンドク推奨の私だけれど、「読まないことを前提」に本を買ったことは一度もなかった。
長年積まれている本も、いずれは読む予定なのね。気持ちのうえでは。

だから「読まないつもりで買え!」というこの発想は、けっこうな衝撃でした。
伝わるかな、この驚き。


じっさい、聴き手のビビる大木さんも
「読まなきゃっていう強迫観念があるんですけど」と、とまどっていました。

でもこの対談以来、ビビる大木さんは
気になったら読まなくても買う、を実践しているそうです(「あとがき」より)。




やってみるとわかると思いますが。
これ、心理的抵抗がすごいんだよね。

「買ったけど積んじゃってる」のと「はじめから積む(読まない)つもりで買う」のは、
結果だけみるとおなじなのに、必要な覚悟がぜんぜん違う。

でも。やってみるとわかると思いますが、
実践すればなんだか”殻”を破れた感じになる。

掟破りの、裏道のさらに裏道の読書術です。


紙の本を買いなよ(ただし読まなくても可)


ある本を買う。
すると、そのときの自分の興味が「ログ」として本棚に保存される。

ふつうはログというと、ノートやwebに”情報”をストックしていくのだけど。
今日の話はベクトルが逆だよね。

自分の関心というデータが、本という”物質”として「ログ化」されていく。


私は、読書は電子書籍でも紙でもどっちもOKだと思っているのですが、
今回にかぎっていえば
紙の本のほうが「ログ」として面白い効果を生んでくれるかも。


以前の記事(「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない)で紹介した
「PSYCHO-PASS」の槙島聖護ふうにいうならば……



「紙の本を買いなよ」


ということになります。

紙の本を買いなよ(ただし読まなくても可)。







そんなこんなで
今日は、ビビる大木さん(聴き手)の『“好き"を仕事にするための77の極意』の紹介でした。



それでは。
いつものメッセージ。



みんな
いっぱい本読もうよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆




……。

…………。

……………………。


……いや、今日はこれじゃ正しくない。



みんな
いっぱい本「買おう」よぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆




ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


【関連記事】

最近読んだサブカルチャー寄りの本10冊〜聖地巡礼からロバート秋山まで
最近読んだ「読書術」10冊
「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない
最近読んだ「好きを仕事に」する本10冊





posted by akika at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月17日

わかりやすく”伝わる”表現の16のルール

 
今日のなぞなぞ
「意図を正しく伝えるための16のルールとは?」




ある種のひとにとっては、タイトルを見ただけで飛びつきたい本でしょう。

ある種のひと……というのは、
コミュニケーション技術を磨きたいあなたのこと。


このブログではカテゴリ:コミュニケーション・セールス
「コミュニケーション・スキルとは何か」についてずっと考えています。

私が思う、コミュニケーションでいちばん大切なこと。
それは……

「自分の頭のなかにあるイメージ・ビジョン……
意図を正確に相手に伝えること」


です。

まんま、↑この本の副題。
なので、私は飛びついた(笑)。


☆★☆



地下鉄の案内、交通標識、高速道路、街中の看板、商品の説明書……。


本書は、身近にあるさまざまな「わかりにくい表現」を写真つきで載せています。
それらがなぜ「伝わりにくい」のかを分析している。

これがとっても面白くて。
なかには「なんじゃこりゃ」と笑っちゃうような例もあります。

前半はさながら、宝島社の「VOW」シリーズのような様相。
(「VOW」は雑誌「宝島」の読者投稿コーナー。
街中で見かけたヘンなもの、おバカなものが満載。↓単行本化されています)




もちろん『「分かりやすい表現」の技術』のほうは、
ただ笑っておわり、でなはく。

その表現がなぜわかりにくいのかを分析しています。

わかりにくくさせている「犯人」を特定し、
その「犯人」を排除することで、


わかりやすい表現の16のルール

を導きだしています。


今日はこの16のルールをざっくりとおさらいすることでレビューとします。



☆★☆



↓16の項目(「1 〜」)は引用。
その下の補足説明は本書の解説ではなく、「私の解釈」です。

本書では項目別に具体的なテクニックもたくさんあがっていますので、
このエントリを読んだだけで満足せず、
実際に本書にあたってみてくださいね♪


 1 おもてなしの心を持て。


すべては「おもてなしの心」からはじまる。
受け手の理解力を頼みに丸投げするのでなく、
発信者側が「もっとわかりやすい表現はないか」と考え続けるのが大切。


 2 「受け手」のプロフィールを認定せよ。


相手の前提知識を確認すること。
専門用語は、専門家にしか伝わらない!


