2018年09月28日

今月(2018年9月)もっとも売れた本は『大家さんと僕』

 
今日のなぞなぞ
「2018年9月の月間ベストセラーは?」



9月28日(2018年)、「今月日本でもっとも売れた本」が発表されました。
(日販調べの月間ベストセラー(総合・ビジネス・フィクション)を末尾の「付録」のコーナーにまとめます


去年(2017年)の年間ベストセラーは↓こちら。
(2017)今年もっとも売れた本〜2017年の年間ベストセラー(ニッパン調べ)

先月(2018年8月)のランキングは↓こちら。
今月(2018年8月)もっとも売れた本は『ゼロトレ』

最新のランキングは↓こちら。
カテゴリ:ベストセラー



※ この記事は毎月末に更新している、ベストセラー本の「定点観測」です。ある分野を定期的に観測することで、ちいさな変化にいち早く気づくことができる。これはジャーナリストの池上彰さんも推奨している、未来予測の方法です(『見通す力』)。

もちろん売れている本がすべて良書とは限らない。ベストセラーリストをまじまじと眺めながら、今の(今後の)”時代の空気”を一緒に感じてみましょ。というのが、このエントリの意図です。よかったら、何らかの「発見」を持ち帰っていってくださいねv





+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+*

『大家さんと僕』がトップ



出版取次会社の日本出版販売(日販)によると、
9月のベストセラーは、『大家さんと僕』

お笑いユニット・カラテカの矢部太郎さんのコミックエッセイです。
大家さんと過ごすなにげない日常を描いたほっこり漫画。
「第22回(2018年)手塚治虫文化賞」で「短編賞」を受賞した作品です。

矢部さんは短期間で気象予報士の資格をとってしまったり、スワヒリ語などマイナーな外国語をいくつも習得していたり、なんだか「資格マニア」の香りのするタレントさん。
今ではちょっと手にはいりにくいですが↓こんな語学本を出していたりもします。



今月の2位は先月と変わらず『おしりたんてい みはらしそうの かいじけん』です。
最近はコミックや絵本がとても強いチャートになっています。

関連記事:
【手塚赤塚】マンガ史に残る古典的名作コミック36冊【24年組】
【深い】大人になったあなたが読みたい絵本10冊【美しい】






5位も変わらず『わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』がランクインしています。ワケありでざんねんな生物たちの哀史。
生物学ブームはまだまだつづく♪

関連記事:
最近読んだビオトープをつくるための本10冊
【上級編!】最近読んだビオトープをつくるための本10冊





4月10日(2018年)に発表された「2018年本屋大賞」関連では、大賞を受賞した辻村深月さんの『かがみの孤城』がフィクション部門7位。
7月18日(2018年)に発表された「第159回芥川賞・直木賞」関連の作品はランキング圏外でした。

----------
2018年本屋大賞ノミネート作品

大賞
『かがみの孤城』辻村深月
2位
『盤上の向日葵』柚月裕子
3位
『屍人荘の殺人』今村昌弘
4位
『たゆたえども沈まず』原田マハ
5位
『AX アックス』伊坂幸太郎
6位
『騙し絵の牙』塩田武士
7位
『星の子』今村夏子
8位
『崩れる脳を抱きしめて』知念実希人
9位
『百貨の魔法』村山早紀
10位
『キラキラ共和国』小川糸


翻訳小説部門

1位
『カラヴァル 深紅色の少女』
2位
『13.67』
3位
『その犬の歩むところ』


本屋大賞
http://www.hontai.or.jp/

----------
----------
第159回芥川龍之介賞候補作品

古谷田奈月「無限の玄」「早稲田文学 2018年初夏号 」に掲載)
(受賞!)高橋弘希「送り火」「文學界 2018年5月号」に掲載)
北条裕子「美しい顔」(「群像 2018年6月号」に掲載)
町屋良平「しき」「文芸 2018年 夏号」に掲載
松尾スズキ「もう『はい』としか言えない」「文學界 2018年3月号」に掲載)


芥川龍之介賞(公益財団法人日本文学振興会)
http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/akutagawa/

