2014年01月11日

【ロジック】新本格ミステリの名作100冊【プロット】

 
今日のなぞなぞ
「ミステリファン必読の100冊は?」



「新本格ミステリの名作100冊」をまとめました。
↓リストは以前の記事(最近読んだ10冊U)で紹介した佳多山大地さんの『新本格ミステリの話をしよう』
「新本格を識るための100冊」とおなじ内容です。

名作ばかり。新本格ミステリの全体像を把握するための、鉄板ともいうべきリスト。
このブログで紹介した本(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】 など)ともかなりかぶっていますね。

佳多山さんは「1 第一世代の肖像」〜「10 オルタナティヴな可能性」に分けて、それぞれ10冊ずつ挙げています。
ミステリに対するたしかな審美眼を感じさせるレビューもついています。
新本格ミステリに特化した名評論。ぜひ読んでみてくださいね♪


ミステリの古き良き名作を読みたい方は↓こちらの記事をどうぞ。
【名探偵】ミステリの古典的名作30冊【名推理】


 1 第一世代の肖像

綾辻行人『十角館の殺人』
歌野晶午『長い家の殺人』
法月 綸太郎『密閉教室』
有栖川有栖『月光ゲーム―Yの悲劇’88』
我孫子武丸『8の殺人』
綾辻行人『霧越邸殺人事件』
有栖川有栖『双頭の悪魔』
我孫子武丸『殺戮にいたる病』
法月綸太郎『法月綸太郎の功績』
歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』

 2 今日もどこかで〈日常の謎〉

北村薫『空飛ぶ馬』
澤木喬『いざ言問はむ都鳥』
加納朋子『掌の中の小鳥』
米澤穂信『氷菓』
光原百合『十八の夏』
倉知淳『猫丸先輩の推測』
乾くるみ『イニシエーション・ラブ』
大倉崇裕『やさしい死神』
大崎梢『サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ』
門井慶喜『人形の部屋』


 3 ザッツ・アバンギャルド!

山口雅也『生ける屍の死』
折原一『異人たちの館』
麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)』
北川歩実『猿の証言』
蘇部健一『六枚のとんかつ』
飛鳥部勝則『砂漠の薔薇』
黒田研二『硝子細工のマトリョーシカ』
小川勝己『眩暈を愛して夢を見よ』
斎藤肇『たったひとつの―浦川氏の事件簿』
鳥飼否宇『昆虫探偵』


 4 この国の”畏怖すべき”かたち

京極夏彦『姑獲鳥の夏』
鯨統一郎『邪馬台国はどこですか?』
高田崇史『QED 六歌仙の暗号』
宮部みゆき『ぼんくら(上)『同(下)』
北森鴻『凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉』
近藤史恵『桜姫』
物集高音『吸血鬼の壜詰―第四赤口の会』
柳広司『新世界』
芦辺拓『紅楼夢の殺人』
三津田信三『厭魅の如き憑くもの』


 5 先覚者のプライド

皆川博子『聖女の島』
筒井康隆『ロートレック荘事件』
竹本健治『ウロボロスの偽書』
笠井潔『哲学者の密室』
泡坂妻夫『奇術探偵曾我佳城全集』
山田正紀『ミステリ・オペラ (上)』『 同(下)』
連城三紀彦『白光』
島田荘司『ネジ式ザゼツキー』
天城一『天城一の密室犯罪学教程』
牧薩次『完全恋愛』


 6 未来、あるいはこの世の外へ

今邑彩『金雀枝荘の殺人』
松尾由美『バルーン・タウンの殺人』
西澤保彦『人格転移の殺人』
上遠野浩平『殺竜事件』
三雲岳斗『M.G.H.―楽園の鏡像』
柄刀一『アリア系銀河鉄道』
篠田真由美『アベラシオン』
片理誠『終末の海 Mysterious Ark』
瀬名秀明『デカルトの密室』
道尾秀介『向日葵の咲かない夏』


 7 お隣のサイコ、お向いのカルト

井上夢人『ダレカガナカニイル…』
二階堂黎人『聖アウスラ修道院の惨劇』
殊能将之『ハサミ男』
若竹七海『クール・キャンデー』
藤岡真『六色金神殺人事件』
小野不由美『黒祠の島』
黒崎緑『未熟の獣』
乙一『GOTH 夜の章』『同 僕の章』
霞流一『首断ち六地蔵』
谺健二『赫い月照』


 8 一発当てて名を刻む

中西智明『消失!』
高原伸安『予告された殺人の記録』
佐々木俊介『繭の夏』
城平京『名探偵に薔薇を』
古泉迦十『火蛾』
真木武志『ヴィーナスの命題』
川崎草志『長い腕』
林泰広『The unseen 見えない精霊』
小貫風樹「とむらい鉄道」他二篇(鮎川哲也監修『新・本格推理〈03〉 りら荘の相続人』 (光文社文庫)に収録)
神津慶次朗『鬼に捧げる夜想曲』


