2017年03月31日

【定点観測】今月もっとも売れた本〜2017年3月の月間ベストセラーは『騎士団長殺し』

 
今日のなぞなぞ
「2017年3月の月間ベストセラーは?」




3月31日(2017年)、「今月日本でもっとも売れた本」が発表されました。
(日販調べの月間ベストセラー(総合・ビジネス・フィクション)を↓「付録」のコーナーにまとめます


追記)
4月11日(2017年)に発表された「本屋大賞」受賞作品の情報を追加しました↓。
2017年本屋大賞


昨年(2016年)の年間ベストセラーは↓こちら。
(2016)今年もっとも売れた本〜2016年の年間ベストセラー(ニッパン調べ)


※ この記事は毎月末に更新している、ベストセラー本の「定点観測」です。ある分野を定期的に観測することで、ちいさな変化にいち早く気づくことができる。これはジャーナリストの池上彰さんも推奨している、未来予測の方法です(『見通す力』)。

もちろん売れている本がすべて良書とは限らない。ベストセラーリストをまじまじと眺めながら、今の(今後の)”時代の空気”を一緒に感じてみましょ。というのが、このエントリの意図です。よかったら、何らかの「発見」を持ち帰っていってくださいねv




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トップは村上春樹『騎士団長殺し』



出版取次会社の日本出版販売(日販)によると、
3月のベストセラーは、村上春樹さんの『騎士団長殺し』
先月の記事(【定点観測】今月もっとも売れた本〜2017年2月の月間ベストセラーは『蜜蜂と遠雷』)で予想したとおり、ハルキさんの新作が当然のように新着1位に踊り出ています。


10位には中野信子さんの『サイコパス』がニューエントリ。
新書です。反社会的人格傾向であるサイコパスを、心理学だけでなく脳科学からもアプローチした良書。
当ブログではちょうどアニメの「PSYCHO-PASS(サイコパス)」のノベライズ本をレビューしたばかり↓ですが、べつにぶつけたわけじゃないからね(笑)。たまたま!

関連記事:
パーソナリティ(障害)の10のカタチ
「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない
小説版『PSYCHO-PASS<0>(サイコパスゼロ)』の心理描写がスゴくてほとんどBL(ボーイズラブ)


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ビジネス書では『自分で心を手当てする方法』が5位



ビジネス書部門では、『NYの人気セラピストが教える 自分で心を手当てする方法』が5位にランクイン。
メンタルヘルス本です。「自分を肯定できない」様々なケースにおいて、どんな「手当て」をすればいいか教えてくれる。

↓電子書籍(kindle)で無料お試し版がリリースされています。
けっこうなボリュームが読めるので、無料版だけでも得るものが多い。




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フィクションは住野よる祭り



フィクションでは、トップ10位のなかに、住野よるさんの著作が4冊!
『か「」く「」し「」ご「」と「』『君の膵臓をたべたい』『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』
住野よるさん祭りがはじまっていますv

本屋大賞ノミネート作品は3冊がエントリ。
『コーヒーが冷めないうちに』は2位。
直木賞受賞作でもある『蜜蜂と遠雷』は5位。
『コンビニ人間』は6位。

2017年の本屋大賞の結果発表は4月11日(火)(予定)です。
秒読み! あなたの予想はどの本?

追記)
2017年の本屋大賞に選ばれたのは『蜜蜂と遠雷』でした(2017年4月11日発表)。
直木賞とのダブル受賞。↓今年の本屋大賞の結果は以下です。

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2017年本屋大賞

大賞 『蜜蜂と遠雷』恩田陸
2位 『みかづき』森絵都
3位 『罪の声』塩田武士
4位 『ツバキ文具店』小川糸
5位 『桜風堂ものがたり』村山早紀
6位 『暗幕のゲルニカ』原田 マハ
7位 『i(アイ)』西加奈子
8位 『夜行』森見登美彦
9位 『コンビニ人間』村田沙耶香
10位 『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和