----------
----------
第159回直木三十五賞候補作品

上田早夕里『破滅の王』
木下昌輝『宇喜多の楽土』
窪美澄『じっと手を見る』
(受賞!)島本理生『ファーストラヴ』
本城雅人『傍流の記者』
湊かなえ『未来』


直木三十五賞(公益財団法人日本文学振興会)
http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/naoki/

----------


+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+*

ビジネス書では『amazon』が10位




ビジネス書部門では大注目の新刊『amazon 世界最先端の戦略がわかる』が10位にニューエントリしています。

次の時代の経営を学ぶなら「この1社さえ知ればいい」のスローガンのもと、マーケティングから、物流、財務、最新のAWS(アマゾンウェブサービス)までを徹底解説。amazon は本屋だけじゃないのだ!

リアルの書店にもとづいたニッパンのランキングでは10位ですが、ネット書店のチャートでは、リリース以来高い順位をたもっています。とくにアマゾンで売れています。当然。


1位は先月と変わらず『スタンフォード式 疲れない体』でした。

注目の新刊は5位の『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』と、7位の『いま君に伝えたいお金の話』かな。

関連記事:
なぜお金を稼ぐのか?
最近読んだ「金融を学べる」本10冊
最近読んだ「投資力を鍛える」本10冊〜金融リテラシーをぐんと高めるために






+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+* *+*+*

フィクションは『コーヒーが冷めないうちに』が1位




フィクション部門では映画版の公開とあいまって、川口俊和さんの『コーヒーが冷めないうちに』が1位に。本書は「第14回(2017年)本屋大賞」で10位にエントリーし、長らくチャートに居座りつづけているロングセラー小説です。

----------
2017年本屋大賞

大賞 『蜜蜂と遠雷』恩田陸
2位 『みかづき』森絵都
3位 『罪の声』塩田武士
4位 『ツバキ文具店』小川糸
5位 『桜風堂ものがたり』村山早紀
6位 『暗幕のゲルニカ』原田 マハ
7位 『i(アイ)』西加奈子
8位 『夜行』森見登美彦
9位 『コンビニ人間』村田沙耶香
10位 『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和

翻訳小説部門

『ハリネズミの願い』トーン・テレヘン著、長山さき訳
『すべての見えない光』アンソニー・ドーア著、藤井光訳
『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』ピ−タ−・トライアス著、中原尚哉訳
『熊と踊れ』アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ著、ヘレンハルメ美穂 羽根由訳

発掘部門(過去の良作を「発掘本」として選定する部門)

『錯覚の科学』クリストファー・チャブリス、ダニエル・シモンズ著、木村 博江訳

本屋大賞
http://www.hontai.or.jp/

----------




ほか、今月は『ひょっこりはんをさがせ!』3位にニューエントリ。
『できるかなロワイヤル』が新着で4位につけるなど、”文字以外”で訴求するような本がとても強くなっています。
5位の『俺、つしま』もコミックエッセイだし、6位の『猫ピッチャー 8』もマンガ。

個人的には活字の復権を願いたいところだけど、でも。
マンガもいいよねv 私も漫画大好き♪




2位は安定の『下町ロケット ゴースト』でした。

関連記事:
『下町ロケット』は少年ジャンプで漫画化されると思う
【徹夜本】半沢直樹・下町ロケットの進化形――池井戸潤『七つの会議』のサスペンス効果がすごい




電子書籍(Kindle)の無料お試し版はこちら↓。




日販のサイト(http://www.nippan.co.jp/)で各ジャンルのトップ10が確認できます。この記事では取りあげていない「ノンフィクション部門」などのランキングも。


当ブログの記事(今年もっとも売れた本〜年間ベストセラーの調べ方)もあわせてご覧ください♪


それでは、


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


※ ↓付録の「〜位」の横の記号は、先月からの順位の変動をあらわします。
△ …… ランクアップ、= ……変わらず、▼ …… ランクダウン

【関連記事】

(2017)今年もっとも売れた本〜2017年の年間ベストセラー(ニッパン調べ)
今月(2018年8月)もっとも売れた本は『ゼロトレ』
カテゴリ:ベストセラー
【手塚赤塚】マンガ史に残る古典的名作コミック36冊【24年組】
【深い】大人になったあなたが読みたい絵本10冊【美しい】
最近読んだビオトープをつくるための本10冊
【上級編!】最近読んだビオトープをつくるための本10冊
なぜお金を稼ぐのか?
最近読んだ「金融を学べる」本10冊
最近読んだ「投資力を鍛える」本10冊〜金融リテラシーをぐんと高めるために
『下町ロケット』は少年ジャンプで漫画化されると思う
【徹夜本】半沢直樹・下町ロケットの進化形――池井戸潤『七つの会議』のサスペンス効果がすごい