 9 ペンもて踊るブロックバスター

貫井徳郎『慟哭』
東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』
柴田よしき『少女達がいた街』
森博嗣『そして二人だけになった―Until Death Do Us Part』
恩田陸『象と耳鳴り―推理小説』
高野和明『13階段』
横山秀夫『第三の時効』
伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』
貴志祐介『硝子のハンマー』
桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』


 10 オルタナティヴな可能性

清涼院流水『コズミック』
浦賀和宏『記憶の果て』
舞城王太郎『煙か土か食い物』
佐藤友哉『エナメルを塗った魂の比重<鏡稜子ときせかえ密室>』
西尾維新『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』
辻村深月『冷たい校舎の時は止まる(上)』『同(下)』
古野まほろ『天帝のはしたなき果実』
北山猛邦『少年検閲官』
詠坂雄二『リロ・グラ・シスタ: the little glass sister』
円居挽『丸太町ルヴォワール』




ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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2013年12月04日

【超心理学】真冬に読みたいオカルト本10冊【ノンフィクション】

 
今日のなぞなぞ
「オカルト本ベスト10は?」

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「真冬に読みたいオカルト本10冊」をまとめました。
怪談やホラー小説で涼を求めるのが夏ならば、
”理知的”にこのジャンルにアプローチするのが冬。

"核心に迫っている度"を基準にセレクトしました。
年末年始にじっくりとど〜ぞ〜♪

 第10位



10冊と言いながら、1発目はゲーム。上はWii版(リメイク)、下はプレステ2版です。地図から消えた村。双子の姉妹。忌まわしい儀式。錯綜する過去と現在。和風ホラーのおいしいところをぎゅっとつめこんだ、「雰囲気ゲー」の名作。つくりこまれた廃村が美しい。アクション要素もありますが、イージーモードでサクサク♪ 私は↓のプロモーションを観てひと目惚れしました。



 第9位




超科学研究会の雑学シリーズ3冊です。ちょっと古いですが、超能力から超越意識(後述)、霊界まで、どんな人がどんな不思議なことを体験して(起こして)いるのかが網羅されています。読破すればオカルトシーンにかなり詳しくなれる!

 第8位


近代を支配するデカルト的な合理主義、科学的方法。それを”疑って”しまえという本。ニューエイジムーブメント(※)を越えて高く評価されている名著です。デカルトは「すべてを疑った」のち、疑いようのない”我思うゆえの我”にたどりついたわけです。おなじように、”疑いようのない事実”を積み重ねていくのが科学的合理的手法です……が、それは絶対的な世界観ではない。ちょっと難しいけど、我々がいかに近代主義にとらわれているかがわかります。目からウロコ。賢くなれます。

※ ニューエイジムーブメント : 1970〜80年にアメリカから世界へ広まった、霊性や精神性への回帰を志向する一連の運動。学問から商業まで分野は多岐にわたる。日本のスピリチュアルブームも、起源はこれ。

 第7位


当ブログでも何度も登場している(カテゴリ:コミュニケーション・セールスなど)本。占い師の技術をあからさまに公開してしまった衝撃の1冊。ただ世のなかには、話術やトリックなどでは回収できなない「本物のオカルト」があることも(おそらく)事実。混淆する玉石を見分けるための、理論武装に。

 第6位


すっかり人口に膾炙して、関連本もたくさん出ている「引き寄せの法則」ですが、じつはかなり複雑で繊細な概念です。哲学書とも並ぶくらい。その奥深さに耐えかねてか、たんに「ポジティブに考えればいい」とか「否定的な言葉は使わない」などわかりやすい方向に短絡されてしまうのが残念です。この冬は”おおいなる智者”との対話を通じて、じっくりと宇宙の法則を考えてみましょ♪

 第5位


最近のビジネス書は、オカルト的なものに漸近している本が多いと思う。マインドマップは無意識を”見える化”する技術だし、信じられないスピードでページをめくる速読術は、傍から見ればまるで超能力です。勝間和代さんも推奨しているフォトリーディング。その実践に特化した本です。自転車に乗っているアインシュタインのイラストを探しながら、数分で本書を読み終えてしまいましょ。

 第4位


以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)でも紹介した、田口ランディさんの小説です。引きこもりの兄は、なぜ自殺したのか? 謎に迫るうちに主人公は、この世ならざる領域へとさし迫っていきます。”つながって”しまった人間は、現実の世界では「狂人」や「変人」に見えてしまう……オカルトというジャンルが避けられないそんなモチーフを明確に描いています。心理学的で文化人類学的。だけどすごく面白い、徹夜本。

