2011年10月12日

「キャッチコピーの書き方」ガ脱イダラ、コウナッタ。

 
今日のなぞなぞ
「あまりにもアラレもない"キャッチコピーの書き方本"とは?」



夏ダカラ、コウナッタ。


……コピーライター・小野田隆雄さんの作品です。
資生堂のサンオイル「サンフレア」のキャッチコピー。


波打ち際。水着のお姉さんが、
小麦色に焼けた肌をあられもなく披露している💋。

そんな広告でした。



というわけで、
今日はあられもない「コピーの書き方本」のお話。


 アラレもない「コピーの書き方本」





『キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック』川上徹也(日本実業出版社)


川上徹也さんはコピーライター、クリエイティブ&コミュニケーションディレクター。
広告会社勤務後に独立されて、
『あの演説はなぜ人を動かしたのか 』(PHP新書)など、たくさんの本を出版してらっしゃいます。
電通広告賞、ACC賞など、受賞歴も多数。

広告・マーケティングのスペシャリスト ですね。



↓川上徹夜さんのブログはこちら。


カワテツの「出版プロモーションの裏側、全部見せます」
http://ameblo.jp/kawatetu14/




さて。

この本のどこが
そんなにアラレもないのか。



それを話す前に、
私の好きな"キャッチコピーの書き方本"を2冊紹介させてください。


 やっぱりバブルが好き




『コピーライティングのいろは匂へと―ワカバマークのライター君へ』脇田直枝(誠文堂新光社)




『広告コピーってこう書くんだ!読本』谷山雅計(宣伝会議)


おふたりともコピーライター。広告マンです。
脇田直枝さんはかつての電通EYEの社長。
谷山雅計さんは新潮文庫の「Yonda?」キャンペーンや、東京ガス「ガス・パッ・チョ!」、資生堂「TSUBAKI」などで有名ですね。


『コピーライティングのいろは匂へと』は、
コピーの書き方をいろは作文で伝えています。
私は大好きな本なのですが、とっても古いので、どうやら現在絶版のようです。

84年出版。
日本がまさにバブル景気まっただなかに向かって行こうというころで、
この本にも時代の色合いがけっこう出ていたりします。

文末がたまに「〜でR」(である)になってたり、とか(笑)
『なんとなく、クリスタル』(やっぱりそのころに流行った田中康夫さんの小説です)みたいな雰囲気あります。
広告業界が華々しかった時代💡、ですね。

『なんとなく、クリスタル』を読むと、これが小説なのか!? って叫びたくなるくらいの驚きがあります。広告カタログみたいな(笑)物語です)


ちなみに、浅田彰さんの『構造と力』が上梓されたのもこの頃。
以前の記事(書評ブログは矛盾している――フリービジネスとブログのあいまいな関係「20代〜100の言葉」――かんき出版のフェイスブックで紹介していただきました)でも触れた、
ポストモダン思想を日本に広く知れ渡らせた本です。

この本もとても難解ですが、ベストセラーになりました。
ニューアカデミズムブーム、ってヤツですね。


広告、百貨店、現代思想、ワンレン・ボディコン、
なめ猫、株・不動産高騰、ゴルフ会員権……



なんだか不思議な時代ですよね、バブルって。
私はバブル景気を体験していないから、ちょっと憧憬に似た気持ちがあります。

まあ、バブル時代があったせいで、
その後の日本が失われた何十年って言われるようになってしまったわけで。憧れてばかりはいられないのですが、
それはまたべつの話。


『コピーライティングのいろは匂へと』は、とても古い書籍なので現在絶版してるようです。

楽天では品切れ、amazonでも中古品しか置いてませんでした。
(しかも、初版版にはけっこうなお値段がついています(>_<)😵)


文章がとっても良くて、コピーの書き方も参考になる。
手にはいりにくいけど、オススメです。

ちなみに、以前の記事(「ビジネスパーソン」のための読書術!)でお伝えした
「線を引き、ページの端を折る」方法で、けっこうボロボロにしてしまった本のひとつです(笑)



谷山雅計さんの『広告コピーってこう書くんだ!読本』のほうは、もうちょっと新しい本です。(2007年)
谷山さんはまだまだ現役で活躍していらっしゃいますし、ね。


こちらも穴があくほど読みました。


企画書の書き方


に関する項目があるので、
就職活動ちゅうの学生さんにもオススメです。
(参考記事:【就職活動】面接で落とされないためのたった1つの裏技「もしドラ」の企画書をかいてみた〜就活学生のための企画書の書き方講座


谷山雅計さんもtwitterユーザーですよ〜。
@taniyama0825


 かつてのコピー本には文芸があった



脱線完了!(笑)


話は、


『キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック』川上徹也(日本実業出版社)

の本に戻るわけですが。



この本がどうして
そんなにアラレもなく丸裸なのか。




それは……

本書が"コピーの書き方"以外のなにごとにも脱線していない からです。



↑で紹介した2冊は、
キャッチコピーのハウトゥー本であることは確かなのですが、


どことな〜く、ノウハウにとどまらない、


奥ゆかしさと、文芸っぽさがある。



クリエイターの作家性、みたいなものが行間から匂いたってくる感じです。
とくに、『コピーライティングのいろは匂へと』の方は、とっても濃厚(笑)
ノウハウ本というより、よくできたエッセイ集として、広告にそれほど興味がないひとでも面白く読めてしまうほどです。



