2018年10月06日

最近読んだ「生産性を上げる」本10冊

 
今日のなぞなぞ
「生産性を高めるためには?」



今日は、最近乱読したなかから
”生産性をあげる本10冊”をぷちレビューしていきます。


仕事の能率を向上させる直球な本はもちろん、
ちょっとした意識・習慣・考え方のカイゼンをもたらす変化球まで、雑食読書家ならではのラインナップに仕上げました。

生産性は、さまざまなアプローチでアップさせることができる。

なるほど言われてみれば。この方法があったのか!
そんな発見があればうれしいかぎりですv




 「生産性」とは何か


生産性とは何なのか、を知りたいあなたに。マッキンゼー出身の伊賀泰代さんが「生産性」を明確に定義。生産性はリソース(コスト)/アウトプットにおける改善/革新のマトリクスで表現できる。人材採用なら「たった10人の応募しかなく、全員内定」という最高パフォーマンスを目指せ。後半は”ムダのかたまり”である会議・プレゼン・資料づくりを狙い撃ちします。

 がむしゃらに、はNG


なんでもかんでも手をつけてしまうあなたに。生産量のひくい仕事をカットしていくことで、どんどんみずからの時給をあげていけ、という本。文章にスピード感があるので、リズムに乗って脳がショートするほどの速さで読むのを推奨♪

 スマホのトップ画面を見直して!


スマートフォンに時間を奪われているかも……と感じるあなたへ。逆に、時間やアウトプットを生み出すスマホの使い方を教えてくれます。本書で推薦されている「lino」という付箋アプリは、私もめちゃめちゃオススメです。使い方も小山竜央さんのおっしゃるとおりでOK。「5キロやせたい」とか書いてちょこちょこ眺めるだけでいいんだけど、「何の魔法だよ!」っていうくらい夢や目標がかないます。

 何もしない時間が集中力をやしなう


集中力がとぎれやすいなぁ……と思っているあなたに。”今”に集中するマインドフルネスを伝授。起業家にはなぜか瞑想を習慣にしているひとが多いですよね。オフィスに「瞑想室」をつくっているベンチャー企業もあるくらい。ただ呼吸だけに意識を向ける時間が、とんでもない集中力をやしなうことにつながる。レッツ・只管打坐♪

 ゲームの”本質”を見抜け!


今の努力が”見当違いかも”とあやぶんでいるあなたに。億単位のお金を奪いあう過酷なゲームを描いたマンガです。どのエピソードにも共通していえるのは……ルールの”本質”を見抜くのがなにより重要ということ。見えてないヤツはまるで意味のない頑張り方をして沈んでいく……。怖いね。「少数決」はチーム戦だし、イス取りゲームは「国盗り」だ。コミックですが、このブログでいつもオススメしている良書ですv

 小技だけどチリも積もる


ファイルの上書き保存をマウスで操作しているあなたへ。コピー&ペーストだけじゃない、パソコンのショートカット操作を網羅して教えてくれます。意外と知らないワザも多い? ちょっとした時短テクニックですが、チリも積もれば山になる。早いうちに身につけておくべし。

 こんまりっ!


探しものがいつも見つからないあなたへ。みんな大好きこんまりさんの片づけ本。「片づけはこの1冊でOK」といえるほどの名著です。どこが生産性? と思うかもしれませんが、じつは今日一番のオススメが本書。ヘタなビジネス書や啓発本を読むより、こんまり流に部屋の片づけをしたほうがよっぽど効果があります。決断力も段取り力もあがる。こんまりっ!

 グーグル時代の情報整理エッセイ


情報の扱い方について考えたいあなたに。元グーグルCIO(最高情報責任者)によるエッセイです。ツールの使い方……みたいな実践的な話よりも、増えつづける情報にいかに接していくか、俯瞰的な視点に寄っています。何を捨て、何をどう選ぶべきか。

 生産性は「省エネ」とは違うよ



ここですこしカウンターパンチぎみに『ユダヤ人大富豪の教え』をセレクトしました。原作↓も名著だけど、コミック版↑も秀逸。ダイナミックなコマ割りが素敵で、ケンの物語にうるっときます。

生産性というと「効率化」や「コスト削減」みたいな話につながってしまいがちだけど、本書が教えてくれるのは熱量の大切さです。気持ち、熱意、ヴィジョン……数字で測れないものが小手先の改善に勝る瞬間が必ずある。大切なものまで「コストカット」しないで。ぜったいに。


 反脆さ(はんもろさ)



ラストは私の大好きなタレブの著作から1冊。本書のいう「反脆弱性・反脆さ」とは、予期せぬ事態に対する強さのことです。強さといっても、頑丈さとは異なる。むしろ常でない出来事が追い風になるような存在こそが”反脆い”といえます。たとえば、誹謗中傷が知名度アップにつながるアーティストなど。

それは、いわゆる生産性とは真逆の世界です。リソースを減らしアウトプットを極限まで高めていくと、そこに残るのはブラックスワン(統計からはずれるような想定外の出来事)にとても脆いシステムだ。でも、黒鳥はいつかかならずあらわれる。そのときに輝くのは”いままで生産性がひくいと思われていたもの”なのかもしれません。


……じゃあ、どうすればいいの? って話じゃないよ。タレブは哲学だから。でも。たとえすぐには役に立たないとしても「反脆さ」という”概念”を手にいれておくことは、とても重要だと私は思います。時代はがんがん変わってくのだし。『反脆弱性』はとっておきのオススメ本です♪





お口にあう本はございましたでしょうか?




ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a



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2018年10月04日

最近読んだ仮想(暗号)通貨関連の本10冊

 
今日のなぞなぞ
「仮想(暗号)通貨やフィンテックを知るための10冊は?」


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今日は、最近乱読したなかから
”仮想(暗号)通貨関連の本10冊”をぷちレビューしていきます。


仮想(暗号)通貨(Cryptocurrency)とは……

暗号技術を用いて信頼性が保たれているネット上のお金。電子マネーやお店が発行するポイントなど違い、独自の変動する価値(値動き)を持つ、まさに「通貨」です。マーケット規模が最大の「ビットコイン(bitcoin/BTC)」が有名。

ビットコイン以外の仮想通貨は「アルトコイン」(オルトコイン・altcoin・alternative coin)と呼ばれており、なかでも規模のちいさいマイナーな通貨を日本では「草コイン」と呼ぶこともあります。



……草コインwwwww


……えっとね^^;
多くの仮想通貨は、仕組み上、管理する(取引きが公正/正統であることを証明する)主体が不特定多数である「非中央集権」を志向しています。多数のコンピュータが計算に加わって取引きの正しさを証明する「マイニング」というシステムがある。

マイニングに貢献したひとは報酬として新規にその通貨を生むことができるので、いわば通貨の発行主体さえ不特定です。
(もちろん例外も。マイニングの仕組みを持たない通貨もあるし、ICO(Initial coin offering)で一企業や個人が資金調達するケースもあります)

そもそも、ビットコインの発案者じたいがサトシ・ナカモトという匿名の謎の人物だったりします。



面白いよね。


ビットコインの歴史はまさにアンダーグラウンドからスタートしていて波乱万丈。
ダークウェブ(※)を巻き込んで大きくなっていく様は、壮大なサスペンスだ。

※ 検索エンジン上には”存在しない”闇サイト。違法な物や契約が取引きされているケースもある。



お金の歴史に位置づけられる 通貨 として。
金融、とくに送金や決済に革新をもたらす 技術 として。
トレードや分散投資の対象にもなる 資産 として。



知れば知るほど面白い
暗号通貨やフィンテックのセカイ
を一緒にみていきましょ♪


お口にあう書はございますでしょうか?




入門はマンガから



ささいなきっかけでビットコインへの投資をすすめられ、仮想通貨を学びはじめた主人公。ブロックチェーン(※)技術の仕組みや暗号通貨のリスクについて、基本の基本をおさえた、入門的な良書です♪ 

※ 分散型台帳(ネットワーク)技術。一定時間ごとにデータのかたまり(ブロック)を生成し、鎖のようにつなげていくことで、取引きの正しさ/正統性をネットワークのなかで上書きし続けていく。正しさを証明(計算)する(プルーフ・オブ・ワーク(PoW))ひとは、ブロックごとに異なっていてもかまわないところが革新的。

ビットコインの歴史と技術



謎の人物、サトシ・ナカモトの論文からはじまったビットコイン黎明期の歴史を、技術的側面もまじえながら解説。偽物のナカモトをマスコミが追いかけはじめたり、展開されるストーリーはさながらミステリです。エンターテイメントとして読むのも◎。

教科書として採用したい



もし経済学や社会学の授業で暗号通貨を扱うなら、教科書として採用したい1冊。ハイエクの貨幣論(※)や、サトシ・ナカモトの”神話”的側面(創世や復活!)などへの目配せもあって、仮想通貨とアカデミックな文脈を接続させるヒントにもなる良書です♪

※ オーストリア(ウィーン)学派の経済学者、フリードリッヒ・ハイエク。”小さな政府”を志向するリバタリアンの代表。「貨幣発行自由化論」という論文のなかで通貨は中央集権的な国営から脱するべきと主張した。


日本のフィンテック事情



仮想通貨だけでなく、フィンテック(※)全般に焦点をあわせた入門書。日本の銀行やベンチャー企業がどのような取り組みをしているのか、こまかく紹介してくれます。暗号通貨やブロックチェーンが既存の金融機関にどう影響を与えていくのか、を考えるために◎。

※ FinTech。金融(Finance)とIT技術(Technology)をあわせた造語。

可能性は無限



元官僚の経済学者・評論家の野口悠紀雄さんが、仮想通貨の未来に斬りこむ。黎明期ならではの、ものすごく楽観的な未来像が描かれています。まさに社会革命。

お金の未来



3人の論者が仮想通貨の未来をそれぞれの視点で語る。ちょっと前の本だけど、今読んでもぜんぜん違和感がない。3人の先見性が光る……ということなのだけど逆に、暗号通貨の発展が意外と遅いことの証拠でもあるのかな。法定通貨に並ぶスタンダードな通貨となるためには、まだまだまだまだ課題が多い。

とまべちっ!