 第3位


第3位には、このブログらしくビジネス書を選びました。誤解をおそれずざくっと言えば、「企画・発想力や思考の質を高めるために、超能力を使ってしまえ!」という本。合理性や論理にこだわらず、感情や無意識など脳の力をフル活用しまくります。かなりのトンデモ本……ではなくて、具体的で実践しやすい手法がちゃんと解説されています。知的創造の時代のパートナーとなる1冊。

 第2位


ノンフィクション作品です。イタコ、エスパー、心霊研究者、超心理学者、ダウザー、怪異蒐集家、永田町の陰陽師、UFO観測会、臨死体験者、メンタリスト……。この界隈のさまざまな人達への取材をしながら、オカルトとは何かを考えます。不思議な出来事がめじろ押しですが、否定も肯定もしきれない森さんの態度がすごくいいです。この本を読んで私は、オカルトの正体をつかんだ気がします。……いや、正体をつかんだのではなく……正体をつかめないことが明確になった……というべき……か。

私の好きな、メンタリストのDaiGoさんも登場しています。↓は帯のコピー。伊坂幸太郎さんの言葉です。たしかに、夢中になって読んでしまいます。
青春小説のように、もしくは、
ホームズの冒険のようにも読めて、
とにかく面白いのです

文庫版はこちら↓



 第1位


1位は『アウトサイダー』 (集英社文庫)で有名なコリン・ウィルソンのオカルト本です。これはずごい。人間に備わる未知の能力、X機能。至高体験を経て能力を開花させれば、他人に乗り移ることもできるし、時空を飛び越えることさえ可能。もちろん、いわゆる”超能力”もX機能の力です。勉強と訓練で、能力は花ひらく。知識と実践の両面から、あなたのX機能開発をサポートしてくれる1冊です。モンロー研究所(※)のプログラムに入門するようなつもりで読破を。一気読み必至!

※ モンロー研究所 : アメリカの超心理学者ロバート・モンローが創設した研究・教育機関。体外離脱など人間の意識の探究を主とする。人を変性意識(トランス状態)へと導く音響技術「ヘミシンク」が有名。




ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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カテゴリ:コミュニケーション・セールス
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2012年12月31日

2012年の(当ブログの)オススメ本10冊

  
今日のなぞなぞ
「2012年のオススメ本は?」


128done

本年も当ブログ『「金持ち父さん」のための読書術!』におつきあいくださり、
ほんとうにありがとうございます。


このブログで紹介した本のなかから
「2012年のオススメ10冊」をまとめました。

紹介した本のなかから、"斬新さ""名作度"を基準にセレクト。
あくまで当ブログで取りあげた書籍のなかから厳選しているため、
今年刊行でないものも混じっています。

どのジャンルも一級のオススメ本ばかり。
ハズレのないリストをど〜ぞ♪

 
 第10位


本10冊と言っておきながら、1発目はアニメ。この出オチ、カテゴリ:10冊シリーズではすでに恒例になってしまいました(笑)。以前の記事(「魔法少女まどか☆マギカ」に学ぶ4つの人生訓)でトコトン語りつくした名作アニメ。2011年の作品ですが、今年は劇場版の公開やゲームの発売でも話題になりました。

(ちなみに、「10冊シリーズ」は当ブログでいちばんの人気コンテンツ。↓よかったら振りかえってみてくださいねv)

カテゴリ:10冊シリーズ




 第9位


出発しよう、欠けた<自分>を探す旅へ。以前の記事(【深い】大人になったあなたが読みたい絵本10冊【美しい】)で紹介した絵本です。記事(読書家5氏(伊藤真・本田直之・勝間和代・土井英司・和田裕美)の厳選オススメ本)では、和田裕美さんが「厳選オススメ本」として、本書の続編『ビッグ・オーとの出会い』を推していましたね。ビジネス書の読者にもよく読まれている児童向け作品です♪



 第8位


マインド・リーダー、ハーフェナー氏のトリックバラシ本……と思いきや、かなり本格的な「コミュニケーション」についての本でした。記事(『心を上手に透視する方法』が伝える4つのコミュニケーション技術)でレビューしています。言語・非言語・読心・コールドリーィング・セールス・マーケティング……コミュニケーションに関するすべての技術はこの1冊から♪

 第7位


記事(最近読んだ「小説の書き方」本10冊〜文章力をめきめきアップさせるために)より1冊。「小説の書き方」本の最高峰だと断言できる良書です。ベストセラー作家がベストセラーのつくりかたを大公開、この本じたいもベストセラー。必読。和書では個人的に、↓大塚英志さんの 『ストーリーメーカー』という本を活用しまくっている私なので、こちらもおなくじ7位にランクインさせてください。



