2019年05月30日

心の時代を生きるための本10冊


今日のなぞなぞ
「ココロの時代を生きるために読んでおきたい本は?」

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僕らが手にしている富は見えないよ

もしも彼らが君の何かを盗んだとして
それはくだらないものだよ 返して貰うまでもない筈

――椎名林檎「ありあまる富」

(※ SeesaaブログはJASRACと著作権にまつわる許諾契約を締結しているため、JASRAC管理楽曲の歌詞を引用することができます。関連記事:解禁! SeesaaブログでJASRAC(ジャスラック)管理楽曲の歌詞掲載が可能に♪


モノの豊かさを追求した時代が終わりをむかえ、
令和は”心の時代”、”精神の時代”になっていく。

そんな声をあちこちで耳にするようになりました。



今日は最近乱読したなかから、「心の時代を生きる」ための10冊をレビューしていきます。
宗教やスピリチュアル系の本を多めにピックアップしました。

……ニガテな方はすみません><;

私もとくに特定の教えにコミットメントしているわけではないのですが。
さまざまな”世界の観方”をダイレクトに伝えてくれるこれらの分野の本を読むのはわりと好きだったりします。


宗教や精神世界に対するリテラシーが大切な時代になる。
といったら、ちょっといきなりすぎるかな?

でも。
国際的にみれば、なにかを信仰していたり、なにかに帰依している人口が圧倒的に多いわけだし。
それぞれのひとが信じているものを肯定できたり、いろんな信条に共感できるメンタリティは、あってぜんぜんいいと私は想いますv

目に見えないセカイの豊かさを知らないまま生きるというのも、なんだかもったいないものね。


とはいえ何でもいいわけではもちろんなくて。
たとえば↓で取りあげるひろさちやさんの『世界の宗教/宗教の世界』では、

「ホンモノ宗教」
「ニセモノ宗教」
「インチキ宗教」
「オドカシ宗教」

を明確に区別しています。

たしかなリテラシーを身につけるために。

いっぱい
本読もうよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆



というわけで。知れば知るほど奥深い、
新時代の基礎教養ともいうべき10冊をど〜ぞ〜♪



 究極の1冊

タントラへの道―精神の物質主義を断ち切って
チョギャム・トゥルンパ
めるくまーる
売り上げランキング: 640,961

……ついに読んだ、究極の1冊。
すでに絶版で非常に手にはいりにくい本です。
私はある文学館の書庫に通いつめて読破しました。

チベット仏教の高僧が、悟りへの内的な道のりを、とんでもないくらい緻密な言葉で表現していくものすごい秘伝書。
とくにフォーカスされているのは「精神の物質主義」についてです。「エゴ」は精神的な教えさえも利用して、我々を脇道に迷わせようとする……。

せっかくレアな書物なので、私があれこれレビューするよりも引用ラッシュでいきますね。

目覚めた心の状態とは築き上げられるものではなく、むしろそれを妨げている混乱を焼きすつくすことに関わってくる。
(中略)
もしそれ以外の方法をとるならば、目覚めた心の状態は因果の関係に依存する産物となり、したがって死滅する可能性をもつ。
「序章」より


ひとつの精神的な教えを、私たちは本当に味わい、噛みくだき、すっかり飲みこんだだろうか? それとも、ますますふくれあがる巨大なコレクションの一部につけ加えただけだろうか?
「精神の物質主義」より


私たちが、何かを貴重なもの、非凡なものと見なすとき、その何かは自分から切り離される。
「自己欺瞞」より


あと、妙に好きなのが↓以下のセリフ。
ナロパさんという指導者が、献上された金粉をばらまき捨てておっしゃった一言。

「なぜわしに黄金がいるものか? 全世界がわしにとって黄金だ!」
「グル」より


……なんかちょっとマンガっぽい( *´艸`)
洋書版↓なら入手しやすいので、英語が読める方はぜひ。

Cutting Through Spiritual Materialism (Shambhala Classics)
Chogyam Trungpa
Shambhala (2002-10-22)
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 脳科学


