2015年12月06日

最近読んだミステリ10冊〜本格から社会派まで〜

 
今日のなぞなぞ
「ミステリのオススメ10冊は?」

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美文も人間描写もいらない。
我々が求めているのは、ガッチガチでバッキバキな”論理”なのだ。


……というわけで、以前の記事(最近読んだ本格ミステリ10冊〜ロジカル思考力をバキバキ鍛えるために)にひき続き、本日も
最近私が読んだミステリのなかで「良かった10冊」をぷちレビューしていきます。


本格ミステリ(謎と論理的解決をなにより重視するジャンル)寄りのものが多めですが、
東野圭吾さんや湊かなえさんなど、ポピュラーなものもピックアップ♪

読書のはかどる年末年始に
読みはじめたらとまらない良質ミステリをど〜ぞ〜。


 恋愛×バスケ×本格推理


第31回横溝正史ミステリ賞受賞作品。綾辻行人さんをして「歴代受賞作のなかで三本の指に入る逸品」といわしめた、殿堂入りの名作です。学園もので、登場人物がバスケばかりやっているミステリ(笑)。でも、細部にわたってしっかりと仕掛けがあり、どんでん返しも私好み♪ 乙一さんの『GOTH』や辻村深月さんの『オーダーメイド殺人クラブ』が好きなひとにオススメな本格作品です。名作!

 ”メタ”ミステリ


探偵とはなにか。探偵はなぜ事件に遭遇し、なぜ解決するのか。葛藤は?逡巡は? 挫折は……。あらゆるミステリが扱う「探偵」について、とことん考え抜いた市川哲也さんが採ったスタイルは「歳をとって旬を過ぎた名探偵」を主人公にすること。事件や論理的解決はありますが、ある意味では、探偵について語るメタ探偵小説といえるかも。↓次に紹介する続編が非常に面白いので、どうせなら2冊セットで読んでみて!

 小ネタ満載なデスゲーム・ミステリ


今をときめく名探偵・蜜柑花子が、「密室館」に閉じこめられ殺人ゲームに巻き込まれます。『インシテミル』など、シチュエーション&デスゲーム系が好きならぜひ♪ ”メタ”ミステリっぷりは本作でも健在。さらに、いろんな作品のネタが(なんの説明もなく)散りばめられてます。一例をあげるだけでも↓こんな感じ。

SAW、インシテミル、バトルロワイヤル、ハンガーゲーム、謎解きはディナーのあとで、氷菓、ダンガンロンパ、神様ゲーム、横溝正史、綾辻行人、京極夏彦……

いきなり「千反田えるが……」とか言われても、知らない人にはわからんよね(笑)。ミステリファンをニヤリさせるネタ満載の、本格推理作品ですv

 ”ハズレなし”の岡嶋二人作品


以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)では『クラインの壷』を紹介しましたが、岡嶋二人さん達の作品は、本当にハズレがない。ぜんぶ面白いです。中学生らが巻き込まれているらしい奇妙な事件、その真相は……!? 宮部みゆきさんの『レベル7』が好きなひとにオススメ。学校という閉鎖空間に渦巻く”謎”には、胸がときめくよね♪

 今回も、石持浅海さん推し


以前の記事(最近読んだ本格ミステリ10冊〜ロジカル思考力をバキバキ鍛えるために)で推しに推した石持浅海さん。今回も2冊紹介させてください。経営者たちが別荘地に集う「箱根会」のさなか、殺人事件が! ……といっても、犯人ははじめからあきらかにされている倒叙ミステリ(※)です。刑事コロンボ、古畑任三郎、「DEATH NOTE」、『容疑者Xの献身』などなど、倒叙好きは大満足♪ 探偵役・碓氷優佳の語る<動機>についての考え方には、個人的にすごく共感します。

※ 探偵に追いつめられる犯人側の視点で描かれるミステリ。

 恋愛もロジカル


2冊めは、恋愛小説ふうの本作。主人公が書店で出逢った女性は、腕時計をふたつはめている。なぜなのか……。ボーイミーツガール&ミステリです。ロジックはちょっとアクロバティック。彼女が主人公に惹かれていくその理由も”論理的”に解きあかされていく、ちょっと異色な恋愛&ミステリです。恋愛小説ファンからは賛否両論の声がありそうだけど、私は「ロジックさえあればなんでもいい」派(笑)。

 漆黒の闇鍋をあなたに……


ひとりの少女の死を悼み、開催された闇鍋パーティ。メンバーそれぞれの小説(手記)が音読され、あきらかになっていく”黒い”真相……。構成としては湊かなえさんの『告白』みたいな感じです。視点人物が変わるたび、物語がどんどんひっくり返っていく。本書もイヤミス(※)です。学校という閉じたコミュニティにたちこめる”狂気”には、胸が高鳴るよね!