 第6位


記事(【名探偵】ミステリの古典的名作30冊【名推理】)から1冊。挙げている本はどれも名品ばかりですが、意外と知られていないと思うギャビン・ライアルをピックアップ。車での走行、セリフ、人間関係……すべてに緊張感があり裏がある。面白い小説を探しているなら、迷わずコレ。押さえとくべし! ちなみに、映画「踊る大捜査線」のスピンオフ作品「交渉人 真下正義」で、犯人の愛読書(?)として暗示されている作品だったりもします。

 第5位


名作=ベストセラーではない。あまり知られていない本ですが、私のなかではブッチギリの名著です。(今年の刊行じゃないけど)今年いちばんの掘り出しものでした。記事(黒山もこもこ、抜けたら荒野(水無田気流)――名作発見しました♪)でレビューしています。文章がとてもおいしい、社会評論。バブル崩壊後のこの国を、社会史と個人史の両面から描きだしています。批評好きにも文学好きにもオススメ♪

 第4位


こばへん(小林弘人)さんの、新時代のメディア論。作家や編集者、ブロガー、SNSの発信者や、ツイッターでつぶやいているひとを含めて、すべての<出版人>の必読書です。もっといえば、「新時代に適応しようとしている」すべてのひとに。記事(新時代に対応したビジネスモデルを、とか言われても困る。)でレビューしました。あるテーマに対して、ここまで明確な解決策を提示しているビジネス書は珍しいです。


 ランキング圏外

トップ3の発表の前に、ランキング圏外から2枚紹介。


ゲーム「ファイナルファンタジー13-2」のサウンドトラックです。メロディの気持ちいいクラブミュージック満載。歌モノも多数。記事(【House】FF13-2のサントラが好きなヤシが聴きそうな洋楽10枚【Drum'n'Bass】)で紹介しています。←こんなネタでまとめ記事をつくってしまいたくなるくらい、惚れこみました。ゲームじたいは↓「FF13」のほうが本格的だけど、音楽はダントツに「FF13-2」が好き。本ではないのでランキング圏外にしました。






こちらも以前の記事(【House】FF13-2のサントラが好きなヤシが聴きそうな洋楽10枚【Drum'n'Bass】)より。アートコア・アトモスフェリックドラムンベース(artcore・atmospheric Drum 'n' Bass)(※)の名盤。すでに名盤との評価が定まっているので、ジャケ買い推奨です。クラブミュージックとしてはあんまり踊れないけど、とても芸術性が高い。おなじく、本じゃないので圏外です。

※ アートコア・アトモスフェリックドラムンベース(artcore・atmospheric Drum 'n' Bass):アートやアトモスな空気感(?)を感じさせる、幻想的な音の展開を特徴とするドラムンベース。
※ ドラムンベース(Drum'n'Bass):複雑で不規則に聴こえる、速いビートが特徴の音楽。Drum&Bass。DNB。



 第3位


当ブログですば抜けて人気の記事(【泣ける】女性作家が描く切ない恋愛小説10冊【沁みる】)より1冊。このブログの影響とまでは言わないけれど、口コミで本書の人気にまたジワジワと火がついている模様。今年この本を読んだひとも多いかも!? 「帰れないところまで連れていって見捨てて。あなたにはそうする義務がある」。切ない……というか、苦しい、痛いというレベル。電車のなかで読んじゃだめ。泣いちゃうから。

 第2位


物語(フィクション作品)を視軸にして、ゼロ年代(2000年代)の社会を総括する批評。今の時代の本質を知りたいなら、ぜったいに読んでおくべき1冊。記事(碇シンジは夜神月を止められない――宇野常寛『ゼロ年代の想像力』)で紹介しました。このエントリでは、80年代〜今にいたるまでの社会批評の名著もピックアップしています。浅田彰さん、宮台真司さん、東浩紀さんなど……そうそうたる系譜ですが、当ブログでは宇野常寛さんをその延長に(勝手に)位置付けてしまいました。名品です。

(ちなみに、このブログでは紹介していませんが、宇野さんの『リトル・ピープルの時代』↓も新しく、面白いです。末尾に付録されている「AKB48」論も光ってる♪)



 第1位


1位は<読書>と<お金>をテーマにしている(はずの)このブログらしい本。ロックで希望に満ちたヘッジファンド小説。個性的なキャラクター達がファンドでマネーを荒稼ぎしてやります。登場人物たちがみな、自分とお金の関わりについて悩んでいる。それは私たちともまさに重なる葛藤です。お金の歴史についても勉強できる、面白いし役立つ名作小説。記事(なぜお金を稼ぐのか?)より。

 番外編

ベスト10のあとは、「番外編」としてキラリと光る名品をご紹介。


漫画です。このブログで何度言及しているかわからないくらい。ひと月に1回は全巻読み返しているので、私のなかでは2012年もデスノが現役。大好きすぎる作品です♪ 記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)などで触れています。「徹夜本」……その言葉はデスノのためにある!