脳の左半球が壊れてしまった脳科学者、ジル・ボルト・テイラー博士の回復の記録です。
脳卒中がジルを襲った朝のシーンは必読。

すべてのものごとのまとまりや境界が溶けてしまい、「たすけをよばなきゃ」と思った次の瞬間には、自分がなにをしようと考えていたのかわからなくなる。
時間のつながりは失われ、今この一瞬だけの存在になる。
一方で、意識はとても幸福を感じていて、「悟りの感覚」と表現されています。

もちろん自伝だけでなく、脳科学者としての視点もたっぷり。
科学と心の領域に橋をかける、奇跡がつまった1冊。

 宗教学


これ、めっちゃオススメですv
ユダヤ教、キスリト教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教、儒教・道教、神道。
世界の代表的な宗教の成り立ちや概要をわかりやすく解説してくれます。
しかもそれだけじゃなくて。

人間
民族・国家
信じる
彼岸と此岸
言葉
欲望
「公」と「私」
死後の世界


について、それぞれの宗教がどんなふうに考えているかも概説。
教科書的な記述ではなく、ひろさちやさんの語り口なので読みやすい♪
あらためて学んでみると、有名な宗教に対しても、たくさんの想い違いをしていたことに私は気づかれされました。
誤解がとけ理解が深まる、宗教学の講義をみっちり受けた気分になれる良書。

 


あんさんぶるスターズ!、ジャニーズ、ディズニー、宝塚、乃木坂46。同人誌、若手俳優、地下声優、韓流、V系、ホスト、マッサージ、人形、歌舞伎、フィギィアスケート……。
あらゆるオタク活動の「浪費」話を集めた画期的な1冊です。
わかるひとはうなずきすぎて首が折れそうなほど、共感できるエピソードが満載。

それは単なる物欲ではぜんぜんなくて。むしろ”モノの所有”とは対極にあるスタイルだと思う。愛。
ハマればハマるほど、さらにハマりこんでしまう、至福の”沼”(※)のセカイへようこそ(゚Д゚;)

※ 抜け出せないくらい何かにどっぷりとハマること。沼落ち。

私たちがお金で買っているものは、モノや体験以上に「幸福」なのだと思います。
「はじめに」より


続編↓も出ています。



 瞑想


ヴィパッサナー瞑想は、ものごとをあるがままにみる/感じる瞑想法。
本書はヴィパッサナー瞑想の指導者、ゴエンカさんの教えをまとめています。
釈迦の言葉をかみくだいて説明してくれたり、瞑想ちゅうの内的な感覚がこまかな文章で表現されていて参考になる。

あるとき、全身に非常に微細で均一な感覚が起こり、それが生まれては消えてゆくのに気づくようになる。その感覚の誕生と消滅はあまりにも速く、まるで波動の流れのように、全身を電気が流れるように感じるだろう。
「第9章 ゴール」より


こんな感じですごく緻密。
でもこういった特別な感覚を味わうのが瞑想の目的じゃないよ、と先まわりして注意してくれていたり、とても親切。
瞑想のおともに、指針として、ひろくオススメできる1冊です。
(私信。良い本を教えてくださってありがとうございます♪)

ちなみに、ヴィパッサナー瞑想は、冒頭にあげた『タントラへの道』でもつよく推奨されていました。

 ホ・オポノポノ


「ホ・オポノポノ」はハワイに伝わる”問題解決のメソッド”。
あなたがすべきなのは「記憶」をクリーニングすることだけ……といっても、べつに記憶喪失になれという話ではなく。
ここでいう記憶は鉱物などモノもふくめた万物が宿しているメモリーのこと。

ウニヒピリ(潜在意識)に”再生”された「記憶」をクリーニングすることで、人はディヴィニティ(神聖な存在)からインスピレーションを受けることができる。


「ホ・オポノポノ」で”記憶の再生”を担う役割を持つ、内なる自分・インナーチャイルド・潜在意識。それが「ウニヒピリ」。
ありがとう、ごめんね、ゆるしてね、愛しています、の4つの言葉でウニヒピリをいたわればゼロの状態になり、アウマクア(超意識)と大いなる存在がつながるようになる。