※ いや〜な感じの読後感が残るミステリ作品。

追記)
『暗黒女子』の映画化が決定しました♪
2017年4月よりロードショーv

 社会派ミステリが描く「家族」


テレビドラマで観たひとも多いかな。がんばって高級住宅街に住みはじめた一家。受験に失敗し荒れる娘。無関心な父。ストレスがもう限界点の母。そんななか、向かいの家で殺人事件が起こる。謎解きというよりは、社会派ミステリ(※)です。宮部みゆきさんの名作『R.P.G.』とセットで読んで、現代の「家族」について考えてみるのも一興v

※ リアリティを大切にし、社会的な題材を描くミステリ。

 これ以上ない「大」どんでん返し


「出たぁ〜!」と、既読の方は叫んでいるかもしれません(笑)。ある山荘に集った男女。そこに逃走中の強盗が侵入。そして殺人事件が発生。だが、犯人は強盗ではない”誰か”だ。緊迫するシチュエーションで、イッキ読み必至。結末については、ここでは多くを語りません。真相は、あなた自身の手で検索……ではなく、読んでたしかめてみて!

 脱出ゲーム&株トレード


以前の記事(面白いライトノベル見つけました――土橋真二郎『扉の外』)では、『扉の外』を紹介しましたが、今回はツァラトゥストラ。シチュエーション・サスペンスの面白さは本作でも健在。第1巻は脱出ゲーム&仮想通貨を使った株トレードです。心理描写も濃厚。「LIAR GAME」や「カイジ」っぽい雰囲気のあるライトノベルです。↓2巻以降もさまざまな”囚人ゲーム”が展開。





お口にあう本はございましたでしょうか?


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a



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2015年10月08日

最近読んだ本格ミステリ10冊〜ロジカル思考力をバキバキ鍛えるために

 
今日のなぞなぞ
「ロジカル思考力をバッキバキに鍛えるための本は?」

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美文も人間描写もいらない。
我々が求めているのは、ガッチガチでバッキバキな”論理”なのだ。


というわけで。
今日は最近私が乱読したなかから「本格ミステリ」10冊をぷちレビューしていきます。


本格ミステリとは……
謎とその論理的解決をなによりも重視する、ミステリの一ジャンル。
名探偵とか密室とかトリックとかが登場し、妙に幻想譚っぽい雰囲気を志向する、あれです。
エドガー・アラン・ポー『モルグ街の殺人事件』が始祖とされています。
本格推理小説。本格探偵小説。



以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)でも紹介した、
徹夜本ばかりのジャンルです。


もちろん、エンターテイメントとして
ノンストップで読み進めるのも一興ですが。

あなたも”名探偵”になったつもりで「解決」を導き出してみて。
きっと、発想力や論理的思考力がバキバキ鍛えられることでしょう。


今日はバキバキめな本格ミステリを10冊。
石持浅海さんが多め。ハマってます。

あなたのお口にあう本はございますでしょうか?


 名作ちゅうの名作


離陸前の飛行機をハイジャックした犯行グループ。彼らの要求は留置中の「師匠」を連れて来ること。しかし、機内では不可解な密室殺人事件が発生し……。名作中の名作なので、まだ読んでなければぜひ。以前の記事(徹夜本見つけました――新堂冬樹『カリスマ』〜あわせて読みたい「カルト宗教」本)で紹介したような、宗教的なモチーフが好きなひとにもオススメ♪ 名作につき、本書は問答無用で must buy! です。

 アームチェア・ディテクティブ


↑『月の扉』に登場した勇敢な青年「座間味くん」が、今度は安楽椅子探偵(※)役に。新宿のいろいろな居酒屋で、刑事とサシで飲み食いしながら事件を解決します。ロジックはけっこうアクロバティック。↓続編『玩具店の英雄』では、新キャラが登場し、サシ飲みから三人飲みになります。

※ 現場におもむくことなく、話を聴いて真相を推理する探偵。Armchair Detective(アームチェア・ディテクティブ)。



 ミステリ版「賢者の贈り物」


こちらも名作。殺した相手の頭部をバッグに忍ばせて、旧友の家をたずねた主人公。出迎えてくれたのは、子供と、三人の女性。ほのぼのとした会話のなかにある、騙しあい、茶番、心理戦を経て、物語は衝撃的な結論に向かう。ミステリ版「賢者の贈り物」(※)ともいうべき、素晴らしいプロットです。すごいから読んでみて!