【関連リンク】

日本出版販売株式会社
http://www.nippan.co.jp/
芥川龍之介賞(公益財団法人日本文学振興会)
http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/akutagawa/
直木三十五賞(公益財団法人日本文学振興会)
http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/naoki/
本屋大賞
http://www.hontai.or.jp/

【付録】


2018年9月の月間ベストセラー 総合


(日販調べ。「全集」「文庫」「ゲーム攻略本」を除く総合ランキング。9月28日時点)

1位 △

2位 =

3位 ▼

4位 △

5位 =

6位 △

7位 ▼

8位 △

9位 △

10位 ▼


2018年9月の月間ベストセラー 単行本ビジネス

(日販調べ)

1位 =

2位 =

3位 △

4位 ▼

5位 ▼

6位 △

7位 △

8位 ▼

9位 ▼

10位 △


2018年9月の月間ベストセラー 単行本フィクション

(日販調べ)

1位 △
『コーヒーが冷めないうちに』
2位 ▼

3位 △

4位 △

5位 △

6位 △

7位 ▼

8位 △

9位 △

10位 △
posted by akika at 22:04| Comment(0) | ベストセラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月17日

最近読んだ「未来を予測する」本10冊

 
今日のなぞなぞ
「未来を見通すための本は?」


今日は、最近私が乱読したなかから
”未来を予測する10冊”をぷちレビューしていきます。

未来予測……といっても占いのような超自然的な方法ではなく。
現在の経済や社会を見つめることで延長線上の未来を見通す、
そこからまた現代を眺めたとき
「今」が、よりクリアに見えてくる……そんな10冊です。

「今」どう動けばいいか、その指針となる
まさに ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"! な本たちです♪


あなたのお口にあう書はございますでしょうか?




 未来の日本のパノプティコン

PSYCHO-PASS サイコパス Blu-ray BOX 6枚組
東宝 (2014-10-15)
売り上げランキング: 346

本10冊と言っておきながら、1発目はアニメ。その人が「どれだけ犯罪に手を染める確率が高いか」(犯罪係数)を計測する「シビュラシステム」。これが社会インフラとなった日本を描く、近未来SFです。車は完全に自動運転になっていたり、ホログラムの技術がかなり発展していたり、ホントにありそうな未来の姿。システムに主体性を委ねてしまった人々の姿は、そのまま現代の日本にも通じます。フーコーのいうパノプティコン(※)型社会の描写でもある。

※ 中央に高い監視塔がある刑務所では、監視者の姿が見えないため、たとえ監視者がいなくても「見られているかもしれない……」と囚人が規律に従って行動する。この監獄のように、絶対的な権力者がいないなか、市民が自発的に自らを律するような仕組みが作動している社会のこと。



 どう考えれば未来がみえるか


イギリスの経済誌「エコノミスト」が未来を予測。経済だけでなく、健康や文化、環境、宗教、政治、科学、メディア……など、あらゆる分野を「予言」します。あてずっぽうではもちろんなく、人口(および高齢化)など統計的に高い精度で分析できる対象も。どれくらい的中するだろう、ではなく「どういうふうに考えれば未来がみえるか」という視点で読むのがオススメ。以下、目次。

第1部 人間とその相互関係
人口の配当を受ける成長地域はここだ/人間と病気の将来/経済成長がもたらす女性の機会/ソーシャル・ネットワークの可能性/言語と文化の未来
第2部 環境、信仰、政府
宗教はゆっくりと後退する/地球は本当に温暖化するか/弱者が強者となる戦争の未来/おぼつかない自由の足取り/高齢化社会による国家財政の悪化をどうするか
第3部 経済とビジネス
新興市場の時代/グローバリゼーションとアジアの世紀/貧富の格差は収斂していく/現実となるシュンペーターの理論/バブルと景気循環のサイクル
第4部 知識と科学(次なる科学/苦難を越え宇宙に進路を/情報技術はどこまで進歩するか/距離は死に、位置が重要になる/予言はなぜ当たらないのか


