2014年08月26日

最近読んだ「世界観がダークな」本10冊

 
今日のなぞなぞ
「世界の見方を深めるための本は?」


今日は、最近私が乱読した本のなかから、
"世界観がダークな10冊"をぷちレビューしていきます。


よのなかには明るいものがあふれている。
ハッピーエンド。予定調和。ポジティブシンキング。
テレビをつければいつも、タレントさんたちが笑っている。

でももちろん、世界はそれだけじゃない。



ひとの心や社会の闇に寄りそう10冊です。
ある種の方々にとっては”常備食”となるであろう本もあるかも。


あなたのお口にあう書はございますでしょうか?


 同調しすぎないで


自殺した編集者さんのウェブ日記。本オタクでコスメマニア。ふかく同調しながら、でもシンクロしすぎないように注意して読んでください。読める本の幅がひろがります。本、人形、ファッション、コスメ、自傷好きなあなたに。以下は引用です。

何不自由なく満ち足りたこの世界で私はなぜだか戦場にいるような気がします。
ほんの小さな失敗でもしたら私はここにいることを許されなくなってしまうような気がします。
挨拶はきっと複雑な合図で、それを間違えれば即座に虐殺されるような気がします。
私をかこむ隣人達の中に入っていくとき、砲弾の飛び交う中を進んでいく気がします。
時限爆弾を解体するかのように息をつめて仕事をします。
世間話をしながらも銃弾が耳を掠める音が聞こえます。
私の微笑みは自然に見えますか? 口の中には恐怖の味がします。

追記)
本書は2016年本屋大賞の「発掘部門(※)」に選ばれています。

※ 本屋大賞にエントリしている書店員が、個人的に「時代を超えて残る本や、今読み返しても面白いと思う本」をジャンルを問わず選ぶ部門。


 畸形、サディズム、頽廃


みんな大好き澁澤龍彦のエッセイ集。古今東西の歴史、芸術、文学、哲学……のなかから、澁澤が”俺ツボ”なものを取りあげ、考察する。さまざまな変身譚をコレクションしていく「メタモルフォーシス考」の項は、資料としても◎。以前の記事(【フェテイッシュ】ジャケットがアングラすぎるトーキングヘッズ叢書10冊【マニアック】)の雰囲気が好きなひとは、例外なく澁澤ファンでしょう。

 ゴスロリ! ゴスロリ!


ファッション誌「ゴシック&ロリータバイブル」で連載されていた短編小説集。筋肉少女帯の大槻ケンヂさんの作品です。キュートでダークでゴスロリ満載の、好きなひとにとっては幸せあふれる1冊。物語としての完成度も高く、ほろりと涙したり深く考えさせられる話ばかり。面白いです。



 1冊まるごと少年の尻


1冊まるごと、少年の尻について語っています。あらゆるものごとを尻に結びつけ、尻は至上であると諭す。その過剰さに思わず笑ってしまうのだけど、そういう「笑い」ですら、尻への憧憬を抑圧している証だ、と指摘される。チュートリアルの漫才以上に突き抜けてる。これぞ文芸。すごい本。

 想い出のマーニーとセットで


魅力的なブロンド少女テリィと、いじめられっ子メリッサ。母の虐待。次々と起こる事件。少女の「悪意」は、とどまるところを知らない……。ジョン・ソールの文章も雰囲気も、私は手放しで大好きです。『想い出のマーニー』とセットで読んでみてもいいかも。世界は、一枚岩じゃないと感じられる。↓『暗い森の少女』もオススメです。少女の狂気と暴力は、加速する……。




 少年少女の異形な関係


詩人コクトーがアヘン中毒のまっただなかに書きあげた物語。でも、ドラッグ小説ではありません。文学です。母が死に、身よりがなくなるエリザベートとポール。その「いびつな」姉弟関係には、なんともいえない脆さがあります。漫画化、映画化もされている名作。




 りんご病の明けない夜明け


詞と音から、椎名林檎の音楽を論じます。”Jポップを聴くじぶん”の心の動きを、ここまでこまかく言葉にできている本は、ほかにはないかも。アルバム『加爾基 精液 栗ノ花』の全曲レビューあり。なにを隠そう『加爾基〜』は私がいちばん好きな邦楽アルバムです。JポップのCDのなかで最高峰だと断言できる。



 地図にない異郷


弟・襾鈴(あべる)の死の謎を追い、珂允(かいん)は地図にない村にもぐりこむ。襲いかかる鴉、陰陽五行のような土着信仰、人形、錬金術、指のない男……そして、連続殺人。ミステリですが、すべてが解決してもなお、昏い異郷の雰囲気が心を蝕むようです。

 世界と異界のあいだ


消えたひとりの少女。誘拐か、神隠しか、それとも……。かつて一緒にUFOを呼んだ子供達の運命が、なにかに導かれるようにふたたび絡みあう。以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)で紹介した『コンセント』もそうですが、田口ランディさんはほんとうに、世界と異界のキワのキワまで描きこむ方です。オカルトから科学、哲学、人類学までを幅広く用いながら、世界の本質に迫っていくエンターテイメント。

 あなたにかける呪詛のことば


絵本です。語り手の「悪い本」が”本を読んでいるあなた”に呪詛の言葉を投げかけます。「いつかどこかであなたはだれかをきらいになります」……と。読み聴かせたら子供がドン引きする本ナンバー1。というか、ドン引きしたり笑える子供はきっとすでにオトナなんだろう。私とっては、ただひたすらに怖い本。




お口にあう本はございましたでしょうか?


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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posted by akika at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・最近読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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