2016年12月27日

『エンタテインメントの作り方』を読んでびっくりした話

 
今日のなぞなぞ
「”びっくりする”小説の書き方本は?」


こんばんは。
今日紹介するのは、以前の記事(徹夜本見つけました――貴志祐介『悪の教典』〜あわせて読みたい「倒叙ミステリ」【徹夜本】地下東京に広がる腐海――貴志祐介『新世界より』の社会システムと生態系がすごい)で取りあげた貴志祐介さんの本。

エンターテイメントに特化した「小説の書き方」本です。


本日は、この本のレビューというよりは、
「これを読んで驚いた、私の読書体験」について語る、日記
です。



☆★☆






えっと。
なにが驚いたかっていうと。


以前の記事(徹夜本見つけました――貴志祐介『悪の教典』〜あわせて読みたい「倒叙ミステリ」)で、↑『悪の教典』

”読みはじめたらとまらない徹夜本だよ〜”

って紹介した
じゃんね。


本書『エンタテインメントの作り方』には、
貴志祐介さんがじぶんの著作を解説している部分がいくつかあります。
そのなかのひとつに、↓こんな項目がある。

”一気読み”を狙った『悪の教典』

「第四章 文章作法」より


まさに狙いどおりの一気読みをさせていただいて、
イッキ読み必至だよ〜とレビューしてしまった
わけだけど。
驚きはそれだけじゃない。


おなじ記事のなかで、
主人公への印象がぐるっと変わって、そこからが面白い
……みたいな話をしましたが。


この反応も、じつは、作者の計算どおりだった。


第一章とその後の章で、主人公(蓮実)に対するとらえ方を変えてもらう手法である。

「第四章 文章作法」より



ほかにも、細かい例を挙げるときりがないのですが、もうね。
なんというか。


本書の『悪の教典』の解説を読めば読むほどに、
いかに自分が”狙い”どおりの反応をさせられていたか、わかる。


自分なりのレビューを書いたつもりだった。
でも、それは
掌のなかで踊っているだけだった。



書き手というのはここまで精度高く読み手をコントロールできるのか、
とびっくりした次第です。





☆★☆



ところで。
本書の「まえがき」では、頼山陽の有名な歌がでてきます。


京都三條の糸屋の娘
姉は十六妹は十四
諸国大名は弓矢で殺す
糸屋の娘は目で殺す



↑これね。
起承転結の例として、いろいろな本で引用されている和歌です。
以前の記事(【ワナビ】作家志望者が読まなければいけない「小説の書き方」本10冊【公募】)で紹介した久美沙織さんの本↓でも引かれていました。






頼山陽のこの歌を、
貴志祐介さんは、これじゃいかん、と改変します。

京都三條の糸屋の娘、姉は十六妹は十四
 諸国大名は弓矢で殺す、糸屋の娘は吹き矢を使う


「まえがき」より


歌として劣化してるけどね、みたいなみたいな照れ笑いをしつつ、
貴志祐介さんは、力強く言います。

これから小説を書こうという方には、どうか「目で殺す」というような想像力のかけらも感じられない文章には怖気をふるっていただきたい。

「まえがき」より

きれいに落としたでしょうと言わんばかりの、したり顔(今でいうドヤ顔)は、あらゆる分野のクリエイターにとって敵であると承知してほしいのだ。

「まえがき」より


↑前半で述べた「作者の計算どおりだった話」よりも、
”驚き度”は高かったかもしれない。私のなかでは。


小説にかぎらず、あらゆるジャンルのクリエイターにとって、
「目で殺す」をしっかり導くだけでもなかなか大変なことだと思う。
でも、そんなレベルで終わるな。
むしろ、目で殺すことに怖気をふるうくらいの感性を持て。


……座右の書とします。



そんなこんなで今日は



『エンタテインメントの作り方』っていう本が
オススメだよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆




というお話でした。



☆★☆




……。


…………。


…………………………。


…………………………………………。




いや。
これで記事を終えてしまったら目ですら殺していない。

目で殺すどころか、もっとその先へ行け。
貴志祐介さんはそう言ってるんだから。
この記事は、吹き矢を飛ばして締めなくてはいけない。

そうだ。
読書ブログらしく、ラストも本の紹介でいこう。











……。


…………。


…………………………。



いや、そういうことじゃないから!
的な?



……ううん。
この程度のオチなんて、たぶん目で殺しているレベルなんだよね。
ちゃんと吹き矢を飛ばせるよう精進します

吹き矢どころか、大砲、いや……

糸屋の娘は生物兵器を開発する

くらいの勢いで。



ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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