ところが、『キャッチコピー力の基本』は、
すべてがそぎ落とされている。
まったく無駄がない。



この本でおれのクリエイティヴィティを見せつけてやる、
という気持ちをいっさい持っていない。




結果として、ものすごく使える本になっています。


もうね。
ほとんど、一家に一冊あっていい! というレベル。


広告に限らず、社内文書、企画書、営業、SNSやツイッターなど、

文章を扱うすべてのひとのバイブル。
しかも、肌身離さず携帯推奨、という本です。
 

(実際、本書は「書籍のタイトルを決めたいひと」「ブログやツイッターユーザー」などもターゲットにしていて、
あらゆるジャンルから"実例"を引っ張ってきて紹介しています)



 丸裸……というより、骨だけ



本書は、


hint01 自分に関係があると思ってもらう
hint02 強い言葉を使う
hint03 相手の心に「何で?」をつくり出す



という冒頭の3原則からはじまり、


第2章 「言い切り力」をつける
第3章 「読み手」に考えさせる
第4章 「語呂のよさ」を考える
第5章 「比喩力」を磨く
第6章 「名言」を貯金する
第7章 「組み合わせ」て化学変化を起こす
第8章 「造語力」を身につける
第9章 「ストーリー」を喚起させる




という章立てにそって、77のテクニックと実例が掲載されています。


人の目をキャッチしようと意図されて書かれているすべての文章は、
「77のテクニック」のいずれかにあてはまります。


世の中にあるすべてのコピー、商品名、書籍タイトルは
この本の原則にそって書かれている。



そう考えると、すごいですよね。


たとえば、この記事のタイトル


「キャッチコピーの書き方」ガ脱イダラ、コウナッタ。


は、

hint48 擬人化する

という項目にあてはまります。
それと、小野田隆雄さんの有名なキャッチコピーのパロディであることから……


hint52 名言を利用する

という項目にもリンクします。



いちおう、↑の3カ条も守ってます。


hint01 自分に関係があると思ってもらう

→「コウナッタ。」はキャッチコピー業界では有名なフレーズ。
広告に興味があるひとは、「お。これは自分にとって読むべき話題かな」と思って読みにきてくださった(はず)。

以前の記事(営業マンは笑うな――セールスマンが絶対に読んでおきたい3冊)で紹介したコールドリーディングの手法も、これの変形ですね。


hint02 強い言葉を使う

→「脱いだら」ってなんだかお宝の匂いがしませんか?(笑)


hint03 相手の心に「何で?」をつくり出す

→「コピーの書き方」が脱ぐ、ってどういうこと? 
あなたはそれが知りたくて、読み進めてしまった(はず)。





実例が豊富で新しい


のもこの本の魅力。

広告コピーに限らず、
最近のベストセラー本のタイトルや、雑誌「CanCam」の見出し、マンガやアニメの台詞など
あらゆるジャンルの実例がたくさん掲載されています。


たくさんの優秀なコピーに触れることも、コピー力を磨くための条件だと私は思うのですが。
この本はそんなニーズも満たしてくれます。



技術と実践、他いっさいナシ。



丸裸……というより、もうほとんど骨格だけですね。

そこがいい!



……のだけど、やっぱり私は両方が大事だと思うんです。


テクニックはこの本で学べる。
でも。

前の記事(「ビジネスパーソン」のための読書術!)でお話させていただいた
「魂の伝承」という意味では、
コピーライターさんの作家性が色濃く出ている本を読むのも、おなじように大切。


『コピーライティングのいろは匂へと』のような、
ほとんどエッセイみたいな本を読んだからといって、すぐにコピー力が身につくわけではない。

即効性があるのは、やっぱり
『キャッチコピー力の基本』の方です。


でも、一見周り道なようでいても、
「ハウトゥー」と「魂の伝承」の両方を大切に考えておいたほうが、
結果的には早くスキルアップに繋がるんじゃないかな〜と思います。




というわけで。今日も、



3冊セットで must buy! だ‼!!



……と言いたいところなのですが、
「いろは〜」は見つかりにくいかもしれない^^;


かつて売れた本ではあるはずなので、
案外ちかくの古本屋さんで安く売ってるかも……かな?





そんなこんなで、
今日も長文におつきあいくださり、ありがとうございます。



ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか



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【関連リンク】

カワテツの「出版プロモーションの裏側、全部見せます」
http://ameblo.jp/kawatetu14/

【今日紹介した本】

『キャッチコピー力の基本 ひと言で気持ちをとらえて、離さない77のテクニック』川上徹也(日本実業出版社)
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『あの演説はなぜ人を動かしたのか』川上徹也(PHP新書)amazon楽天
『コピーライティングのいろは匂へと―ワカバマークのライター君へ』脇田直枝(誠文堂新光社)amazon楽天
『広告コピーってこう書くんだ!読本』谷山雅計(宣伝会議)amazon楽天
『なんとなく、クリスタル』田中康夫(新潮文庫)amazon楽天
『構造と力』浅田彰(勁草書房)amazon楽天
 
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