各界をざわつかせる科学者、苫米地英人先生が現代社会にひそむ”洗脳”をあばきだす。メインテーマは「洗脳」ですが、仮想通貨の話題にも多く筆がさかれています。「第5章 仮想現実となる未来」では、仮想通貨の”経済へのインパクトの大きさ”を強調しています。とまべちっ!

ブルーバックスでもビットコイン



講談社の良質な自然科学系新書レーベル、ブルーバックスでも暗号通貨の本が出ています。本書は入門的な解説にくわえ、仮想通貨およびビットコインの、通貨としての”寿命”がどれほどなのかを考えていきます。

投資家さんへ



暗号通貨の本ではありませんが、トレーダー&投資家さんへ。以前の記事(最近読んだ「投資力を鍛える」本10冊〜金融リテラシーをぐんと高めるために)でも紹介した推しの1冊。あなたが実力だと思っていることの大半は「まぐれ」だよ、という本。兜の緒を締めるためにオススメv

このブログではいったい何回タレブの本を紹介するんだよ、ってくらい私はタレブ推しです。↓『ブラックスワン』もいいよ〜。



感情コントロールがいちばん大切



こちらも暗号通貨の本ではありませんが、トレーダー&投資家に超オススメ! 心理学・脳科学の実験にまつわるエビデンスから、リスクを取るときに湧きおこるさまざまな感情を解きあかす。

いろいろな投資術があるけれど、結局最後は感情のコントロールがいちばん大切になってくるよね。テクニカル分析などの技術は学習によっていくらでも身につくけれど、マインドを制御するのはほんとに難しい。コントロールしようという意志の力ではコントロールできないのが感情なのだから。

”心や脳のしくみ”を知ってじぶんを客観視することが「強いマインド」をつくるための第一歩だ♪


追記)
オカルト雑誌「ムー」の2018年9月号で仮想通貨の記事が組まれていたので追加♪

ムー 2018年 09 月号 [雑誌]

学研プラス (2018-08-09)

「ムー」の仮想通貨特集は陰謀論でした。量子コンピュータの登場が既存の仮想通貨のすべてを崩壊させ、AIが人類を支配する超監視社会がはじまる。それらはすべて「ヨハネの黙示録」に記されていた! 新世界の秩序をつくらんとするロスチャイルド家はなにをたくらんでいるのか……!?

ほんとかよ! と思うけれど、実は多くの暗号通貨には「51%問題」(※)というシステム上のリスクがある(本誌には「51%問題」という言葉は出てきませんでしたが、おそらくは想定されていると思う)。量子コンピュータなら難なく「51%攻撃」を仕掛けることができるとはずっと言われていることだけど……。信じるか信じないかはアナタ次第!

※ 特定の個人や集団のマシンが過半数ほどの”計算力”を持ってしまった場合、悪意のある不正な取引き(台帳)の方がブロックチェーン上で正統とされてしまう可能性があること。

追記)
日経出版の良書を見つけたので追加♪


ニューヨークタイムズの記者が追ってきたビットコイン幕開け期の波乱をあますことなく記録。「第1章 二〇〇九年一月一〇日」からはじまる時系列にそった章立てや、冒頭の「主な登場人物」など、体裁はほとんどミステリ小説です。映画化しそう。

ビットコインの歴史をみるなら↑で紹介した『ビットコインとブロックチェーンの歴史・しくみ・未来』『仮想通貨の時代』か本書のうち好きなのを1冊読めばいいけれど、本書がいちばん”物語”に特化しています。徹夜本! 

追記)
アルトコインの解説も豊富な入門書を追加♪


読みやすい入門書です。保有するためのウォレットのつくりかたや決済、採掘(マイニング)まで、実際的な知識が満載。さらに各アルトコインの特徴やハードフォーク(※)など、すこし突っ込んだ内容も。取りあげているアルトコインは、イーサリアム(Ethereum)・ライトコイン(Litecoin)・リップル(Ripple)・NEM・モナーコイン(Monacoin)・DASH・ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)。

※ ブロックチェーンが「分岐」して複数のコインに分裂すること。

追記)
最新の議論が読める解説書を追加♪


ビットコインの仕組みからはじまる入門書でありながら、↑で紹介した本たちのスキマを縫うようなこまかな解説が多い。いろいろと読んだひとでもあらためて学べる1冊です。「通貨・経済・法制度」の三層からビットエコノミーの成立をみていく「第4章」は必読。暗号通貨が「貨幣なのか?」を歴史的視点から問う「第5章」もアカデミック。将来どの国がブロックチェーンを通して覇権をにぎるのかというスリリリングな議論もあります。



お口にあう本はございましたでしょうか?




