2019年04月27日

今月(2019年4月)もっとも売れた本は『樹木希林のことば』(4ヶ月連続Σ(・ω・ノ)ノ)


今日のなぞなぞ
「2019年4月の月間ベストセラーは?」



4月26日(2019年)、「今月日本でもっとも売れた本」が発表されました。
(日販調べの月間ベストセラー(総合・ビジネス・フィクション)を末尾の↓「付録」のコーナーにまとめます


去年(2018年)の年間ベストセラーは↓こちら。
(2018)今年の年間ベストセラー本20冊

先月(2019年3月)のランキングは↓こちら。
今月(2019年3月)もっとも売れた本は3ヶ月連続で『樹木希林のことば』

最新のランキングは↓こちら。
カテゴリ:ベストセラー


※ この記事は毎月末に更新している、ベストセラー本の「定点観測」です。ある分野を定期的に観測することで、ちいさな変化にいち早く気づくことができる。これはジャーナリストの池上彰さんも推奨している、未来予測の方法です(『見通す力』)。

もちろん売れている本がすべて良書とは限らない。ベストセラーリストを眺めながら、今の(今後の)”時代の空気”を一緒に感じてみましょ。というのが、このエントリの意図です。よかったら、何らかの「発見」を持ち帰っていってくださいねv





 『樹木希林のことば』が4ヶ月連続トップ



出版取次会社の日本出版販売(日販)によると、
4月のベストセラーは、『一切なりゆき 樹木希林のことば』

なんと、4ヶ月連続でトップを独走Σ(・ω・ノ)ノ。
樹木希林さんが遺した言葉を集めた1冊です。

ちなみに昨年のこの時期は『漫画 君たちはどう生きるか』ずっと首位を走っていました。
ひとたび売れた本は長く売れ続ける、そんな時代。

先月2位だった、おなじく樹木希林さんの『樹木希林 120の遺言 死ぬときぐらい好きにさせてよ』は、今月は4位でした。




今月9日には「2019年本屋大賞」が発表されました。
大賞に輝いたのは、瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された』
『樹木希林のことば』を抜くことはできなかったものの、総合部門の2位にニューエントリしています。



電子書籍(Kindle)で無料のお試し版↓もリリースされています。


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2019年本屋大賞

大賞
瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』
2位
小野寺史宜『ひと』
3位
深緑野分『ベルリンは晴れているか』
4位
森見登美彦『熱帯』
5位
平野啓一郎『ある男』
6位
木皿泉『さざなみのよる』
7位
三浦しをん『愛なき世界』
8位
知念実希人『ひとつむぎの手』
9位
芦沢央『火のないところに煙は』
10位
伊坂幸太郎『フーガはユーガ』

翻訳小説部門

1位
アンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件』
2位
トーン・テヘレン『きげんのいいリス』
3位
陸秋槎『元年春之祭』

本屋大賞
https://www.hontai.or.jp/

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 ビジネス書は『VISION DRIVEN』がニューエントリ



ビジネス書部門では、佐宗邦威さんの『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』が10位に新着しています。
「直観」をアウトプットにつなげるノウハウ。

今月のビジネス書部門、1位には『メモの魔力 The Magic of Memos』が返り咲きました。
2位は『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』

先月ニューエントリしたメンタリストDaiGoさんの『最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法』は3位にランクアップ。






 フィクションは『すぐ死ぬんだから』がリエントリ



フィクション部門では、『すぐ死ぬんだから』がひと月空けてふたたびチャートインしています。今月は5位。

以前の記事(最近読んだ「幸せについて考える」本10冊〜三大幸福論を中心に〜)でもとりあげました、内館牧子さんのシニア小説。
登場人物たちのキャラが立っていて、年齢関係なく楽しめるエンターテイメントです♪
面白かったので、おなじく内館牧子さんの『終わった人』も読む予定。楽しみv

フィクション部門の1位は、本屋大賞受賞作の『そして、バトンは渡された』

2位は、以前の記事(最近読んだライトノベル10冊〜恋愛・ミステリ・異世界〜)で紹介した人気シリーズの新刊『転生したらスライムだった件 14』

3位には、伊坂幸太郎さんの新作『シーソーモンスター』が新着しています。







日販のサイト(http://www.nippan.co.jp/)で各ジャンルのトップ10が確認できます。この記事では取りあげていない「ノンフィクション部門」などのランキングも。
ぜひ”一次情報”にもあたってみてくださいね。