西尾維新さんの「世界シリーズ」の第1弾。魅力的なキャラクターたち。ライトノベル的ですが、フェアなミステリです。記事(最近読んだ西尾維新5冊――メタフィクショナルな西尾試論)で紹介した本です。"斬新さ"という意味では第2弾の『不気味で素朴な囲われた世界』↓がオススメ。





ニッケルイエローVol2表紙
http://blueiris.jp/

ラストは「ニッケルイエローVol2」収録の「闇に走れば」という小説です。……というか、私の創作小説なのですが。超宣伝。手前みそ、かつぜんぜんステルスしていないステルス・マーケティングですみません^^; 以前の記事(同人誌「ニッケルイエロー」に恋愛&ミステリ小説を寄稿しました)で紹介しました。とにかく今すぐ夢中になって物語を読みたいならコレ! 電子同人誌。無料公開です。

ブルーアイリス
http://blueiris.jp/




それではみなさま、よい新年をおむかえください。
2013年も素晴らしい読書ライフを♪


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか



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カテゴリ:10冊シリーズ
「魔法少女まどか☆マギカ」に学ぶ4つの人生訓
【深い】大人になったあなたが読みたい絵本10冊【美しい】
読書家5氏(伊藤真・本田直之・勝間和代・土井英司・和田裕美)の厳選オススメ本
『心を上手に透視する方法』が伝える4つのコミュニケーション技術
最近読んだ「小説の書き方」本10冊〜文章力をめきめきアップさせるために
【名探偵】ミステリの古典的名作30冊【名推理】
黒山もこもこ、抜けたら荒野(水無田気流)――名作発見しました♪
新時代に対応したビジネスモデルを、とか言われても困る。
【House】FF13-2のサントラが好きなヤシが聴きそうな洋楽10枚【Drum'n'Bass】
【泣ける】女性作家が描く切ない恋愛小説10冊【沁みる】
碇シンジは夜神月を止められない――宇野常寛『ゼロ年代の想像力』
なぜお金を稼ぐのか?
【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】
最近読んだ西尾維新5冊――メタフィクショナルな西尾試論
同人誌「ニッケルイエロー」に恋愛&ミステリ小説を寄稿しました

【関連リンク】

ブルーアイリス
http://blueiris.jp/

 
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2012年10月28日

【名探偵】ミステリの古典的名作30冊【名推理】

 
今日のなぞなぞ
「ミステリファン必読の30冊は?」

372done

「ミステリの古典的名作30冊」をまとめました。
↓リストは『EQ』(現在は『ジャーロ』)という雑誌の終刊号に掲載された、翻訳ミステリ「ベスト30」とおなじ内容です。
(短い紹介文はこのブログのオリジナルです)

以前の記事(最近読んだ「小説の書き方」本10冊〜文章力をめきめきアップさせるために)で紹介した、
野崎六助さんの『ミステリを書く! 10のステップ』(創元ライブラリ)でこのリストを知りました。
ホームズ、ブラウン神父、ドルリー・レーン、ポアロ……もはや歴史上の人物ともいえる名探偵たちが大活躍♪


以前の記事(創造性はつくれる!!――多湖輝教授の『頭の体操』)でもお話しましたが、
『頭の体操』の多湖輝教授は次のようにおっしゃっています。

私の長年の観察によれば、創造力豊かな人たちのあいだには、たしかに一つの共通点が認められる。
それは、彼らがパズル、推理小説、奇術、落語、漫才という一連の頭脳的遊戯に対して大いに興味を示すという点である。


頭をくにゃくにゃにして創造力を発揮するために。
ミステリファンの基礎教養ともいうべき、名作海外ミステリ30冊をど〜ぞ〜♪


綾辻行人さんや島田荘司さんなど、日本の「新本格ミステリ」の名作を読みたい方は↓こちらの記事をどうぞ。
【ロジック】新本格ミステリの名作100冊【プロット】


追記)
・↓リストの本を新装版、新訳版へ差しかえました。
・電子書籍(kindle)版へのリンクを追加しました(※ kindle版がリリースされていない本もあります)。

 1.


霧のロンドンで起きる不可思議な事件を、名探偵シャーロック・ホームズが解決。近代探偵小説の祖。

 2.


ニューヨークの富豪の家を襲う難事件に、名探偵ドルリー・レーンが挑みます。本格ミステリ、不朽の名作。

 3.


