2016年09月09日

徹夜本見つけました――貴志祐介『悪の教典』〜あわせて読みたい「倒叙ミステリ」

 
今日のなぞなぞ
「鬼畜道を体験する方法は?」


さようなら常識人。
こんにちは鬼畜道。


……今日は、そんな感じの
読み始めたらとまらない徹夜本の紹介です♪


主人公は町田市にある高校の教師。
これがとってもよい先生で。
生徒たちが可愛がっていたワンコが保健所に連れていかれたとき、
みんなに黙って取り戻しに行っちゃうような、熱いセンセイ。


この優しい先生が”鬼畜”であることがすぐにあきらかになります(性的な意味でも)。

自分に都合の悪い人間を、あらゆる手段でおとしいれていく、外道者。



☆★☆



えっと。
いわゆる倒叙的なサスペンスなのね。
犯人(悪役)側の視点が描かれている、悪漢小説(ピカレスク)。

以前の記事(徹夜本見つけました――新堂冬樹『カリスマ』〜あわせて読みたい「カルト宗教」本)で紹介した『カリスマ』みたいな魅力があります。


先生の、鬼畜っぷりが
表から裏から丸見え



なの。
おぞましいくらいに。

不良学生を退学させるよう仕組んだり。
弱みをもつ同僚を脅して操ったり。

でも、その”裏”が見えていない周りの人たちは
先生を尊敬し、信頼のまなざしを向ける。


「いや、違うよ! みんな騙されてるんだってば!!!」

って叫びたくなる。
そのもどかしさが、ページをめくる手を早めていく……。



☆★☆



でね。
鬼畜先生側の視点で読んでるわけじゃん。

すると、先生に感情移入している自分に気づくんだよね。
”悪の計画”が土壇場でうまくまわらなかったり、
苦しい言い逃れをせざるを得ない状況になったりすると、

「いやもっといいやり方があるだろ、がんばれ!」と
外道を応援しはじめている自分に気づく。


倒叙ミステリの怖いところです。
探偵にエールを送りながら、一方で
犯人が”うまく逃れる”方にも期待してしまう……。



殺人シーンもあります。
かなり、壮絶な。

あなたは、鬼畜先生に感情移入しながら、
惨殺の場面を読む
ことになります。

うまくやりおおせるよう、応援しながら。
ターゲットをひとり残らず殺せるかどうか、ハラハラしながら……。


それは、もはや
シリアルキラーの疑似体験です。


さようなら。いままでの自分。
こんにちは。鬼畜に目覚めた、あらたな私……。




伊藤英明さん主演で、映画化もされています。
イッキ読み必至のピカレスク。
オススメです♪



悪の教典 DVD スタンダード・エディション
東宝 (2013-05-24)
売り上げランキング: 19,498



☆★☆


『悪の教典』は厳密な意味での倒叙ミステリではありませんが、
倒叙ものの魅力がぎゅっとつまった名作です♪

なので今日は「あわせて読みたい」倒叙ミステリをいくつかピックアップしてみますねv




以前の記事(最近読んだミステリ10冊〜本格から社会派まで〜)で紹介した、石持浅海さんのオーソドックスな倒叙。経営者らが集まる箱根のコテージ。主人公は、周到な計画で完全犯罪を成し遂げた。はずだったが……。ほかにも、石持浅海さんの小説には倒叙の名作が多いのでオススメv



隣人が犯してしまった罪をかばうため、天才数学者が知略をめぐらせる。倒叙ミステリですが、「どんなトリックを使ったのか」という点が伏せられて語られるので通常のミステリのハラハラ感もあります。東野圭吾さんもさまざまな趣向をこらした倒叙ものが魅力的な作家さんです。



漫画です。……というか、このブログはいったい何回『DEATH NOTE』を紹介すれば気がすむのかというくらいデスノ推しですね(笑)。倒叙ミステリの最高峰だと思っていますv 天才×天才の頭脳・心理戦に酔いしれろ!



以前の記事(【電子書籍】恋愛&ミステリ小説『闇に走れば』をアマゾンkindle、楽天koboでリリースしました)で紹介した、恋愛&ミステリです。過去の犯罪を暴こうとする友人が、幼なじみのふたりに「暗い選択」を迫る。……作者は私です。毎度のことながら、手前味噌&宣伝すみません^^; 電子書籍のみのリリースです。



そんなわけで。
今日は


『悪の教典』っていう本が
オススメだよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆



というお話でした。



ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


追記)
貴志祐介さんの『新世界より』もレビューしました♪
『悪の教典』とは違うテイストだけど徹夜本!


【徹夜本】地下東京に広がる腐海――貴志祐介『新世界より』の社会システムと生態系がすごい




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posted by akika at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・最近読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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