それでは、「付録」にて。
今月の総合・ビジネス・フィクションのベスト10をど〜ぞ〜♪


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


※ ↓付録の「〜位」の横の記号は、先月からの順位の変動をあらわします。
△ …… ランクアップ、= ……変わらず、▼ …… ランクダウン

【関連記事】

(2018)今年の年間ベストセラー本20冊
今月(2019年3月)もっとも売れた本は3ヶ月連続で『樹木希林のことば』
カテゴリ:ベストセラー
最近読んだ「幸せについて考える」本10冊〜三大幸福論を中心に〜
最近読んだライトノベル10冊〜恋愛・ミステリ・異世界〜

【関連リンク】

日本出版販売株式会社
http://www.nippan.co.jp/
本屋大賞
https://www.hontai.or.jp/

【付録】


 2019年4月の月間ベストセラー 総合

(日販調べ。「全集」「文庫」「ゲーム攻略本」を除く総合ランキング。4月26日時点)

1位 =

2位 △

3位 △

4位 ▼

5位 △

6位 =

7位 △

8位 ▼

9位 ▼

10位 ▼


 2019年4月の月間ベストセラー 単行本ビジネス
(日販調べ)

1位 △
『メモの魔力 The Magic of Memos』
2位 ▼

3位 △

4位 ▼

5位 ▼

6位 =

7位 =

8位 △

9位 △

10位 △


 2019年4月の月間ベストセラー 単行本フィクション
(日販調べ)

1位 △
『そして、バトンは渡された』
2位 △
『転生したらスライムだった件 14』
3位 △

4位 △

5位 △

6位 ▼

7位 △

8位 △

9位 △

10位 △
posted by akika at 23:11| ベストセラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月26日

最近読んだ「未来の社会・経済を予測する」本10冊

 
今日のなぞなぞ
「未来のセカイはどうなる?」

P1400641done.jpg
ビル・ゲイツ「パソコンのメモリは永遠に640キロバイト以下だろう。うはははは!」


……なにこの出オチ?



えっと。
マイクロソフト創業者のビル・ゲイツさんは、1981年の段階では「メモリはずっと640キロバイトを超えない」と語っていたそうな。

関連記事:
【私的メモ】未来予測はむずかしいという実例「世界10大失敗ハイテク予言」




今日は、最近乱読したなかから、「未来の社会や経済を予測する」10冊をぷちレビューしていきます。

未来予測本は以前の記事(最近読んだ「未来を予測する」本10冊)でもまとめましたが。すこし古くなってきた感じなので、改元にともない最新版を♪
(未来予測が「古くなる」というのも妙な話ですが)


未来予測はたいてい当たらない。
当たらないけれど、当たらないとわかったうえで未来を考えてみるの、私はけっこう好きです。

ピンポイントな未来は予測できなくても、
おおまかにみえた方向性が「今の行動」に、なにかしらの洞察を与えてくれるかもしれない。

とつぜんの技術革新で、世界は思いもよらないベクトルに舵をきる可能性だってあるけれど。でも。

いろいろな未来が予測されているのを知れば、たったひとつの”予言”だけを妄信してしまうあやうさからは自由になれるはず。
(ちなみに今日の記事で扱う「未来予測」はあくまで社会的な現象のみを指しているつもりです)


今を生きるための羅針盤として。
さまざまな「未来」を描く豊饒な10冊をど〜ぞ〜♪



 ネットの次


原題は“The Inevitable”(不可避、必然)。人工知能を語るときにたまに出てくる Cognify(コグニファイ)という造語の生みの親、ケヴィン・ケリーさんの名著です。
コグニファイは、ざっくりといえば、膨大なデータや知能とつながることによって、モノやコトがより洗練された賢い存在になっていくイメージかな。
(地図帳がコグニファイするとカーナビとかグーグルマップになる……みたいな感じです)

本書はコグニファイもふくめた、12個の”避けようのない”未来の方向性を提示しています。

BECOMING(ビカミング、なっていく)
COGNIFYING(コグニファイング、認知化していく)
FLOWING(フローイング、流れていく)
SCREENING(スクリーニング、画面で見ていく)
ACCESSING(アクセシング、接続していく)
SHARING(シェアリング、共有していく)
FILTERING(フィルタリング、選別していく)
REMIXING(リミクシング、リミックスしていく)
INTERACTING(インタラクティング、相互作用していく)
TRACKING(トラッキング、追跡していく)
QUESTIONING(クエスチョニング、質問していく)
BEGINNING(ビギニング、始まっていく)