※ O・ヘンリーの短編小説。ネタバレになるので、あらすじはヒミツです。



 本格の、大筋だけを詰めました


推理なんて、使用人に任せておけばいい。そんなエラソーな貴族探偵が事件を解決(?)します。本格ミステリの、大筋だけを取り出すとこうなる……かもしれない。帯で巽昌章さんが本書を「人形芝居を思わせる抽象性」と評していますが、言い得て妙。ロジックだけがごろん、と横たわっている印象です。人間は駒にすぎない。↓続編では、新米の女性探偵が、なぜか毎回貴族探偵を犯人だと指摘してしまう(笑)。



 クローズド・サークル


誘拐失踪事件で我が子を失った親たちが、犯人と目されている資産家の「屋敷」に乗りこむ。それは新たな惨劇のはじまりだった。外界と断絶、外部犯の否定、疑いあう仲間たち……クローズド・サークル(※)特有の面白さをあますところなく発揮した本格ミステリ。

※ 吹雪の山荘、嵐の孤島など、交通や連絡が外部から遮断されたシチュエーション。

 えっち描写も伏線


犯人当てでもトリック当てでもなく、なんと……「タイトル当て」ミステリ。孤島で行われたオフ会で、失踪・殺人事件が起こります。これもクローズド・サークルもの。ちょっとえろいね。ただ、えっち描写でさえ「解決編」のための伏線だったりする、本格もの。ある意味トンデモ作品かもしれないけど、面白いです♪ ↓続編はこちら。



 ボーイ・ミーツ・奇人変人

月見月理解の探偵殺人 (GA文庫)
明月 千里
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 42,037

少年は少女と出逢う。そしてはじまるのは恋……ではなく、極限のかけひき、心理戦、推理戦。人狼ゲームふうの「探偵殺人ゲーム」。他人の隠しごとも遠慮なくがんがん見抜いていく、月見月理解のキャラクターがいいね。ライトノベルなので、ガチガチの本格というよりは”本格風”だけど、面白い。「カイジ」や「LIAR GAME」が好きならオススメ♪ ↓漫画版はこちら。






 超常現象を”論理的解決”


短編集です。アクロバティックな論理が楽しい。表題「三階に止まる」は、ホラー風味です。人が乗ると必ず一度、三階に停止してしまうエレベーター。なぜなのか!? 超常現象にまで、しっかりと論理的推理を通す、本格ホラー。観覧車のなかで罪の追及とプロポーズを同時にしてしまう「宙の鳥籠」も、文字どおりアクロバット。

 へんたて!


以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)で紹介した綾辻行人さんの「館シリーズ」を例に出すまでもなく、本格ミステリファンは、”建物”への尽きない興味を持っていることでしょう。本書は、ヘンナタテモノをめぐる青春ミステリです。密室ものなどもあるけれど、推理というよりは建物自体の異形さを楽しむ本。おかしすぎる建築物に、ワクワクがとまらないv

 本格ホラーと本格ミステリの融合


以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)で紹介した「如きシリーズ(刀城言耶シリーズ)」の第五弾。本格ミステリと本格ホラーが完全なる融合をはたした、すごいシリーズです。エラリィ・クイーン+スティーブン・キング×和風……みたいな。
こっくりさんをモチーフにした表題作「密室の如き籠るもの」が秀逸。闇のなかでの交霊シーン、ぞくぞくします。↓シリーズ全作品、素晴らしいです。

『厭魅の如き憑くもの』
『凶鳥の如き忌むもの』
『首無の如き祟るもの』
『山魔の如き嗤うもの』
『密室の如き籠るもの』
『水魑の如き沈むもの』
『生霊の如き重るもの』
『幽女の如き怨むもの』




お口にあう本はございましたでしょうか?