 3 「受け手」の熱意を見極めよ。


広告の例をあげるのがいちばんわかりやすいと思います。
すべての受け手が、積極的にこちらを理解しようとしているとは限らない。
コンパクトに、関心を惹くように、情報を伝えることも必要。


 4 大前提の説明を忘れるな。


「2 「受け手」のプロフィールを認定せよ。」にも通じる項目です。
自分にとって「当然すぎる」ことは、説明を忘れやすい。


 5 全体地図を与え、その後、適宜、現在地を確認させよ。


いま、なんについて伝えようとしているのか。
受け手を情報の海のなかで迷子にさせない配慮です。
本書では、「プレゼン中に現在地を確認させる」ための、とても有効なテクニックが載っています。


 6 複数解釈を許すな。


「このはしわたるな」。
橋? 端? ……ということ。


 7 情報のサイズ制限を守れ。


A4の用紙1枚に、10万文字の情報があったら読むほうはツラいですよね。
媒体によって、伝えられる量の限度があるので、それを守りなさいということ。


 8 欲張るな。場合によっては詳細を捨てよ。


ほんとうに必要ではないものを省略すること。
すべて詰めこんでしまい、けっきょくなにも伝わらないくらいなら、
ちゃんと選別して、大切なメッセージだけ届けるほうがいい。


 9 具体的な情報を示せ。


動物が好き(?) → 犬が好き(!) → シーズーが好き(♪)
概念やグループだけでは伝わらない。
具体的に言うことで、ピンポイントで正確な表現に近づきます。

また、ときには具体例をあげることで、
劇的にわかりやすくなるケースもたくさんあります。


 10 情報に優先順位をつけよ。


重要な情報は大きく、目にはいりやすく!
そんなに大切じゃないものは、小さく……。


 11 情報を共通項でくくれ。


ビートたけしさんがよくおっしゃっている「因数分解」といえば、
わかるひとには伝わりやすいかもしれません。

ある男に3人が殺されたことを伝える場合。
3つの殺人シーンをすべて撮らなくてもいい。
3つの死体を順番に映し、返り血をあびた男がナイフを持って歩くシーンがひとつあるだけで、
「男が3人を殺した」ということが伝わります。

ax + bx + cx → x( a + b + c )

ということ。


 12 項目の相互関係を明示せよ。


項目どうしが並列なのか、親子関係にあるのかを明確に。
↓この「親」と「子」が一目瞭然になるように伝えなさい、ということです。

T.親
   a.子
   b.子
U.親
   a.子
   b.子


 13 視覚特性(見やすさ)を重視せよ。


色分け、境界線、枠、書体、大きさ……。
伝わりやすくする工夫は、まず視覚から♪


 14 自然発想に逆らうな。


「書類を重ねてください」と言ったとき、
ほとんどのひとは新しい書類を束の「上」に重ねるでしょう。
なので、自然な発想に逆らうような
「下に重ねてください」という指示は、受け手の誤解を招きます。

「下にもぐらせてください」と言えば、
こちらの意図を正確に伝えることができます。
(これ、私が試験監督のアルバイトをしたときの実体験です(笑))


 15 情報の受信順序を明示せよ。


いきなり「〜のボタンを押してください」という説明を読んでも、
「〜のボタン」がどこにあるのかわからないひとはイライラするしかない。
最近は家電やパソコンの説明書も親切になって。
「まずはじめにこれをお読みください」という冊子にがついていたりするのでありがたいです♪


 16 翻訳はことばではなく意味を示せ。


逐語訳が読みにくいのは、ご存じのとおり。
外国語に限らず、ときには「意訳」することで意味がとおりやすくなります。


☆★☆



ところで。
本書には、関連書籍もたくさんあります。


文章術
マンガ版
説明(プレゼン)の技術
英文術
教え方……



どの本も、基本は『「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール 』にのっとっています。
(漫画版の絵のみを除き、すべて藤沢晃治さんの著作です)

必要な場面にあわせて、
併読してみるといいかも。










すべてのひとに、
正確なコミュニケーションを♪

とっても良い本でした。


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


【関連記事・カテゴリ】

最近読んだ「考える力を鍛える」本10冊
カテゴリ:コミュニケーション・セールス







 