まるで近未来小説のような詳細な描写もあるのですが。当たった/外れたという単純な予測ではなく、おおきな流れや変化の本質が浮かびあがってくる濃厚な1冊。

 もっとケヴィン・ケリー


↑の『〈インターネット〉の次に来るもの』がすごく良かったので、もう1冊ケヴィン・ケリーを読みました。
テクノロジーの進化の歴史をまるで生物学のように描きだし、それが”必然の方向性”をはらんでいると指摘する。

テクニウム(Technium)もケヴィン・ケリーの造語です。
科学技術だけでなく、芸術や学問、社会組織まで、人間の知が生んだあらゆるものをふくむ概念。
人間がつくったはずの文明なのに、<テクニウム>は、まるで独立した生態系のようにふるまっている。世界の観方を変えてくれる刺激的な本です。

 ジャンル横断


ゼミにことごとく落ちてしまい、人気のない内村教授の個人授業を受けることになった絵玲奈。教授がはじめに出した課題は、マンガ「進撃の巨人」を読んでくることだった……。

主人公が講義を受けていく、小説形式です。歴史や宗教といったおおきな視点から、現代にただよう漠然とした不安の正体をあぶりだしていく。
経済学の解説がはじまったかと思えば、「セックス・アンド・ザ・シティ」について語り。一神教と多神教の違いを説きながら、RADWIMPS の歌詞を味わう。

ニューヨークへ行き、現代アートにふれまくるシーンも。
基本的には「世界の経済」についての本なのですが、縦横無尽にジャンルを横断していてすごく面白いv

↑の増補版で読むのがオススメです(ソフトカバー版は「前期」の講義しか収録していないので注意)。

 シンギュラリティ


シンギュラリティ(※)が本当にあるかどうかはわからないけれど、あると思って行動しても損はないはずだよね……そんなスタンスで、起こるかもしれない「革命」をひもといていきます。

※ 人工知能がとんでもない速度で進化をはじめてしまう、技術的特異点(テクノロジカル・シンギュラリティ)のこと。2045年頃と予想されていますが、「もっと遅いのではないか」あるいは「シンギュラリティなんてないんじゃないか」など、様々な意見がわかれています。

原子プリンター、強いAI、エネルギー問題の解決、水や食料不足の解決、ゲノム編集、働かなくていい社会、ベーシックインカム……。
どんなビジネスや企業が成長するかだけでなく、「シンギュラリティを前提にしない努力や工夫は無駄になる」など個人の生き方についても言及しています。

 未来の業界地図


AI、シェアリング・エコノミー、IoT(モノのインターネット化)、フィンテックの4つの視点から、今後の経済を考えていく。描かれるのはさながら「未来の業界地図」です。
よく出てくるGAFA(※)や Uber だけでなく、身近な日本の会社の”未来図”が盛りだくさん。

※ Google、Amazon、Facebook、Apple の4社。

ヤマト、佐川、日立、三菱、東芝、日本電産、ソフトバンク、楽天、すき家(ゼンショー)、ベネッセ……。
すでにみえている現状の分析からスタートして未来の可能性を探っているので、とてもロジカル。未来予測のお手本のような1冊です。

 東京オリンピック以降の日本


ずいぶん先の未来の話が続いてしまったので、もうすこし近い将来を。
2020年の東京五輪が終わったあとの日本は、かなり厳しい時代を迎えるのではないか……そんな危機意識にもとづいて、本書は”改革を急げ”と警鐘を鳴らす。
前半は日本がどう持続的に成長していけばいいか。後半は個人がいかに生き抜くかを考えていきます。

 東京オリンピック以降の日本と世界


2020年以降の日本を案じて、政府・企業・個人の三者いずれにもイノベーションが必要と説く。
↑の『オリンピック恐慌』ととてもそっくりな構成の本です。
五輪は日本が変わる”最後のチャンス”……など、言いまわしも似ていて、両方ともマクロ経済のトピックが多め。
どちらも、いたずらに危機感をあおるのではなく、「じゃあどうするのか」と前向きな視点で書かれています。2冊セットでど〜ぞv