孤島に招かれた人物たち。マザー・グースの物語にそって、次々と人が殺されていく。クローズド・サークル(※)もの、永遠の名作。

※ クローズド・サークル(closed circle):外界から隔てられ、犯人や被害者等が限られている状況。吹雪の山荘、嵐の孤島とも。

 4.


みんな大好きブラウン神父が謎をあざやかに解決してみせます。短編ミステリ、傑作の宝庫。

 5.


誤認逮捕された主人公。死刑執行までの間に真犯人を探しあてなければ……。古典サスペンスのゆるぎない名作。

 6.


仮面舞踏会の夜に起こった、ひとつの殺人。そこにトリックはあるのか、それとも!? 本格推理か怪奇小説か……いまだ議論の絶えない、カーの名作。

 7.


名ゼリフだらけの私立探偵フィリップ・マーロウが、ある資産家をめぐる事件に巻きこまれます。ハードボイルド小説の名作。

 8.


クリスティの名作。予備知識なしで読んでください。探偵役はわれらがエルキュール・ポアロです。灰色の脳細胞(※)!
(創元推理文庫版は『アクロイド殺害事件』というタイトルで出版されています)

※ 灰色の脳細胞(little grey cells):ポアロの口癖。無意識すら活性化させて、頭をフルに使うようなイメージだと私は捉えています。

 9.


『Yの悲劇』とならび、本格ミステリ不朽の名作。ニューヨークの市街電車で起こった事件に、名探偵ドルリー・レーンが挑みます。

 10.


鳴り響く弔いの鐘。墓から出てきた謎の死体。過去の盗難事件。暗号。……心躍るガジェット満載、セイヤーズの傑作。

 11.


しつように変奏される十字架のモチーフ、連続殺人の真実は……。クイーンの傑作本格ミステリ。

 12.



哲学者・思想家としても名高いウンベルト・エーコの傑作ミステリ。中世イタリアの修道院を舞台に起こる殺人事件に、見習い修道士が挑みます。↓ショーン・コネリーの映画も有名♪

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 13.


複数の探偵が、いくつもの推理を展開する。後期クイーン問題(※)にも漸近する、ミステリへの批評性をふくんだ作品。

※ 後期クイーン問題:名探偵の示した解決は、本当は真実でないかもしれない。その可能性をすべて否定することはできない、という問題。単純化した例をあげるなら……探偵が推理し犯人が「その通りです」と自白したところで、その自白が"ほかの犯人を隠すための嘘"である可能性は残る。

 14.


以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)でもちょこっとふれました。密室殺人を分類・考察しているフェル博士の「密室講義」が面白い、密室ものの大傑作。

 15.


墓場の地下から見つかったふたつの死体。作者とおなじ名前のエラリーが謎に挑みます。クイーンの名作長編。

 16.


ハードボイルド、アクション、バイオレンス。3拍子そろった、ハメットの傑作エンターテイメント&サスペンス。

 17.


クリスティ『そして誰もいなくなった』と同様、マザーグースをモチーフとした殺人事件。名探偵ファイロ・ヴァンスが大活躍です。誰もが認める、ヴァン・ダインの傑作本格ミステリ。

 18.


衆人環視のなか殺されたひとりの女性。限られた容疑者、誰もがあやしく見える……。どんでん返し&トリック小説の傑作。

 19.


「九マイルもの道を歩くのは容易じゃない、ましてや雨の中となるとなおさらだ」。安楽椅子探偵(※)のニッキイ・ウェルト教授が、8つの事件に挑みます。名作短編の宝石箱。

※ 安楽椅子探偵:現場に足をはこばず、得た情報だけで事件を推理する名探偵。ベッド・ディテクティヴ(bed detective)。

 20.


私立探偵リュウ・アーチャーが、ある失踪事件に巻きこまれます。「本格ミステリとハードボイルドの両立」として評価が高い作品。

 21.


内部から完全に密閉された"黄色い部屋"で、女性の悲鳴と銃声が。密室ものの代名詞ともいえる、名作ミステリ。
(創元推理文庫版は『黄色い部屋の謎』というタイトルで出版されています)

 22.


『Yの悲劇』とならぶ、クイーンの最高傑作のひとつ。架空の街ライツヴィルが不可思議で悲しい事件に巻きこまれていく。ミステリとして、群像劇として、名品。

 23.


ロンドンの波止場にたどりついたワイン樽。なかには、金貨と人間の手が。アリバイ崩しものの金字塔。

 24.


『毒入りチョコレート事件』とならぶ、バークリーの代表作。余命数か月のトッドハンター氏が、壮大な殺人計画を構想します。エンターテイメントとして、ミステリファン以外にも広くオススメ。

 25.


イギリスの障害レースで八百長とみられる結果が続出、牧場経営者ロークが真実の解明に走りだします。フランシスの「競馬」シリーズの代表作。

 26.