2017年03月16日

「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない

 
今日のなぞなぞ
「アニメを観るより先にノベライズを読んでもいい作品は?」



オススメのアニメは? と訊かれたら、私は真っ先に「PSYCHO-PASS(サイコパス)」を挙げる。
大好きな作品です♪(ジブリは別腹)

あなたがもし、「サイコパス」をまだ観ていないとしたら、
先に↑ノベライズから入るのもいい
かもしれない。
今日はそんなお話。



☆★☆



今日紹介する本は、名作アニメ「PSYCHO-PASS(サイコパス)」のノベライズ版。
アニメ版の物語を忠実に再現し、”ボーナストラック”をくわえた小説です。

以前の記事(小説版『PSYCHO-PASS<0>(サイコパスゼロ)』の心理描写がスゴくてほとんどBL(ボーイズラブ))で紹介した



↑この本は、アニメでは詳細が語られなかった事件を描いた”スピンオフ”作品ですが。
本日取りあげる「小説 PSYCHO-PASS」はわりと原作(アニメ版・第一期)どおりです。


SF&サスペンスの名作「PSYCHO-PASS」。
どんな世界観なのかというと……。


「そのひとが”犯罪に手を染める潜在的な確率”」をシステムが絶えず計測、管理している近未来が舞台なのね。

システムの判断によっては、罪を犯していない人でも「潜在的な犯罪者」として”予測逮捕”される。

ほとんどの犯罪は未然に防がれるので、
警察のカタチもすっかり様変わりしていて。少数精鋭の組織となっています。


☆★☆



市民のメンタリティを常に監視しているこの制度は「シビュラシステム」と呼ばれています。これが社会のすみずみにまで影響を与えている。

このシビュラが、すごい。
シビュラが予測してくれるのは、犯罪にかかわることだけじゃなくて。


職業適性。
結婚相手。


働き方や生き方に関わることまでシステムが”ご宣託”してくれるわけよ。
で、みんなその提案に従って生きている。

シビュラの予測の精度はすごいので、
かなりの確率でその人は”幸せ”に生きることができる。
ある意味「理想郷」が実現しているともいえる世界です。
(システムからはじかれた「潜在的な犯罪者」以外の人にとっては……)



これ、どう思います?


あなたの性格傾向や才能をみて、自動的に最適な仕事が振りわけられる。
AI(人工知能)が、理想的なパートナーを割りあててくれる。

ぜんぶ。
ぜんぶ、機械が決めてくれる。


なにも考えなくても”幸せ”になれる。


そんな社会に生きてみたいと思うかもしれない。

そんなのぜんぜん人間的じゃない! と思うひともいるかもしれない。




本書に登場するキャラクターたちも、立場によって
いろいろな「シビュラに対する葛藤」を抱いています。

「PSYCHO-PASS」はひと口に言ってしまえば、”近未来の刑事もの”なのですが、
テーマとしては超管理型社会の是非を問う物語かもしれません。


☆★☆



でね。
以前の記事(最近読んだ「未来を予測する」本10冊)でもお話ししたんだけど、
「PSYCHO-PASS」の設定を語るとき、どうしても私が連想してしまうのが「パノプティコン」というモデルなのね。

パノプティコンは、監獄です。
中央に監視塔があって、個室(独房)がそのまわりを囲っている。
看守はすべてを見通せるけれど、囚人は監視者の姿も、ほかの囚人の姿も見えない。

この状態だと、たとえ監視塔に看守がいなくても、
「見られてるかもしれないから……」と囚人は規律に従って行動するようになる。

ポストモダン哲学の雄、↑ミシェル・フーコーが「管理・監視社会」の比喩として用いたモデルです。
(建築としてのパノプティコンの提唱者はジェレミー・ベンサム)


「PSYCHO-PASS」の世界も、べつに看守という権力者がいるわけではありません。
シビュラというシステムが社会インフラになっているだけ。

でも人々は「シビュラにどう判断されるか」を常に気にしていて
日々のメンタルケアにいそしみ、色相(潜在的な犯罪者度を色で表したもの)が曇らないよう努力している。
監視者は不在なのに、自分で自分を監視している。規律は「内面化」している。