翻訳小説部門

『ハリネズミの願い』トーン・テレヘン著、長山さき訳
『すべての見えない光』アンソニー・ドーア著、藤井光訳
『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』ピ−タ−・トライアス著、中原尚哉訳
『熊と踊れ』アンデシュ・ルースルンド&ステファン・トゥンベリ著、ヘレンハルメ美穂 羽根由訳

発掘部門(過去の良作を「発掘本」として選定する部門)

『錯覚の科学』クリストファー・チャブリス、ダニエル・シモンズ著、木村 博江訳

本屋大賞
http://www.hontai.or.jp/

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第156回直木三十五賞候補作品

冲方丁『十二人の死にたい子どもたち』
(受賞!)恩田陸『蜜蜂と遠雷』
垣根涼介『室町無頼』
須賀しのぶ『また、桜の国で』
森見登美彦『夜行』


直木三十五賞(公益財団法人日本文学振興会)
http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/naoki/

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第156回芥川龍之介賞候補作品

加藤秀行「キャピタル」「文學界2016年12月号」に掲載)
岸政彦「ビニール傘」「新潮2016年9月号」に掲載)
古川真人「縫わんばならん」新潮2016年11月号に掲載)
宮内悠介「カブールの園」「文學界2016年10月号」に掲載)
(受賞!)山下 澄人「しんせかい」「新潮 2016年7月号」に掲載)


芥川龍之介賞(公益財団法人日本文学振興会)
http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/akutagawa/

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日販のサイト(http://www.nippan.co.jp/)で各ジャンルのトップ10が確認できます。この記事では取りあげていない「ノンフィクション部門」などのランキングも。


当ブログの記事(今年もっとも売れた本〜年間ベストセラーの調べ方)もあわせてご覧ください♪


それでは、


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a

※ ↓付録の「〜位」の横の記号は、先月からの順位の変動をあらわします。
△ …… ランクアップ、= ……変わらず、▼ …… ランクダウン

【関連記事】

(2016)今年もっとも売れた本〜2016年の年間ベストセラー(ニッパン調べ)
【定点観測】今月もっとも売れた本〜2017年2月の月間ベストセラーは『蜜蜂と遠雷』
パーソナリティ(障害)の10のカタチ
「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない
小説版『PSYCHO-PASS<0>(サイコパスゼロ)』の心理描写がスゴくてほとんどBL(ボーイズラブ)
今年もっとも売れた本〜年間ベストセラーの調べ方

【関連リンク】

日本出版販売株式会社
http://www.nippan.co.jp/
芥川龍之介賞(公益財団法人日本文学振興会)
http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/akutagawa/
直木三十五賞(公益財団法人日本文学振興会)
http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/naoki/
本屋大賞
http://www.hontai.or.jp/

【付録】


2017年3月の月間ベストセラー 総合


(日販調べ。「全集」「文庫」「ゲーム攻略本」を除く総合ランキング。3月31日時点)

1位 △


2位 △

3位 △

4位 =

5位 △

6位 =

7位 △

8位 ▼

9位 △

10位 △


2017年3月の月間ベストセラー 単行本ビジネス

(日販調べ)

1位 =
『はじめての人のための3000円投資生活』
2位 =

3位 △

4位 =

5位 △

6位 =

7位 ▼

8位 △

9位 ▼

10位 =


2017年3月の月間ベストセラー 単行本フィクション

(日販調べ)

1位 △
『騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編』
『騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編』
2位 =
『コーヒーが冷めないうちに』
3位 △
『か「」く「」し「」ご「」と「』
4位 ▼
『君の膵臓をたべたい』
5位 ▼

6位 ▼

7位 =

8位 △

9位 △

10位 ▼

 
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2017年03月24日

最近読んだ「好きを仕事に」する本10冊

 
今日のなぞなぞ
「”好き”を仕事にするための本は?」


P1610738done.jpg

本の雑食家さん、こんばんは。
私も雑食ですv

今日は、最近乱読したなかから
”好きを仕事にする10冊”をぷちレビューしていきます。


紹介するのは、「好きな職業に就く」というよりも
「好きを活かす仕事を”生み出す”」方向性
の本です。



ひとりひとりが
働き方について考えざるを得ない時代。

”好き”を”仕事”に変換する技術は、
未来の「必修科目」ともいえる。


どんなに取るにたりないと思える好みや習慣でも、
”好き”はかならず強みとして輝く。


お口にあう書はございますでしょうか?