えっと。最後に。
個人的な意見なのだけど、仮想通貨に投資している方は、くれぐれもリスクを取りすぎないようにしてくださいね。
期待リターンがどうしても低くなってしまうので。

……べつに仮想通貨があやしいとかそういう話じゃなくてね。


株や債券なんかは配当という”マーケット外から入ってくるお金”があるので、期待リターンはプラスになる。
でも、通貨のトレードはゼロサムゲーム(儲かった人の総額と損した人のそれが等しくなる)なので、期待できるリターンは手数料やスプレッドのぶんマイナスです。
さらに、現在(2018年)は税制上、雑所得扱いなので利益の大部分が徴収されてしまう。

やればやるほど、確率論的には損する可能性が高くなる。
ずいぶん不利な投資
だよね、って話。


もちろん不利な条件をおぎなってあまりある未来が仮想通貨にはあるかもしれないし、分散投資としてハイリスクな資産を持つのはぜんぜんアリだと思います。
それから、以前の記事(日本の財政破綻やハイパーインフレに備える3ステップ)でお話したような、国家の信頼がゆらぐとき、仮想通貨はめちゃめちゃ有望なお金の退避先になる可能性もある。


ただね。
「暗号通貨やブロックチェーン技術の未来が明るい」という話と
「あなたがいま買おうとしているビットコインやイーサリアムの値段が適正か」という話はぜんぜんべつもの
だ。

まだ見ぬ通貨がスタンダードになっていくことだってかなりありえると思うし。



そんなこんなで。
ラストはなんだか余計なお世話の蛇足になってしまった気もするけど。


裏切らない投資は”読書”だけだ!


……そこにつなげたかったの(笑)。



ではでは。


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


【関連記事】

最近読んだ「投資力を鍛える」本10冊〜金融リテラシーをぐんと高めるために
日本の財政破綻やハイパーインフレに備える3ステップ
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2018年09月17日

最近読んだ「未来を予測する」本10冊

 
今日のなぞなぞ
「未来を見通すための本は?」


今日は、最近私が乱読したなかから
”未来を予測する10冊”をぷちレビューしていきます。

未来予測……といっても占いのような超自然的な方法ではなく。
現在の経済や社会を見つめることで延長線上の未来を見通す、
そこからまた現代を眺めたとき
「今」が、よりクリアに見えてくる……そんな10冊です。

「今」どう動けばいいか、その指針となる
まさに ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"! な本たちです♪


あなたのお口にあう書はございますでしょうか?




 未来の日本のパノプティコン

PSYCHO-PASS サイコパス Blu-ray BOX 6枚組
東宝 (2014-10-15)
売り上げランキング: 346

本10冊と言っておきながら、1発目はアニメ。その人が「どれだけ犯罪に手を染める確率が高いか」(犯罪係数)を計測する「シビュラシステム」。これが社会インフラとなった日本を描く、近未来SFです。車は完全に自動運転になっていたり、ホログラムの技術がかなり発展していたり、ホントにありそうな未来の姿。システムに主体性を委ねてしまった人々の姿は、そのまま現代の日本にも通じます。フーコーのいうパノプティコン(※)型社会の描写でもある。

※ 中央に高い監視塔がある刑務所では、監視者の姿が見えないため、たとえ監視者がいなくても「見られているかもしれない……」と囚人が規律に従って行動する。この監獄のように、絶対的な権力者がいないなか、市民が自発的に自らを律するような仕組みが作動している社会のこと。



 どう考えれば未来がみえるか


イギリスの経済誌「エコノミスト」が未来を予測。経済だけでなく、健康や文化、環境、宗教、政治、科学、メディア……など、あらゆる分野を「予言」します。あてずっぽうではもちろんなく、人口(および高齢化)など統計的に高い精度で分析できる対象も。どれくらい的中するだろう、ではなく「どういうふうに考えれば未来がみえるか」という視点で読むのがオススメ。以下、目次。

第1部 人間とその相互関係
人口の配当を受ける成長地域はここだ/人間と病気の将来/経済成長がもたらす女性の機会/ソーシャル・ネットワークの可能性/言語と文化の未来
第2部 環境、信仰、政府
宗教はゆっくりと後退する/地球は本当に温暖化するか/弱者が強者となる戦争の未来/おぼつかない自由の足取り/高齢化社会による国家財政の悪化をどうするか
第3部 経済とビジネス
新興市場の時代/グローバリゼーションとアジアの世紀/貧富の格差は収斂していく/現実となるシュンペーターの理論/バブルと景気循環のサイクル
第4部 知識と科学(次なる科学/苦難を越え宇宙に進路を/情報技術はどこまで進歩するか/距離は死に、位置が重要になる/予言はなぜ当たらないのか


追記)
↓文庫化されました♪


 ミステリ作家が描く未来像


近未来SF小説です。コールドスリープ(冷凍睡眠)を研究する施設で迷ってしまい、目覚めたら30年後の世界にいた。そんな少女の物語。未来予測たっぷりな細部の描写が面白い。化粧ではなくマスクを着けるのが主流になっていたり、ギャルっぽい子が笑えることに対して「わかす〜」と言っていたり。ウケる、じゃなくて、わかす。ありそう。以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)で紹介した『リピート』とセットで読みたい、時間旅行ものの傑作。

 拡張現実、アーキテクチャ


以前の記事(碇シンジは夜神月を止められない――宇野常寛『ゼロ年代の想像力』)で紹介した宇野常寛さんと、おなじく評論家の濱野智史さんの対談本。震災後の社会の「希望」をおもにネットメディアを足場にして語ります。直接未来を予測した本ではありませんが、拡張現実(※)やアーキテクチャ(※)の議論は、将来をながめるうえでかなり強力な補助線になります。