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a



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2015年10月07日

最近読んだ「うさたま」10冊(中村うさぎ×倉田真由美)

 
今日のなぞなぞ
「うさたま……とは?」

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うさぎ……ぃます……。

というわけで、今日は
最近私が乱読した”うさたま”10冊をぷちレビューしていきます。


うさたまとは……
以前の記事(マツコ・デラックスの文章がおいしくて、中村うさぎの自分探しが身につまされる1冊〜吾妻ひでお・菜摘ひかるについて)で紹介した作家・中村うさぎさんと、
漫画家・倉田真由美さんのふたりのこと。

くらたまさんは『だめんず・うぉ〜か〜』でも有名ですね。




恋愛や人生の本音、その裏の裏までを語りつくす
魅力的なエッセイの書き手
たち。

もちろんライトで読みやすい作品ばかりですが、
なかには「愛」や「死」などをテーマに据えている文章も。


かるい気持ちで読みはじめたら、
想いのほか、ふかく考えさせられてしまった。

……そんな秋の夜長の読書タイムをお約束するラインナップですv

あなたのお口にあう本はございますでしょうか?


 マーケティングのおともにも

うさたまの霊長類オンナ科図鑑
中村 うさぎ 倉田 真由美
角川書店
売り上げランキング: 587,059

世に生きるすべての女子を「分類」する、まさに”図鑑”です。「ヨゴレ自慢女」「私が悪いの女」……など、生態系は多種多様。ある意味、”あるある本”なのですが、女性をターゲットに商品・サービスを開発をしているあなたなら、マーケティングの参考にも使えるかも。くらたまさんのゆるいイラストがかわいいv

 「愛」とは……


小説です。これはすごい。オススメです。ホストクラブをめぐるお話が、男女両方の視点で描かれているのですが、とくにカリスマホスト・リョウの視点で語られるパートが読み応えがあります。お金によって与えられる「愛」に、私はアガペー(※)を感じた。それはもはや、真実の愛と区別がつかないかもしれない。

※  神の無限の愛。無償の愛。

 らぶちゅう


倉田真由美さんの恋愛エッセイ&イラスト。ファッション誌「anan」の連載の書籍化です。霊長類くらたま科の求愛日誌。「わかる、わかる」と何度も口にしてしまいそう。

 らぶらぶちゅう


↑の続編。恋愛研究家のくらたまさんが先陣を切って、いろいろ想い悩んでくれているので、なんだか心強いね。ゆるいイラストがかわいいですv

 ド根性、アンチエイジング!


ありとあらゆる手段を講じて、”歳をとること”に抗う中村うさぎさん。その魂の叫びがひとつひつとの文章ににじむ。本領発揮ともいえるエッセイです。でも、以前の記事(マツコ・デラックスの文章がおいしくて、中村うさぎの自分探しが身につまされる1冊〜吾妻ひでお・菜摘ひかるについて)でお話したように、じぶんをとても客観視して戯画化する書き手なので、呑みこまれることなく読めます。

 旦那さんはゲイです


夫を泣かせてまで、デリヘルの世界に踏みこんだ中村うさぎさん。これは、その頃のエッセイです。ちなみに、旦那さんは同性愛者。しかも外国人。日本の永住権を得るため、ふたりは結婚しました。

 カーストの垣根を越えて


この言い方がふさわしいかわからないけれど……「ギャル×オタク」の対談。もちろんふたりともとっくに学校は卒業しているけれど、スクールカースト垣根を越えて、おしゃべりしている雰囲気です。以前の記事(ネットいじめ、スクールカースト、キャラ戦争)でお話したとおり、カーストなんて「地形効果」が変わればすぐに霧散する。じじつ、本書のふたりはどことなく通じあっている感じがありますv

 とまべちっ!


科学者・苫米地英人先生と中村うさぎさんの対談です。苫米地先生が、オカルトや都市伝説にも漸近するような理論を大真面目に語り、中村うさぎさんがどこかうさんくさそうに博士を眺める……そんな構図。とまべちっ!

 毒舌ゴシップたいむ!