↑の『ホ・オポノポノの教え』とどちらから読んでもOKですし、片っぽだけでも大丈夫。
より体系的なのは『ホ・オポノポノの教え』、実践的なのは『ウニヒピリ』という感じかな。独特で面白い世界観v

 神秘


せっかくこの流れなので、シュタイナーも読んでみました。
本書は「超感覚的世界」(高次元とか、アストラル界とか、霊界とか、そういうヤツね)を知覚することは”誰にでもできる”と説く。

今日紹介したどの本よりも突き抜けています。完全に神秘のセカイ。
ひととおり読みましたが……わ、わからない><;
いえ、もちろん文章の意味は理解できるのですが。
文意をなぞったからどうという本ではこれはない。

たとえ何度再読したところで「内的な体験」がともなっていないと、たぶんどうにもならないかも。
もしこの本をうなずきながらスラスラ読める方がいたらレクチャーしていただきたいです><

こういう、「今の自分のレベルじゃさっぱりわからない本」があるっていうのは、なんだか嬉しいですねv
いくらでも知らないものがあふれているこの世界、素敵♪

 スピリチュアル論


宗教やスピリチュアルの本が続いてしまったのでカウンターパンチ的に。
「スピリチュアルにはハマらないタイプ」の香山リカさんが、批判的なスタンスでスピリチュアルブームをふりかえっていく。

霊、前世、魂、オーラ。かつてはオカルトの領域だったものが、おおっぴらに明るく語られるようになり。既存の宗教でなく、いきなり新興宗教やスピリチュアルに関わっていく……。
江原啓之さんがブームだった頃の本ですが、しっかり現在にも通じるスピリチュアル論が展開されています。

 こころの時代

「こころの時代」解体新書
香山 リカ
創出版
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もう1冊、香山リカさんを。
心の専門家が「こころの時代」を読み解く……おぉ、タイムリー! といいたいところなのですが、じつは本書は2000年に出版された本です。
しかも本書の「はじめに」では、こころの時代がはじまって久しいけれど……みたいなことが書かれています。
バブル崩壊後、この国はずっと「ココロの時代キター!」って言い続けているのかも?

当時の時事ネタを材料に、時代の”精神分析”をしていく。
テレビや雑誌でも発言してらっしゃる立場から、マスメディアのあり方についても多く筆をさいています。
疑似科学などにハマってしまいがちな日本の精神性を↓のように指摘。

「今ある現実はウソだ」と「あなたの本当の世界は別のところにある」というふたつの強烈なメッセージがあり、さらにその別の世界がマニアックに構築されていること。その必須条件がそろっていれば、そこにハマってくる人は必ずいるはずなのだ。
「洗脳/感応/同調は違うモノ?」より


↓続編も出ています♪

「こころの時代」解体新書〈2〉
香山 リカ
創出版
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 さよなら平成


舞台は、人々が手軽に安楽死を選べるようになったパラレルワールドの日本。
主人公(語り手)は、時代を象徴する文化人である平成(ひとなり)くんの恋人です。
彼から「安楽死を考えている」と打ち明けられた「私」の物語。

バーキン。UBER。森ビル。グーグルホーム……。
過剰なくらい固有名詞に満ちていて、ものすごくユニークな小説です。『なんとなく、クリスタル』(※)をほうふつとさせる、というか、たぶん意識している気がします。
どちらも芥川賞候補にノミネートされていますし、「読み比べてね♪」といわんばかり。

※ 1980年発表の、田中康夫さんの小説。作中には固有のブランド名が散りばめられていて、バブル時代を象徴する作品といわれています。

熱海の海で平成くんが、死にたい理由を告げたときのセリフが印象的でした。

「僕にもうこれ以上、欲をもたせないでよ」


ちょっとネタバレをしてしまうと。
改元後を描いたラストシーンでは、平成くんは生きているとも死んでいるともわからない終わり方になっています。
令和の時代、”平成にうまれたもの”たちはどう捉えられていくのだろう。
時代の境い目を描いた、まさに今読みたい1冊。




ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a

(冒頭の写真は小田原フラワーガーデンで撮ったアリウム・グローブマスターです)

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posted by akika at 23:00| 10冊シリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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