 未来の年表


2027年まで1年ごとに、以後2065年までは数年刻みに、起こる出来事を記した、まさに「年表」。
……というと「そんなの当たるかよ!」みたいに思ってしまうけれど、本書が語るのは日本の人口減少とその影響についてです。
(人口の推移は統計的な現象なので、高い精度で予測できるジャンルだったりします)

東京の人口も減りはじめ、輸血用血液が不足し、国土の大部分が無人に……。
思いもしない技術革新や、それこそシンギュラリティがあればまったく違う世界線をたどる可能性もぜんぜんあるけれど。
現時点ではこれほど壮絶な未来さえ推定されている……。
”日々の生活になにが起こるか”に重点をおいた続編↓も出ています。


 メディアがつくる未来

メディアはマッサージである
マーシャル マクルーハン クエンティン フィオーレ
河出書房新社
売り上げランキング: 467,142

うってかわって、みんな大好きマクルーハンのメディア論を。
そこでなにが語られているかではなく、メディアの”形式”こそが、人々を変容させていく。

本書は「どんなアート雑誌だよ!」っていうくらい写真やイラストなどビジュアルイメージに満ちています。文章が鏡文字になったり、天地が反転したり、めっちゃアヴァンギャルド。
上梓は1967年なのでインターネットの普及以前の本ですが、現代にもふつうに応用できる普遍的な議論が展開されています。

今日が”不安の時代”であるなら、その原因の大半は、今日の仕事を昨日の道具――つまり、昨日の概念で処理しようとする結果である。
『メディアはマッサージである』より


私は旧版で読みましたが、↓新訳・新装の文庫版のほうが手にはいりやすいかも。



にぎやかですごく楽しいけれど、断片的&実験的な本なので、マクルーハンをじっくり学びたいなら平凡社ライブラリーの『マクルーハン理論』↓がオススメです。
(もちろんマクルーハンの”実践”をダイレクトに味わいたいなら『〜マッサージ』を♪)


メディアがもたらす未来を考えるとき、マクルーハンは絶対に外せない。まだマクルーハンにふれたことのない方は、ぜひ!

 なぜ未来は予測できないのか


「イングランド銀行を破産させた」伝説のトレーダー、ジョージ・ソロスによる哲学書です。
抽象的な議論も多いのですが、ある意味では”なぜ未来は予測できないのか”という問いに答えてくれる本。
私たちは、現実を「認知」するとともに「操作」する主体でもある。
観察者でもあり参加者でもある「再帰性」のせいで、社会は不確実性のかたまりになる。

現実は「再帰的」であるがゆえに、きちんと理解することが難しく、そのいっぽうで、人間は単純で簡単な回答へと、たとえそれが間違っていようとも容易に誘導されてしまいます。ある予測が正しかったからといって、その予測のもとになっている理論もまた正しいとは限らない
『ソロスの講義録』第三講義 開かれた社会 より


……再帰性、重要な概念かも。
たとえば↑であげたマクルーハンは、自分たちが発明したメディアじたいが人々の思考を変容させると言っていますし。
ケヴィン・ケリーも、文明の発達が人類の身体(歯や筋肉や体毛)を変化させた例をあげて↓こんなふうにおっしゃっています。

道具を作り直したとたん、それがわれわれ自身をも作り直していた。
『テクニウム』 第2章 われわれ自身を発明する より


でね。
不確実性に対する鋭い考察を重ねながらもソロスさん、本書のラストでは未来の大胆予測! をはじめてしまいます。ちょ、ソロスさん><;。
ここは思想家としてというよりも、数々の予測を的中させてきた投資家としての自負なのかな。

「アメリカが最大の敗者になる」と予測する「第五講義」。
信じるか信じないないかは、アナタ次第。




ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a

(冒頭の写真は江の島で撮った仁王像です)

【関連記事】

【私的メモ】未来予測はむずかしいという実例「世界10大失敗ハイテク予言」
最近読んだ「未来を予測する」本10冊
未来は予測なんてできないし、売れてる本が良い本とはかぎらない
2010年代を見通す7つの大胆予測
「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない
小説版『PSYCHO-PASS<0>(サイコパスゼロ)』の心理描写がスゴくてほとんどBL(ボーイズラブ)
心の時代を生きるための本10冊






posted by akika at 23:22| 日記・最近読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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