中村うさぎさんの毒舌が、芸能人や政治家を斬りまくります。悪口とは、こう書くのだというお手本^^; 面白い……けれど、今読むとネタがずいぶん古いね(笑)。夕刊フジに連載されていたものをまとめた1冊です。続編は↓こちら。



 「生」と「死」


以前の記事(マツコ・デラックスの文章がおいしくて、中村うさぎの自分探しが身につまされる1冊〜吾妻ひでお・菜摘ひかるについて)で紹介した本の終盤では、中村うさぎさんが倒れてしまい、マツコさんとの往復書簡が一時途絶えるというアクシデントがありました。本書は、その頃のエッセイ。

心肺停止状態から復活をはたした、病床日記……かと思いきや、ぜんぜんそんなノリではなく、相変わらずの語り口で社会を批評したり、ひたすら「ドラクエ10」をやっていたりします(笑)。生きるとは、たとえ死の淵にあってもひたすら自分の道を歩んでいくことなのかなぁ……とか、考えさせられたりさせられなかったり。

ドラゴンクエストX オールインワンパッケージ
スクウェア・エニックス (2014-08-07)
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お口にあう本はございましたでしょうか?


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか



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マツコ・デラックスの文章がおいしくて、中村うさぎの自分探しが身につまされる1冊〜吾妻ひでお・菜摘ひかるについて
ネットいじめ、スクールカースト、キャラ戦争
【泣ける】女性作家が描く切ない恋愛小説10冊【沁みる】
最近読んだ純文学(J文学・L文学)10冊〜青山七恵さんの”ぼっち文学”について







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2015年05月29日

最近読んだ純文学(J文学・L文学)10冊〜青山七恵さんの”ぼっち文学”について

 
今日のなぞなぞ
「Jポップを聴くように読める純文学は?」

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今日は、最近私が乱読したなかから
”純文学(J文学・L文学)10冊”をぷちレビューしていきます。

どこかポップさを感じる日本の純文学……程度のイミで
私は「J文学」という言葉を使っていますが。
ほんとうは、


J文学……
文芸誌「文藝」が仕掛けたネーミングです。
現代的で新しい日本文学の総称のことですが、いまではほとんど使われていません^^;
(狭義では、阿部和重さんなど、90年代に登場し新風を巻き起こした作家さんたちを言うようです)

L文学……
女性の書き手、読み手を中心とする、女子のための文学作品。
フェミニズムとも関係がふかいジャンルですが、こちらもあまり一般化していない呼び方かも。
(狭義では、江國香織さんや唯川恵さんなど、ジュニア向けから一般小説へ転向した女性作家陣を指すこともあります)


乱読、といっても今回は偏食で。
10冊ちゅう6冊が青山七恵さんの作品。
ハマってます。

以前の記事(バレンタインには世界を呪え―― Valentine's Day に読みたい本10冊)では、
『ひとり日和』という本を紹介しましたが、


青山七恵さんの作品は
「<世界>にすんなりと参加できない”私”」という一貫した強いテーマを持っています。
ここでいう<世界>とは、
いわゆるオトナのふるまいだったり、「常識的」な社会性だったり、
安定した人間関係だったり、心地のよい居場所だったり、いろいろなのですが、

登場人物は必ず、”あたりまえなセカイ”からはじきだされて存在している。
ある意味では「ぼっち(※)文学」と言えるかもしれません。

※ 学校などで友達を持たずひとりぼっちで過ごしている人を指すスラング。


こういうのを描くのが文学の役目だよなぁ、と思います。
シンパシーを感じるひとにとっては、これ以上ないくらい大切な本になるかも。
「もしかして、これ、私のために書いてくれてる!?」と錯覚してしまうくらい。

ピンときたあなたは、ぜひ読んでみて♪
心が揺さぶられるほど、切なすぎる作品群です。


あなたのお口にあう書はございますでしょうか?


 私以外のみんなが、そこに生きている


私以外のみんなが、そこに生きている。でも私は。力を抜いても、緊張してみても、どうがんばったところで、<世界>に参加できなくて。コドモで居続けることもできず、かといってオトナになることも選べない……。ひとりぼっちの切なさが痛いくらい胸につきささります。


 奇妙な味のJ文学


以前の記事(【泣ける】女性作家が描く切ない恋愛小説10冊【沁みる】)で『蹴りたい背中』を紹介した、綿矢りささんの短編集。恋愛小説のイメージとはうって変わって、奇妙な味(※)ともいうべき作品たちです。幻想的で、ちょっとホラー。「トイレの懺悔室」が描く異様な人間関係に鳥肌。