※ ネットワーク上の情報が加わることで現実が”拡張”するように作用する技術や、その仕組み。リアル/ネットという対比構造をもつ「仮想現実(バーチャルリアル)」に代わって、近年注目されている概念。強化現実。増強現実。
※ 建築物の様式をいうが、コンピュータのシステム設計を指し、現在は社会システム全般の構造についても用いられるようになった。


 もっと、アーキテクチャ


以前の記事(ネットいじめ、スクールカースト、キャラ戦争)で紹介した荻上チキさんの新書。テレビで発言するときもそうですが、チキさんはたんに主義主張を叫ぶのではなく「構造(=アーキテクチャ)をどう変えればよりよい社会になるか」という眼でものを見ています。「ダメ出し」でぼやいているだけじゃ、現実を変革するうえでなんの有効性もない。「ひとりひとりが〜を心がけるべき」という「心でっかち」な意見も意味がない。幸せな未来へ向けて、考え方のヒントがぎゅっと詰まった1冊。

関連記事:
「心でっかち」とは何か

 ウェブ社会はどこへ行く?


もう1冊、荻上チキさん。私はチキさんを「リテラシー(情報に対する読み書き能力)の専門家」として見ています。ウェブで起こった祭り・炎上事象のケーススタディをしている本書も、本質はリテラシー論です。ある立場に反対か賛成かと問うとき、その”トピック”のみが重要だと思われてしまい、他の話題はかき消えてしまう(争点のカスケード)。くりかえされた過去を正確に読み解くことで、しっかり未来がみえるはず。↓以下は引用。

私たちの歴史をひもとけば、既に数多くの騒動を経験しています。
そのような騒動が、これからも形を変えて起こっていくのです。

「四章 ウェブ社会はどこへ行く」より


 脳科学の最先端


脳科学のあらたな分野、ソーシャルブレイン=社会脳。他者とのかかわりのなかでの脳の働き研究する、心理学などもふくんだ学問越境的なジャンルです。本書は現在の社会脳研究の議論をわかりやすく整理・紹介しています。「つながり」がおおきなテーマとなっている昨今、この分野から出てくる成果が、未来の人々の「つながりかた」を左右するかも。

 ノマディズムとリゾーム


国内最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」の管理人ひろゆき氏は、いかにしてサイトを売却したのか! ……という本では全然ない(笑)。ひろゆきさんが本書を担当するライターさんとお喋りしてるだけです。テレビやネットの未来予測もありますが、この本をどう使うかはあなた次第。とはいえ、これからはひろゆきさん的なものがたくさんあらわれてくると個人的には思います。ぽっとゲリラ的に生まれたサービスがたくさんの人々に影響を与えていくような。ノマディズム(※)的な人が創っちゃう、リゾーム(※)的なものが。

※ ともにフランスの哲学者、ジル・ドゥルーズが提示した概念。ノマディズム(ノマドロジー)は、定住しない遊牧民のように、流動する社会や人間の”ひらかれた”在り方を志向する。リゾームは地下茎。ごちゃごちゃと張りめぐらされ、何にでもつながってみせる、流動性や自由を称揚する概念。



 電通マーケティングが未来をズバリ当てる


広告代理店・電通の「ソーシャル・プランニング局長」が2015年を大胆予測! 2009年の本なので、およそ5年先の超近未来の予測です。「答えあわせ」をするように読んでみてくださいね。スマートフォンは「パソフォン」、3Dプリンタは「三次元プリンタ」など細かい言葉の違いはあれど、だいたい的中しています。現状を分析した本だよね、これ? ……という感覚。あと、ありえるかもしれない商品やサービスの企画が満載。クリエイティブなアイディアをたくさん拾えます♪ 以下、目次。

PART1 若者観測 ココロも人間関係もフラット化していく男女
コミュニケーションと若者のライフスタイル 「脱・アイデンティティ型の自分」へ動き出す“キャラ型ケータイ・ネイティブ”/仕事と結婚 トランスジェンダー化の中で、「隠れおひとりさまニーズ」が増えていく
PART2 シニア観測 細胞の代謝で延びゆく青春時代
ビューティ アクティブエイジングと「全方位キレイ」の追求でビューティ複合市場が誕生する/身体と健康 バーチャルからリアル、ケミカルからナチュラルへ 「細胞の声を聞くシステム」が病気を防ぐ
PART3 ファミリー観測 拡大する「食の絆」と「父親の家庭力」
食シーン 多用な「共食縁」が人のネットワークを再活性化する/育児 育児を取る「ポジティブ・ダディ」が生む、消費のアップ・スパイラル
PART4 情報社会観測 文化・技術の底力が市場をジャパンシフトさせる
クリエイティブ・ライフ デジタル表現力の力がコンシューマーをクリエイターに変身させる/ネット起業 「趣味は経営です」マイクロビジネス・ブームが拓く(誰でも社長時代)/携帯電話 「1人3回線3端末」へ ガラパゴスの眠りから目覚める日本ケータイの底力/ゲーム 高収入プロゲーマーも出現 ゲームは公告サービスの巨大メディアに
PART5 コミュニティ観測 新しい信頼関係が人の心と身体を活性化させる
心と健康 地域の新たな連帯が生む「ソーシャルキャピタル」が健康格差を緩和する/ スポーツ 2016年東京五輪へ スポーツの「みる」「する」「ささえる」が大融合
PART6 観光力観測 グローバル時代における、新しい日本の魅力
観光立国 日本人の「ホスピタリティ」と「ダイバーシティ」が世界の人々を引き寄せる/訪日中国人 大陸からやってくる新しい消費者の巨大なポテンシャル
PART7 環境社会観測 「サステナブル消費の時代」を創造する
エコロジー 「環境か経済か」から「環境も経済も」へ CO2本位制の徹底で創エネ社会に転換する/食料 食料の安定確保と地産地消に向けて自給率を5%アップ/生態系 個人、自治体、企業―さまざまな主体が始める「生物多様性を守る消費」