☆★☆



えっとね。
なにも私が勝手にパノプティコンと「PSYCHO-PASS」と結びつけているわけではなくて。
本書のなかで、まさにフーコーやベンサムの話がでてきます。


「マックス・ウェーバーの言葉を借りれば、理想的な官僚とは『憤怒も不公平もなく』さらに『憎しみも激情もなく』、『愛も熱狂もなく』、ひたすら『義務』に従う人間のことだという。シビュラシステムは、そういう意味では理想の官僚制的行政に近いかもしれない。

(中略)

「あいつは……マックス・ウェーバーを持ちだされた次の瞬間には、フーコーやジェレミー・ベンサムの言葉を引用して返すでしょう」

『小説 PSYCHO-PASS サイコパス (下)』 「第十九章 透明な影」より


犯人を追いながら、シビュラについて議論する場面です。
最初のセリフは雑賀譲二(さいがじょうじ)という教授。
ふたつめのセリフは狡噛慎也(こうがみしんや)。公安局の刑事です。
「あいつ」とは槙島聖護 (まきしましょうご)のこと。最凶の犯罪者。


マックス・ウェーバーは、実在の社会学者です。
社会学というジャンルを打ち立てたと言ってしまってもいいくらいの重要人物。
資本主義の発展が、欲望の追求ではなく、じつは宗教的な「禁欲」に基づいていると示した↓『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』がとても有名です。



↑雑賀教授の「理想的な官僚〜」のくだりは↓『権力と支配』の引用です。





ジェレミー・ベンサムは「功利主義」(もたらされる効用・満足度の大きさによって社会制度を設計するべしという態度)の始祖

「最大多数個人の最大幸福」という言葉が有名ですね。
それぞれの人の”幸せ感”の総和が最大になるように分配されている状態。
経済学でいう「パレート最適」(※)のこと。

※ 最大の”満足度”が追求された最適な配分状態のこと。誰かの”満足度”あげるためには、ほかの誰かの”満足度”を悪化させなくてはならないくらい、資源等が行きわたっている状態。



☆★☆



本書では(アニメでも)、こんなふうにいろいろな本が引用されているのね。
このシーンだけが特別なわけじゃなくて。


シェイクスピアとか寺山修司とか、ジョゼフ・コンラッド、ジョージ・オーウェル、フィリップ・K・ディック、聖書まで……。


あらゆる場面で、いろんな本が登場
します。
あと、キャラクターが本を読んでいるシーンがやたらと多い!

もちろん電子書籍がじゅうぶん普及している社会なのですが、
狡噛慎也も槙島聖護も、”紙の本”を好んでいる。



↑の雑賀と狡噛のやり取りだけをみても感じると思うのですが……



『PSYCHO-PASS』は情報量がものすごく多い作品


です。

ひとつひとつのセリフもそうだし。
シビュラシステムについての言及も、多岐に渡る。
警察組織をはじめ、社会の姿が今とまるで違うので、描写の奥を読んでいかないといけない。


↑冒頭で「アニメより先にノベライズを読んでいい」とお話ししたのはこういう理由からです。
さらっとアニメ版を観ただけでは、世界を味わいつくせない。
ときには立ちどまり、考えながら楽しめる”本”という形式が合っている作品ですv

本書に登場する槙島聖護のセリフにのっとっていうならば……



「紙の本を買いなよ」


……ということになります。

ほんとに。
ほんとに、こんなセリフが出てくるの。
槙島聖護きゅんは

みんな本読もうよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆

ってずっと言っているような気がします(笑)。


☆★☆




名著からの引用が多いので、
このブログでいつも推奨している「芋づる式読書」(その本に出てくるほかの本を、リンクをたどるようにして読んでいく)の起点にもなる本



……なんだか今日は、『PSYCHO-PASS』の設定や細かい点についてばかり語っている、ちょっとマニアックなレビューになってしまいました。
常守朱(つねもりあかね)(主人公)の名前すら一度も出てこないとか、どうなのよ。

まあ、以前の記事(小説版『PSYCHO-PASS<0>(サイコパスゼロ)』の心理描写がスゴくてほとんどBL(ボーイズラブ))があまりにも物語に寄りすぎて
ほとんどボーイズラブなレビューになってしまったので(^^;)、バランスが取れたかも?


そんなこんなで。


『小説 PSYCHO-PASS サイコパス』っていう本は
アニメを観るより先に読んでもいいかもよぉ☆(*´∇`*)ミ☆



というお話でした。

↓文庫版も出ています。






ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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