大西洋を横断する豪華客船を舞台に、いくつもの謎と殺意がからみあう。名警部に間違えられたウォルターは事件をどう"解決"するのか。名作エンターテイメントミステリ。

 27.


無実の罪で追われる実業家を護送する、エージェントとガンマン。アル中のガンマン・ハーヴェイ・ロヴェルはキャラクターとしても大人気。ハードボイルドの傑作。

 28.


推理作家の母のために、子供達が難事件解決に挑む。あったか、ほのぼの、家族と家庭の本格ミステリ。

 29.


銃を手にした男。撃たれた女性。しかし男は「銃が暴発した」と主張する。「ダルジール警視」シリーズの代表作。

 30.



↓映画『チャーリーとチョコレート工場』の原作者(『チョコレート工場の秘密』)としても有名なダールの、ちょっとブラックな短編集。短編ミステリ、傑作ぞろい。

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あきか(@akika_a



追記)
↓「新本格ミステリの名作100冊」もまとめました。
【ロジック】新本格ミステリの名作100冊【プロット】


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2012年09月20日

【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】

 
今日のなぞなぞ
「徹夜小説ベスト10は?」


赤レンガdone

「読み始めたら止まらない徹夜本10冊」をまとめました。
日本のミステリやSF小説のなかから、"読みやすさ"と"熱中度"を基準にセレクト。

読書の秋、眠れない夜にじっくりとど〜ぞ〜♪


 第10位


小説10冊と言っておきながら、1発目は漫画。「捕まえてみろ、殺してみろ」……何度読み返しても毎回夜を明かしてしまう、徹夜マンガの鉄板。絵もテキストも膨大な情報量なので、活字好きも満足。頭脳をフル回転させながら、ロジカルな心理戦に没頭せよ♪

 第9位


「このミステリがすごい!」の第1位に延々と輝き続けている、徹夜本の鉄壁ミステリ。"お金"の問題を扱う、社会派作品でもあります。誰もが認める、宮部みゆきさんの大傑作。

 第8位



「気をつけて、もう始まってるかもしれない」。アニメ化されて一気に読者が広がった、綾辻行人さんのホラーミステリ。田舎町の日常がひたひたと不穏な空気におかされていく……ゾクゾクしながらイッキ読み必至。

 第7位


引きこもりの兄は、なぜ自殺したのか? 答えを追い求めるうちに、ユキはひとの心の狂気へとさし迫っていく……。心理学や文化人類学、オカルト好きなら、これはハズせない。ベイトソンの影響なんかもみえる、ある意味とても学究的なエンターテイメント小説です。

 第6位


これは現実なのか、ゲームのなかの出来事なのか。ヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』のテストプレイヤーとして仮想世界にはいりこんだ2人の男女が、ある事件に巻きこまれていき……。ミステリユニット・岡嶋二人名義の、最後にして最高のSFミステリ。

 第5位



目覚めると、記憶をなくしていた。机の上には、書いた憶えのない、自分の筆跡の手紙が。単純な「時間旅行」ではない、「タイムリープ」という現象が彼女の身に起こっている……。タイムスリップものの面白さがギュっとつまった傑作♪ 青春小説ふうの恋愛要素もあって、きゅんきゅん。徹夜ライトノベルの定番ですv

 第4位


インターネット上で殺人推理ゲームを出題しあう、"頭狂人""044APD""aXe""ザンギャ君""伴道全教授"。彼らが話しているのは、"机上の空想"ではない。実際にその手を血に染めた、リアルの犯罪なのである……。無線LAN、ビデオチャット、SNS、動画サイト。いまもっとも新しい、IT時代のミステリといえば、この作品以外にない。本格ミステリ(後述)のおいしいところだけ詰めこんだ、濃厚なノンストップサスペンスです。

 ランキング圏外

トップ3の発表の前に、ランキング圏外から3冊紹介。


「ぼくは神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ」。転校生の鈴木君は本当に神様なのか、それとも……。衝撃すぎるラスト。みんながどう解釈しているかを知りたくて、読後、私はネット上の書評を読みあさりました。読みやすさ・熱中度ともに満点なのですが、わりと短時間で読み終わってしまう長さなので圏外。とにかくバツグンに衝撃的なミステリです。


女の子たちは、ネット上で架空の物語を作るのにハマってしまう。 そして、虚構のはずの物語が、現実に侵食してゆき……。 ↑の『神様ゲーム』と並んで、知る人ぞ知る傑作ジュブナイルミステリ。こちらも短時間で読み終わってしまう分量なので、圏外にさせていただきました。