追記)
↓文庫化されました♪


 ミステリ作家が描く未来像


近未来SF小説です。コールドスリープ(冷凍睡眠)を研究する施設で迷ってしまい、目覚めたら30年後の世界にいた。そんな少女の物語。未来予測たっぷりな細部の描写が面白い。化粧ではなくマスクを着けるのが主流になっていたり、ギャルっぽい子が笑えることに対して「わかす〜」と言っていたり。ウケる、じゃなくて、わかす。ありそう。以前の記事(【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】)で紹介した『リピート』とセットで読みたい、時間旅行ものの傑作。

 拡張現実、アーキテクチャ


以前の記事(碇シンジは夜神月を止められない――宇野常寛『ゼロ年代の想像力』)で紹介した宇野常寛さんと、おなじく評論家の濱野智史さんの対談本。震災後の社会の「希望」をおもにネットメディアを足場にして語ります。直接未来を予測した本ではありませんが、拡張現実(※)やアーキテクチャ(※)の議論は、将来をながめるうえでかなり強力な補助線になります。

※ ネットワーク上の情報が加わることで現実が”拡張”するように作用する技術や、その仕組み。リアル/ネットという対比構造をもつ「仮想現実(バーチャルリアル)」に代わって、近年注目されている概念。強化現実。増強現実。
※ 建築物の様式をいうが、コンピュータのシステム設計を指し、現在は社会システム全般の構造についても用いられるようになった。


 もっと、アーキテクチャ


以前の記事(ネットいじめ、スクールカースト、キャラ戦争)で紹介した荻上チキさんの新書。テレビで発言するときもそうですが、チキさんはたんに主義主張を叫ぶのではなく「構造(=アーキテクチャ)をどう変えればよりよい社会になるか」という眼でものを見ています。「ダメ出し」でぼやいているだけじゃ、現実を変革するうえでなんの有効性もない。「ひとりひとりが〜を心がけるべき」という「心でっかち」な意見も意味がない。幸せな未来へ向けて、考え方のヒントがぎゅっと詰まった1冊。

関連記事:
「心でっかち」とは何か

 ウェブ社会はどこへ行く?


もう1冊、荻上チキさん。私はチキさんを「リテラシー(情報に対する読み書き能力)の専門家」として見ています。ウェブで起こった祭り・炎上事象のケーススタディをしている本書も、本質はリテラシー論です。ある立場に反対か賛成かと問うとき、その”トピック”のみが重要だと思われてしまい、他の話題はかき消えてしまう(争点のカスケード)。くりかえされた過去を正確に読み解くことで、しっかり未来がみえるはず。↓以下は引用。

私たちの歴史をひもとけば、既に数多くの騒動を経験しています。
そのような騒動が、これからも形を変えて起こっていくのです。

「四章 ウェブ社会はどこへ行く」より


 脳科学の最先端


脳科学のあらたな分野、ソーシャルブレイン=社会脳。他者とのかかわりのなかでの脳の働き研究する、心理学などもふくんだ学問越境的なジャンルです。本書は現在の社会脳研究の議論をわかりやすく整理・紹介しています。「つながり」がおおきなテーマとなっている昨今、この分野から出てくる成果が、未来の人々の「つながりかた」を左右するかも。

 ノマディズムとリゾーム


国内最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」の管理人ひろゆき氏は、いかにしてサイトを売却したのか! ……という本では全然ない(笑)。ひろゆきさんが本書を担当するライターさんとお喋りしてるだけです。テレビやネットの未来予測もありますが、この本をどう使うかはあなた次第。とはいえ、これからはひろゆきさん的なものがたくさんあらわれてくると個人的には思います。ぽっとゲリラ的に生まれたサービスがたくさんの人々に影響を与えていくような。ノマディズム(※)的な人が創っちゃう、リゾーム(※)的なものが。