※ ミステリ作家・江戸川乱歩が提唱した、変格ミステリのジャンル。謎解きや論理的解決を主眼とせず、読後に違和感ののこる作品を指す。


 当たり前の幸せなんか、いやだ


「あたし、当たり前の幸せなんか、いやだ」。15歳の藍子の家には、37歳のレミちゃんが居候しています。ふつうの人とぜんぜん違うレミちゃん。藍子の方がオトナっぽく見えるほどだけれど、藍子はじつはレミちゃんの内的世界を理解し共感もしていて……。<常識>と<逸脱>との間で揺らぎつづける藍子の心情が、ふかく沁みる。


 文芸、アバンギャルド


精神科に行かなきゃと思いながら、いつもたどりつけずにいる神田憂。彼女の前に、何度も姿形を変えてあらわれるカイズさんとウツイくん。もはやなにが現実の描写で、どこからが妄想の記述なのかわからない幻想文学ですが、ひたすら面白いです♪ 文章がすごく音楽的で気持ちいい。エッジが効いたアバンギャルドを求めるなら、この1冊。


 世界は突然私をはじき飛ばす


魔法使いになれると信じていた、小学生の結仁。でも、「世界は突然私をはじき飛ばす」。クラスでの立ち位置は揺れうごき、幼なじみたちとの関係性はうつり変わり、家族は解体をはじめ……。成長するほどに、あまりにも生きづらい現実がどんどん目の前にたちあらわれてきます。しんどいけれど、イッキ読みしてしまう。長編ならではのどんでん返しもあり。


 私を、見捨ててほしい


以前の記事(【泣ける】女性作家が描く切ない恋愛小説10冊【沁みる】)で『ナラタージュ』を紹介した、島本理生さんの長編恋愛小説。『ナラタージュ』の”見捨ててほしい”というモチーフはこの作品でも変奏されています。自分を大事にできない“私”と、ひとところには留まれない”あなた”との、うたかたのような関係。リアルで、苦しいくらい切ないです。


 表参道文学……!?


「そろそろなにか決めなきゃいけないかも」。新規開業した雑貨屋に集う、アラサー女子たちの日常記。とくにおおきな事件が起こるわけでもないですが、ゆるゆると過ごしていく空気感がリアル。ファッションの描きこみも細かかったりして、雰囲気がオシャレです。柴崎友香さんの作品に表参道の香りを感じてしまうのは私だけかな。


 「かけら」より「山猫」


短編集。父と娘のささやかな交流を描いた表題作「かけら」が川端康成文学賞を受賞しています。でも、私が好きなのは「山猫」。新婚夫婦の家にいとこの女の子を泊めるお話なのですが、かすかにすれ違う三人の微妙な空気が、こまかい筆づかいで描き出されます。


 偽りのリア充ライフ


「私」は、恋人も友達もいない社会人。はりあいのない毎日のなか、行方しれずだった弟・風太がふらり突然あらわれて……。風太は、どこにいても、誰とでもすぐに仲良くなってしまう子なのだけど、「私」はそんな弟に、嘘の”リア充ライフ”を話して聴かせる。ほんとは飲み会もランチも行っていないのに、行ったふりをする。青山七恵さんらしい作品です。


 「お上手」がすごい


ささやかな一期一会を描く、短編集です。どの作品も大好きなのですが、「お上手」がすごい。「世界に参加できない感覚」を持ち、それを大事にしつつも、社会性を身につけ、恋人もでき、”あたりまえのセカイ”に居られるようになった主人公。

そしていつの間にか、大事にしていた感覚や感性が、失われてしまっていることに気づく。それは成長とも呼べるけど、喪失でもあるはずだ。「コドモだと思ってたのに、なんかオトナになっちゃったなぁ自分……」と感じたことのある方は、読んでみて!




お口にあう本はございましたでしょうか?


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか



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2015年02月02日

未来は予測なんてできないし、売れてる本が良い本とはかぎらない

 
今日のなぞなぞ
「未来は予測できるか? 売れている本は良い本か?」


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当ブログの読者のみなさん、こんにちはv
今日のテーマは、「未来予測」と「ベストセラー」についてです。