ガラスの仮面 1-24巻セット (白泉社文庫)
美内 すずえ
白泉社
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演劇・お芝居を題材にした有名なマンガです。ストーリーの濃さ、描きだす人間像は、マンガというより"本格小説"と言ってしまいたいほど。多くのひとが「読み始めたら眠れなくなる」と声をそろえている徹夜本。でも、ミステリでもSFでもないので、今回は圏外です。


 第3位


あなたがもし、いまの記憶をもったまま、過去をやり直せるとしたら? でも、時間を遡る「リピート」の代償は、とても高くつくかもしれません……。タイムスリップSFの名作『リプレイ』+ミステリの名作『そして誰もいなくなった』的な作品。映画『バタフライエフェクト』が好きな人はハマります。時間旅行ものの傑作。分量も、読みごたえじゅうぶんです♪




 第2位


「宇宙を作ることはできるのか?」……究極の命題に、平凡な大学生と天才美少女が挑みます。物理学、宇宙論、相対性理論、量子論……科学の面白さと物語のエンターテイメント性がステキに結合を起こした、傑作SF。理系の知識がなくても、わかりやすくガンガン読んでいけるし、読めば自然と科学に詳しくなります。私は読後、いてもたってもいられなくなり、宇宙物理学の本を読みあさってしまいました(笑)。第3回小松左京賞受賞作。

 第1位


誰もが名作だと口をそろえる、ノワール(悪漢)ミステリの白眉。暗く、テーマもちょっと重たいけれど、イッキ読み必至。文章で直接書かれていない、いわゆる「テクストの空白」のなかで重要な物語が進行していく……不思議なからくりが仕掛けられています。映画やドラマでも有名な作品ですが、原作の方がミステリ的な意匠が強く面白い。そして、切ない。読み応え充分なボリュームで、堂々の1位です。徹夜覚悟!



追記)
同率1位でもう1冊。カルト宗教に家族を奪われた少年。大人になった彼が選んだ職業は……なんと、教祖! 復讐心や母への慕情をつのらせながら彼は、信者を利用して欲望を満たしはじめる。登場人物や団体それぞれの思惑がからみあい、物語は三すくみの様相へ。ノンストップな読書体験を約束する、ダークサイドサスペンスの鉄板!





追記)
同率一位にさらに一冊。未来の日本、人間はみな「呪術」をあやつる力を身につけ、動物たちは異形の進化をとげている。平和で牧歌的な世界のなかで「大人達が隠しているもの」とは……。伝奇でもありSFでもある、細部までつくりこまれた世界観がすごい、ファンタジー小説。



 番外編

ベスト10のあとは、「番外編」としてキラリと光る名品をご紹介。
今回は「本格ミステリ」(※)と呼ばれるジャンルの名作をランダムピックアップ的に紹介します。

マニアックなリストにならないように、とベスト10からほぼ外した本格ものですが、
じつは徹夜本ばかりのジャンル。
ハマれば、本格以外では物足りなくなるかも……。

※ 謎とその解決になによりも重きを置く、ミステリの王道的なジャンル。日本では80〜90年代に島田荘司さんや綾辻行人さんの作品が騎手となって「新本格ムーブメント」が起こった。





幻想的な雰囲気。濃厚な論理。私は綾辻行人さんのミステリが大好きなので、ほんとは全作品を挙げたいのだけど、ぐっとこらえてこの2作品。『十角館』は『そして誰もいなくなった』をオマージュした、デビュー作。『時計館』は傑作大長編です。



壮大なトリックに脱帽。すごいです。「斜め屋敷」の見取り図もついているので、奇怪なこの館に足を踏み入れたつもりで、ハラハラしながら読んでください♪ 島田荘司さんの作品では『占星術殺人事件』も有名ですが、トリックのすごさでは『斜め屋敷』がダントツです。





『スカイ・クロラ』でおなじみの、森博嗣さんのデビュー作。コンピュータやネットワークが構成の骨子となっている、ちょっと理系的な本格ミステリ。ウィットに富んだ会話も魅力。萌絵のキャラクターもかわいいです。



本格ホラーと本格ミステリを、かなり高いレベルで両立させてしまったすごい作品。フェル博士の「密室講義」(※)ならぬ、「首なし死体講義」があったりして面白いです。表紙もかっこいいね。

※ ジョン・ディクスン・カー『三つの棺』で探偵役のフェル博士が行っている、密室殺人トリックの分類講義。





「密室殺人の見本市や〜!!」と叫びたくなる。密室殺人・トリックのメジロ押し。もはや王国を超えて、パラダイス。密室の極楽浄土。密室すぎて、お腹いっぱい。夢いっぱい。あ、短編集じゃなくて、超長編です。ぶ厚すぎなので、3日くらい徹夜覚悟で(笑)。


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪

あきか(@akika_a


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タグ:徹夜本







 
posted by akika at 17:43| Comment(6) | TrackBack(0) | 10冊シリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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