※ ともにフランスの哲学者、ジル・ドゥルーズが提示した概念。ノマディズム(ノマドロジー)は、定住しない遊牧民のように、流動する社会や人間の”ひらかれた”在り方を志向する。リゾームは地下茎。ごちゃごちゃと張りめぐらされ、何にでもつながってみせる、流動性や自由を称揚する概念。



 電通マーケティングが未来をズバリ当てる


広告代理店・電通の「ソーシャル・プランニング局長」が2015年を大胆予測! 2009年の本なので、およそ5年先の超近未来の予測です。「答えあわせ」をするように読んでみてくださいね。スマートフォンは「パソフォン」、3Dプリンタは「三次元プリンタ」など細かい言葉の違いはあれど、だいたい的中しています。現状を分析した本だよね、これ? ……という感覚。あと、ありえるかもしれない商品やサービスの企画が満載。クリエイティブなアイディアをたくさん拾えます♪ 以下、目次。

PART1 若者観測 ココロも人間関係もフラット化していく男女
コミュニケーションと若者のライフスタイル 「脱・アイデンティティ型の自分」へ動き出す“キャラ型ケータイ・ネイティブ”/仕事と結婚 トランスジェンダー化の中で、「隠れおひとりさまニーズ」が増えていく
PART2 シニア観測 細胞の代謝で延びゆく青春時代
ビューティ アクティブエイジングと「全方位キレイ」の追求でビューティ複合市場が誕生する/身体と健康 バーチャルからリアル、ケミカルからナチュラルへ 「細胞の声を聞くシステム」が病気を防ぐ
PART3 ファミリー観測 拡大する「食の絆」と「父親の家庭力」
食シーン 多用な「共食縁」が人のネットワークを再活性化する/育児 育児を取る「ポジティブ・ダディ」が生む、消費のアップ・スパイラル
PART4 情報社会観測 文化・技術の底力が市場をジャパンシフトさせる
クリエイティブ・ライフ デジタル表現力の力がコンシューマーをクリエイターに変身させる/ネット起業 「趣味は経営です」マイクロビジネス・ブームが拓く(誰でも社長時代)/携帯電話 「1人3回線3端末」へ ガラパゴスの眠りから目覚める日本ケータイの底力/ゲーム 高収入プロゲーマーも出現 ゲームは公告サービスの巨大メディアに
PART5 コミュニティ観測 新しい信頼関係が人の心と身体を活性化させる
心と健康 地域の新たな連帯が生む「ソーシャルキャピタル」が健康格差を緩和する/ スポーツ 2016年東京五輪へ スポーツの「みる」「する」「ささえる」が大融合
PART6 観光力観測 グローバル時代における、新しい日本の魅力
観光立国 日本人の「ホスピタリティ」と「ダイバーシティ」が世界の人々を引き寄せる/訪日中国人 大陸からやってくる新しい消費者の巨大なポテンシャル
PART7 環境社会観測 「サステナブル消費の時代」を創造する
エコロジー 「環境か経済か」から「環境も経済も」へ CO2本位制の徹底で創エネ社会に転換する/食料 食料の安定確保と地産地消に向けて自給率を5%アップ/生態系 個人、自治体、企業―さまざまな主体が始める「生物多様性を守る消費」


 「啓発された利益」が地球と市場を支える


ハーバードビジネススクール(HBS)のメンバーが、ビジネスを起点に未来を見通す。企業の社会的責任(CSR)が叫ばれてひさしいですが、この本が提示するのは利益を犠牲にして社会貢献する企業の姿ではありません。利潤を追求することがそのまま経済や環境の持続可能性につながる「啓発された利益」とそのビジネスモデルです。未来予測であると同時に、「次世代のリーダー達にはこうあってほしい」という啓発としても良書。ところで、かつて宮沢賢治は言いました。

世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない
「農民芸術概論綱要」より


高度成長の時代なら、しめっぽいヒューマニズムに聴こえたかもしれないこの言葉も、成長が鈍化してきた今となっては「やっぱり、その方向しかないよなぁ」という妥当性をもって響きます。ルール(資本主義)にのっとってゲーム(ビジネス)をすることが、サステナビリティ(持続可能性)に直結するモデル……ある種アーキテクチャの議論でもあります。長い目で未来を見たときに「サステナビリティ」はぐんぐん大切なトピックになっていくので、いまからしっかり考えておきたいテーマ。