えっと。
いま、ものすごくツッコミを待っています///


というのは。
このブログを継続して読んでくださっているあなたなら(ありがとうございますv)
本日のエントリのタイトルを見た瞬間……

以前の記事(2010年代を見通す7つの大胆予測今月もっとも売れた本〜2015年1月の月間ベストセラー(ニッパン調べ))を想い出す。

で、


「おい、大胆予測とかベストセラーの紹介したばっかりじゃん!」


って。


というわけで、今日はそのふたつの記事の「あとがき」のようなお話。
舞台裏&楽屋オチなエントリです。



☆★☆




楽屋なのでちょっとダラダラ行きますが(笑)、
さいきんお気に入りな作家さんが↑のタレブなのね。

ナシーム・ニコラス・タレブ、通称NNT。
元金融(デリバティブ)トレーダーの執筆家です。


以前の記事(最近読んだ「投資力を鍛える」本10冊〜金融リテラシーをぐんと高めるために仕事ができない人ほど自己評価が高い、はウソ!)では……




『まぐれ』という本を紹介したけれど、
やっぱり本丸は『ブラック・スワン』


経済や金融のことを知りたかったら1冊目に教科書的な『景気ってなんだろう』(岩田規久男・筑摩書房)を読んで、
2冊目にはもういきなり『ブラック・スワン』をひもといていい

というのが、私の持論です。




ブラックスワン(黒い白鳥)とは……
統計や経験則からは予測不能なものが、突然に起こってしまうリスクのこと。


白鳥は白いのしか見たことないから、黒い個体なんていないだろう。
そう思っていたとたん、目の前にブラックスワンがあらわれる。
とつぜん、世界はひっくり返る。

世界は予測可能な正規分布でできているわけではないのです。
もちろん、いまの延長線上で、かなりの精度で予想できるものごとは多いかもしれない。

でも、
ほんとうに見通さなければならないことは、
事前には予測できないカタチであらわれる。



……そんな本です。
面白い。徹夜本♪ 殿堂入り!



☆★☆


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じゃあ、なんで私が以前の記事(2010年代を見通す7つの大胆予測)で
できもしない未来予測なんでやってしまったのかというと。


未来予測って、素敵なエンターテイメントだよねっ☆


と思うから。


記事(最近読んだ「未来を予測する」本10冊最近読んだ「投資力を鍛える」本10冊〜金融リテラシーをぐんと高めるために)で紹介した本たちも
いろいろな未来を見据えていたけれど。

当たる当たらないはさておくとして、
そこに描き出される未来像は、とても豊饒だ。

読んでいてワクワクするし、
将来見返したとき、「全然違ったじゃん!」とツッコむのもまた一興かな。



私の身近な金融の分野でも、
エコノミストなどが経済や株価を、日々さまざまに予測しています。
ほんとうに、たくさんのシナリオが描かれている。

ある予想が当たったり当たらなかったりすることにこだわるのではなく、
予測にまつわる言葉の数々、その多様性じたいを楽しもうよというスタンスで。



みんな、いろんな視点で
ものを見ようよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆



というのは、このブログのメインテーマでもあるのです。


☆★☆


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以前の記事(今月もっとも売れた本〜2015年1月の月間ベストセラー(ニッパン調べ)今年もっとも売れた本〜年間ベストセラーの調べ方)で
売れている本を紹介したのも、おなじような理由。

ロングテール(※)な書籍ばかりオススメしているこのブログでは
異端ともいえる記事ですが、
なにも「ベストセラー読もうよ!」と言っているわけじゃないのは、お察しのとおり。


※ 流通や売上分布の裾野に位置する、ほとんど売れない、あまり知られていない商品のこと。以前の記事(書評ブログは矛盾している――フリービジネスとブログのあいまいな関係)でちらっと解説しています。


ベストセラーが良い本とはかぎらない。
それはみんな気づいてる。
もちろん、ベストセラーのなかに良書があるのも
みんな知ってるいることだけど、それより


ベストセラーのラインナップを眺めてみることで
なんとな〜く、時代の空気がみえてくる
んじゃないかな。



ちょっと前までは企業の広告や商品のキャッチコピーが
その時代のテーマをとらえていた
印象があります。

でも、消費の多様化を背景に、
マーケティングはずいぶんピンポイントなものに様変わりしている。

最近は「売れている本のタイトルやジャンル」のほうが
時代の雰囲気を色濃く映している
ような気が、個人的にはします。


あ〜、今はふくらはぎをもむ時代なのね〜、と。
どんなだ(笑)。

それから、いろんな本の企画をくみあわせて、
次のヒット作を考えてみるのも楽しいかもしれませんv


『人生の9割はふくらはぎをもむ雪の女王』


……どんなだ(笑)。


とにかく。
売れてる本でもマイナーな本でも、



みんな、いっぱい
本読もうよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆




と、いつもどおり
それが一番伝えたいことだったりもするのです。



そんなこんなで、


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか


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