 「啓発された利益」が地球と市場を支える


ハーバードビジネススクール(HBS)のメンバーが、ビジネスを起点に未来を見通す。企業の社会的責任(CSR)が叫ばれてひさしいですが、この本が提示するのは利益を犠牲にして社会貢献する企業の姿ではありません。利潤を追求することがそのまま経済や環境の持続可能性につながる「啓発された利益」とそのビジネスモデルです。未来予測であると同時に、「次世代のリーダー達にはこうあってほしい」という啓発としても良書。ところで、かつて宮沢賢治は言いました。

世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない
「農民芸術概論綱要」より


高度成長の時代なら、しめっぽいヒューマニズムに聴こえたかもしれないこの言葉も、成長が鈍化してきた今となっては「やっぱり、その方向しかないよなぁ」という妥当性をもって響きます。ルール(資本主義)にのっとってゲーム(ビジネス)をすることが、サステナビリティ(持続可能性)に直結するモデル……ある種アーキテクチャの議論でもあります。長い目で未来を見たときに「サステナビリティ」はぐんぐん大切なトピックになっていくので、いまからしっかり考えておきたいテーマ。




追記)
池上彰さんの”未来予測本”を追加♪


これからなにが起こるか、を見通すための情報リテラシーを教えてくれます。具体的に、どんなメディアにアクセスすればいいのか。つねにチェックしていることで、”いつもと違う動き”の萌芽に敏感になれる。経済の話が多め。投資家のあなたにもオススメです♪


追記)
グーグル元CEOの”未来予測本”を追加♪


技術がこう発展するからこういう社会ができる……理詰めで見通す本書の未来像は、かなりの確からしさがあります。描かれるのは「私たち」「アイデンティティ、報道、プライバシー」「国家」「革命」「テロリズム」「紛争と戦争」「復興」の未来。万人のコネクティビティ(つながり)は、世界をここまで変容させる。


追記)
AI(人工知能)による産業革命が変える未来、について語る良書を追加♪


AIに代表されるテクノロジーが指数関数的に発達することで、人間の仕事はどうなってしまうのか。技術的な、シリコンバレーにどっぷりな本かと覚悟して手に取ったのですが、ぜんぜんそんなことなかった。むしろ社会学、経済学に寄っています。「アンドロイドが加速させる格差」の思考実験は必読! シンギュラリティ(※)にも言及しています。

※ 人工知能が人間の想像できる速度をはるかに越えて成長をはじめる、技術的特異点のこと。



お口にあう本はございましたでしょうか?
それでは、みなさまひとりひとりの”しあわせな未来”を願いつつ……


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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2010年代を見通す7つの大胆予測
未来は予測なんてできないし、売れてる本が良い本とはかぎらない
「心でっかち」とは何か
最近読んだ仮想(暗号)通貨関連の本10冊
【私的メモ】未来予測はむずかしいという実例「世界10大失敗ハイテク予言」
「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない
小説版『PSYCHO-PASS<0>(サイコパスゼロ)』の心理描写がスゴくてほとんどBL(ボーイズラブ)



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2018年09月06日

【私的メモ】ビットコインの”物語”に登場する主な人物30人

 
今日のなぞなぞ
「ビットコイン(Bitcoin,BTC)の黎明期に活躍した主要キャラクター30人は?」



仮想(暗号)通貨ビットコイン。
この誕生と発展は、波乱万丈でサスペンスに満ちている。

今日は黎明期に登場する”キャラクター”30人の紹介をシェアします。
どの本にも出てくる人達なので整理するために。主に自分用メモ。


BTCを発明した謎の”創造神”= サトシ・ナカモト
晩年はALSに苦しんだ”伝道師”= ハル・フィニー

ダークウェブを牛耳る”恐ろしい海賊”= ロス・ウルブリヒト
パパラッチされたタダ飯食いの”偽物の神”= ドリアン・ナカモト



……これでもかというくらい、みんなキャラが立っているよね。


↓人物リストは以前の記事(最近読んだ仮想(暗号)通貨関連の本10冊)で紹介した↑『デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語』の冒頭「本書に登場する主な人物」からの引用です。
人名のスペルを加えるなど、若干編集しています。



サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)
――正体不明のビットコイン考案者

ハル・フィニー(Hal Finney)
――プログラマー。初期のビットコイン伝道者

マルッティ・マルミ(Martti Malmi)
――ビットコインの初期開発者兼フォーラム開設者

ウェンセス・カサレス(Wences Casares)
――シリコンバレーのビットコイン伝道者。Xapo(ザポ)創業者

ロジャー・バー(Roger Ver)
――起業家。メモリーディーラーズの経営者。ブロックチェーン・ドット・インフォへの出資者。「ビットコイン界の神」と呼ばれる

パトリック・マーク(Patrick Murck)
――弁護士。ビットコイン財団の法務責任者

ジェド・マケーレブ(Jed McCaleb)
――マウントゴックス創設者。リップル創業者

マルク・カルプレス(Mark Karpeles)
――マウントゴックス社長。ビットコイン財団理事

ギャビン・アンドレセン(Gavin Andresen)
――ビットコインのコア開発者兼財団主席科学者

ピーター・ヴェッセンス(Peter Vessenes)
――コインラボ創業者。ビットコイン財団の理事長

チャーリー・シュレム(Charlie Shrem)
――ビットインスタント創業者。ビットコイン財団副理事長

タイラー&キャメロン・ウィンクルボス兄弟(Tyler & Cameron Winklevoss)
――資産家。ウィンクルボス・キャピタル創業者。ビットインスタントに出資。ビットコインETFを設立

デビッド・アザール(David Azar)
――実業家。ビットインスタントへの出資者

ロス・ウルブリヒト(Ross Ulbricht)
――<シルクロード>創設者。別名”恐ろしい海賊ロバーツ”

ジェフ・ガーシック(Jeff Garzik)
――ビットコインの主力プログラマー

バリー・シルバート(Barry Silbert)
――大物起業家兼投資家。セカンドマーケットの創業者

エリック・ボーヒーズ(Erik Voorhees)
――ビットインスタント共同経営者、〈サトシダイス〉の経営者

ダン・モアヘッド(Dan Morehead)
――有力投資家、パンテラ・キャピタルの経営者

ラースロー・ハネツ(Laszlo Hanyecz)
――ソフトウエア技術者。GPU採掘の先駆者

マイク・ハーン(Mike Hearn)
――グーグルの技術者。「ビットコインJ」開発。

デビッド・マーカス(David Marcus)
――ウェンセスの親友。ペイパル社長

ピーター・ブリガー(Peter Briger)
――フォートレス・インベストメント・グループの共同会長

ミッキー・マルカ(Meyer Malka)
――レモンの大口出資者兼取締役会長。リビット・キャピタルの経営者

マーク・アンドリーセン(Marc Andreessen)
――アンドリーセン・ホロウィッツ共同会長

ボビー・リー(Bobby Lee)
――BTCチャイナ共同創設者兼CEO

チャーリー・リー(Charlie Lee)
――ボビーの弟。グーグル技術者。「ライトコイン」発明者

バラジ・スリニバサン(Balaji Srinivasan)
――21e6創設者。アンドリーセン・ホロウィッツのパートナー

ジェシー・パウエル(Jesse Powell)
――ロジャーの友人。取引所クラーケンの共同創業者兼CEO

フェデリコ(フェデ)・ムローネ(Federico Murrone)
――ウェンセスの旧友。レモンの共同経営者

ニック・キャリー(Nicolas Cary)
――ブロックチェーン・ドット・インフォCEO


リストには登場していないドリアンもふくめて。
このなかに本物のサトシ・ナカモトはいるのだろうか。
Who done it!

国家や警察も巻きこんだ壮大なクライムサスペンス。
あなたにはこの謎が解けるか……!?


ちなみに。ハリウッドで「Crypto(クリプト)」という仮想(暗号)通貨をテーマにした映画が製作されているようです。
フィクションなのでハル・フィニーとかジェド・マケーレブはおそらく出てこないと思いますが、実在の人物に言及するシーンはあるはず。

劇場公開されたら、観る前の予習としても参考にしてみてくださいねv



洋書版は↓こっち。



ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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2017年09月30日

【上級編!】最近読んだビオトープをつくるための本10冊

 
今日のなぞなぞ
「”もっと”ビオトープの作り方を知る10冊は?」

tonbo

本の雑食家さん、こんばんは。
私も雑食ですv

今日は、最近乱読したなかから
”ビオトープをつくるための10冊(上級編)”をぷちレビューしていきます。


以前の記事(最近読んだビオトープをつくるための本10冊)が「入門編」なら、今回は「上級編」といった感じ。
一歩進んで、生き物や環境へ理解を深めることのできる10冊をセレクトしました。


ビオトープ(biotope・biotop)とは……
いろいろな生物(Bio)が暮らす空間・場所(tope)のこと。
とくに人の手で多少の管理をくわえて、意図的に生態系を呼びこんでいるような場所を指すことが多い。


お口にあう書はございますでしょうか?