追記)
池上彰さんの”未来予測本”を追加♪


これからなにが起こるか、を見通すための情報リテラシーを教えてくれます。具体的に、どんなメディアにアクセスすればいいのか。つねにチェックしていることで、”いつもと違う動き”の萌芽に敏感になれる。経済の話が多め。投資家のあなたにもオススメです♪


追記)
グーグル元CEOの”未来予測本”を追加♪


技術がこう発展するからこういう社会ができる……理詰めで見通す本書の未来像は、かなりの確からしさがあります。描かれるのは「私たち」「アイデンティティ、報道、プライバシー」「国家」「革命」「テロリズム」「紛争と戦争」「復興」の未来。万人のコネクティビティ(つながり)は、世界をここまで変容させる。


追記)
AI(人工知能)による産業革命が変える未来、について語る良書を追加♪


AIに代表されるテクノロジーが指数関数的に発達することで、人間の仕事はどうなってしまうのか。技術的な、シリコンバレーにどっぷりな本かと覚悟して手に取ったのですが、ぜんぜんそんなことなかった。むしろ社会学、経済学に寄っています。「アンドロイドが加速させる格差」の思考実験は必読! シンギュラリティ(※)にも言及しています。

※ 人工知能が人間の想像できる速度をはるかに越えて成長をはじめる、技術的特異点のこと。



お口にあう本はございましたでしょうか?
それでは、みなさまひとりひとりの”しあわせな未来”を願いつつ……


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


【関連記事】

【ミステリ】読み始めたら止まらない徹夜本10冊【SF】
碇シンジは夜神月を止められない――宇野常寛『ゼロ年代の想像力』
ネットいじめ、スクールカースト、キャラ戦争
2010年代を見通す7つの大胆予測
未来は予測なんてできないし、売れてる本が良い本とはかぎらない
「心でっかち」とは何か
最近読んだ仮想(暗号)通貨関連の本10冊
【私的メモ】未来予測はむずかしいという実例「世界10大失敗ハイテク予言」
「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない
小説版『PSYCHO-PASS<0>(サイコパスゼロ)』の心理描写がスゴくてほとんどBL(ボーイズラブ)



surprisebook/ 日本の未来予測一覧表
有限会社高輪編集室
株式会社アントレックス
売り上げランキング: 436,413




posted by akika at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記・最近読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月06日

【私的メモ】ビットコインの”物語”に登場する主な人物30人

 
今日のなぞなぞ
「ビットコイン(Bitcoin,BTC)の黎明期に活躍した主要キャラクター30人は?」



仮想(暗号)通貨ビットコイン。
この誕生と発展は、波乱万丈でサスペンスに満ちている。

今日は黎明期に登場する”キャラクター”30人の紹介をシェアします。
どの本にも出てくる人達なので整理するために。主に自分用メモ。


BTCを発明した謎の”創造神”= サトシ・ナカモト
晩年はALSに苦しんだ”伝道師”= ハル・フィニー

ダークウェブを牛耳る”恐ろしい海賊”= ロス・ウルブリヒト
パパラッチされたタダ飯食いの”偽物の神”= ドリアン・ナカモト



……これでもかというくらい、みんなキャラが立っているよね。


↓人物リストは以前の記事(最近読んだ仮想(暗号)通貨関連の本10冊)で紹介した↑『デジタル・ゴールド──ビットコイン、その知られざる物語』の冒頭「本書に登場する主な人物」からの引用です。
人名のスペルを加えるなど、若干編集しています。



サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)
――正体不明のビットコイン考案者

ハル・フィニー(Hal Finney)
――プログラマー。初期のビットコイン伝道者

マルッティ・マルミ(Martti Malmi)
――ビットコインの初期開発者兼フォーラム開設者

ウェンセス・カサレス(Wences Casares)
――シリコンバレーのビットコイン伝道者。Xapo(ザポ)創業者

ロジャー・バー(Roger Ver)
――起業家。メモリーディーラーズの経営者。ブロックチェーン・ドット・インフォへの出資者。「ビットコイン界の神」と呼ばれる

パトリック・マーク(Patrick Murck)
――弁護士。ビットコイン財団の法務責任者

ジェド・マケーレブ(Jed McCaleb)
――マウントゴックス創設者。リップル創業者

マルク・カルプレス(Mark Karpeles)
――マウントゴックス社長。ビットコイン財団理事

ギャビン・アンドレセン(Gavin Andresen)
――ビットコインのコア開発者兼財団主席科学者

ピーター・ヴェッセンス(Peter Vessenes)
――コインラボ創業者。ビットコイン財団の理事長

チャーリー・シュレム(Charlie Shrem)
――ビットインスタント創業者。ビットコイン財団副理事長

タイラー&キャメロン・ウィンクルボス兄弟(Tyler & Cameron Winklevoss)
――資産家。ウィンクルボス・キャピタル創業者。ビットインスタントに出資。ビットコインETFを設立

デビッド・アザール(David Azar)
――実業家。ビットインスタントへの出資者

ロス・ウルブリヒト(Ross Ulbricht)
――<シルクロード>創設者。別名”恐ろしい海賊ロバーツ”

ジェフ・ガーシック(Jeff Garzik)
――ビットコインの主力プログラマー

バリー・シルバート(Barry Silbert)
――大物起業家兼投資家。セカンドマーケットの創業者

エリック・ボーヒーズ(Erik Voorhees)
――ビットインスタント共同経営者、〈サトシダイス〉の経営者

ダン・モアヘッド(Dan Morehead)
――有力投資家、パンテラ・キャピタルの経営者

ラースロー・ハネツ(Laszlo Hanyecz)
――ソフトウエア技術者。GPU採掘の先駆者

マイク・ハーン(Mike Hearn)
――グーグルの技術者。「ビットコインJ」開発。

デビッド・マーカス(David Marcus)
――ウェンセスの親友。ペイパル社長

ピーター・ブリガー(Peter Briger)
――フォートレス・インベストメント・グループの共同会長

ミッキー・マルカ(Meyer Malka)
――レモンの大口出資者兼取締役会長。リビット・キャピタルの経営者

マーク・アンドリーセン(Marc Andreessen)
――アンドリーセン・ホロウィッツ共同会長

ボビー・リー(Bobby Lee)
――BTCチャイナ共同創設者兼CEO

チャーリー・リー(Charlie Lee)
――ボビーの弟。グーグル技術者。「ライトコイン」発明者

バラジ・スリニバサン(Balaji Srinivasan)
――21e6創設者。アンドリーセン・ホロウィッツのパートナー

ジェシー・パウエル(Jesse Powell)
――ロジャーの友人。取引所クラーケンの共同創業者兼CEO

フェデリコ(フェデ)・ムローネ(Federico Murrone)
――ウェンセスの旧友。レモンの共同経営者

ニック・キャリー(Nicolas Cary)
――ブロックチェーン・ドット・インフォCEO


リストには登場していないドリアンもふくめて。
このなかに本物のサトシ・ナカモトはいるのだろうか。
Who done it!

国家や警察も巻きこんだ壮大なクライムサスペンス。
あなたにはこの謎が解けるか……!?


ちなみに。ハリウッドで「Crypto(クリプト)」という仮想(暗号)通貨をテーマにした映画が製作されているようです。
フィクションなのでハル・フィニーとかジェド・マケーレブはおそらく出てこないと思いますが、実在の人物に言及するシーンはあるはず。

劇場公開されたら、観る前の予習としても参考にしてみてくださいねv



洋書版は↓こっち。



ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


【関連記事】

最近読んだ仮想(暗号)通貨関連の本10冊
【名探偵】ミステリの古典的名作30冊【名推理】
【ロジック】新本格ミステリの名作100冊【プロット】
【私的メモ】未来予測はむずかしいという実例「世界10大失敗ハイテク予言」
タグ:私的メモ



マジックマネー
マジックマネー
posted with amazlet at 18.09.05
(2017-04-11)
売り上げランキング: 57,960

ビットコイン 夢と未来 (字幕版)
(2014-10-14)
売り上げランキング: 9,162

posted by akika at 01:30| Comment(0) | 日記・最近読んだ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブログパーツ アクセスランキング