アクアリストのバイブル



ノーベル賞を受賞した動物行動学者の、愛にあふれた”いきものエッセイ”です。ビオトープどころか、ローレンツ博士の家は内部まで鳥や獣だらけ。こまかい観察眼とやさしい文体がステキ。序盤はアクアリウムについて筆がさかれており、一部のアクアリストの間ではとても有名(※)な本です。

※ 生態系が循環しており、餌やりや水替え・ろ過・エアレーション等が不要な状態に保たれている「バランスドアクアリウム」は「ローレンツアクアリウム」とも呼ばれる。

↓以下は引用。

 それはほとんど金がかからず、しかもじつに驚異にみちたものである。ひとにぎりのきれいな砂をガラス鉢の底にしき、そこらの水草の茎を二、三本さす。そして数リットルの水道の水を注意深く流しこみ、水鉢ごと日のあたる窓ぎわに出して数日おく。水がきれいに澄み、水草が成長をはじめたら、小さな魚を何匹か入れる。これでアクアリウムはできあがりだ。

「2 被害をあたえぬもの――アクアリウム」より

アクアリウムの魅力は、この小さな世界が自活しているところにあるのである。
(中略)
生物学的にはとくに世話をしてやる必要はない。さらに、もしほんとうの平衡状態が保たれていれば、掃除してやる必要もない。

「2 被害をあたえぬもの――アクアリウム」より

ガーデナーのバイブル



ナチュラルガーデニングの神様、ターシャ・テューダー。古きよきものを愛する彼女の生活や園芸スタイルを、うつくしい写真とともに紹介するぜいたくな1冊。いっぱしの園芸家ならみな、この本を持っているはず。原書と翻訳版を両方そろえたいくらいの良書です♪

ビオ管理のバイブル



どんな生物を呼びこめるかを知るためには、近所に棲息している動植物を調査してマップをつくるところからはじめる。堆肥場など虫たちの住まいとなる「エコスタッフ」、多様な環境をグラデーションのように隣接させる「エコトーン」……ビオの環境づくりを施工や剪定等も含めて具体的に指導してくれます。

以前の記事(最近読んだビオトープをつくるための本10冊)で紹介したビオトープ入門書をさらに一歩すすめた内容。手にはいりにくいですが、オススメです。

都会の自然観察のバイブル



動植物にとって「都市」はサバクではく「環境」だ。地域の生態系をふかく研究するための1冊です。ヒヨドリやヤマトシジミ、サルスベリ、アジサイ、スイレン、ハナアブ、ニゴイ……身近な生き物たちの特徴や暮らしぶりを教えてくれる良い本。近所の自然マップづくりのお供にもなるし、ビオに採りいれたい生物を選ぶときにの参考にも。

DIY系ビオのバイブル



庭に池や水の流れをつくるための施工方法をわかりやすく解説しています。DIY(※)本ね。ビオトープをつくるさいの”生き物以外”の環境整備のために。自作でもここまで雰囲気のある水辺ができあがる。庭があるひと向けです。

※ Do It Yourself(ドゥ ・イット・ユアセルフ)。専門の業者に頼まず、自分で家具をつくったり家を修繕したりすること。

里山研究のバイブル



ビオトープをつくるなら里山(※)に学べ。田んぼや畑、水辺など、ジャンル別に日本の里山を紹介しています。心洗われる”ふるさと”の写真がステキ。オススメスポットや連絡先も掲載されているので、近場の里山に足を運んでみるのが◎。学ぶべきものがたくさんあります。

※ 人と生き物が共存する日本古来の農業環境の総称。”山”とは限らず田んぼや、牧草地、漁業環境も含める。

ベランダガーデニングのバイブル



NHKのガーデニング番組「趣味の園芸」の講師をつとめていた杉井明美さんが、”ベランダガーデニング”に絞ってコツや楽しさを教えてくれます。つまづきやすいポイントをもらさず解説してくれるし、モチベーション維持への言及も。新書ですが、よくある大判の入門書よりも実践的で使いやすい。現在は手にはいりにくいのが残念です。

日陰ガーデニングのバイブル



日当たりがよくない場所でも活躍できる植物を紹介し、上手な育てかたを教えてくれます。建物の陰やマンションのベランダもそうだし、すでに生長している高木の根元なども。陰を彩る181種を徹底解説♪

生態学のバイブル



生態系と環境を学問する「生態学」の教科書的入門書。数式をつかったモデルで個体間の相互作用を説明したり、経済学で使われるゲーム理論(※)が援用されていたり、まさに理論生態学といった趣き。ビオの生き物たちの”個体数調整”に使える……かどうかはわかりませんが(笑)、数学が苦手でないならかなり楽しめます。上級編!

※ 複数の主体が行動する「相互依存」状況を数学的モデルで説明する理論。

UMA研究のバイブル?



イエティ、ツチノコ、ネッシー、スカイフィッシュ。分子生物学者の武村政春さんを招いて未確認生物(UMA)を”学門”する面白い本です。 生物学的観点からUMAの生態の妥当性をさぐる。ビオにUMAを呼びこんでしまったときのための参考書……というのは冗談ですが、でも。ビオトープを管理していると、ときおり名前のわからない動植物を発見したりするよね。

そのたびに図鑑やネットで調べてみて、生態や育て方を学んでいくのもビオトープづくりの楽しみだったりします。世界は未知の生き物であふれている♪




そんなこんなで。ラストはなぜかUMAでしたが(笑)、
お口にあう書はございましたでしょうか?



ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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