極めるまで自分を「洗脳」



ゆるキャラ、仏像、親孝行プレイ……「一人電通」の手法で「なかったジャンル」を大ブームに仕立てあげていくみうらじゅんさん。たとえ気分がのらない分野でも「好きになる!」と自分を洗脳して、極めていくといいます。”好き”がまだ見つからない、どの”好き”を突きつめていくべきか決まらない……そんなあなたへ。

思いこみから自由に!



以前の記事(就職力を養うための40冊――就活生と、こじらせ学生のための読書術)で紹介した1冊です。JK課、NEET株式会社、アウトロー採用……これまにない「働き方」や「社会との関わり方」の萌芽がみられる良書。もっと力を抜いて、”働く”ことに対する思いこみから自由になりましょ。

好きを仕事に、の「教科書」



「好き」で稼いだお金をまた「好き」に投資する。それがさらに収入を生む、そしてまた「好き」にお金を使う。”好き”の無限ループを生め! という本です。まさに王道。心理学にもとづいたノウハウも満載で、好きを仕事にするための「教科書」というべき1冊。

ちなみに。DaiGoさんがテレビから、コンサルや講演、執筆などの仕事へシフトしていったのは、ざっくりといえば「本が読みたいから」なんですって。知識を吸収することが自分にとっていちばん幸せだから、時間とお金の使い方を変えていった。個人的にとても共感します。

本にお金を使うことが「ノーリスクハイリターンの最高の投資」など、このブログのスローガンとまったくおなじメッセージも出てきますv

「独立」を目指すデザイナーさんへ



独立を目指すデザイナーさん向けの本です。事務所の構え方、営業、経理、人事まで、つまずきそうなポイントを、先まわりして実務的に教えてくれる。先輩デザイナーたちの、カッコいいオフィスの写真もあります♪ 本書に触発されて、私は書斎をリニューアルしました。クールな模様替え……のはずが、足もとには愛犬のトイレ! どうしてこうなった!!

「仕事」より「想い」が先



「ひとり出版社」夏葉社の島田潤一郎さん。会社の立ちあげから本づくり、販路開拓まで、”ひとり仕事”の活動を記録したエッセイです。資金繰りで崖っぷちに立たされたりなどヒヤヒヤさせられる展開も。

とことん惚れこんだ作品を、とことんこだわってプロデュースしていく姿勢に「好きを仕事に」の本質がみえる。ビジネスじゃなくて、実現したい「想い」が先。お笑いグループ・ピースの又吉直樹さんが夏葉社の本を応援してくれたというエピソードも出てきます。想いの強さは<奇跡>さえも連れてくる。

好きに支えられた「業界」



以前の記事(最近読んだサブカルチャー寄りの本10冊〜聖地巡礼からロバート秋山まで)で紹介した1冊。アニメ業界を描いた小説です。覇権をとるような名作アニメは、多数のクリエイターたちの「好き」に支えられている。”好き”の積み重ねこそが良いものを生む。ほんとに、それしかないよね。

ない仕事、「聞き屋」と「話し屋」



とにかく話を聴いてほしい人がお客さんの「聞き屋」。なんでもいいから話を聴きたい人が顧客の「話し屋」。そんな、「ない仕事」を描いた小説です。手に入りにくい古書ですが、↓電子書籍(kindle)で復刻されています。



名言、金言の嵐



以前の記事(買ったら「読まない」読書術!?(積ん読の話じゃないよ))で紹介した1冊。タレントのビビる大木さんが、好きを仕事に活かしている6人に話を聴きにいきます。ビビる大木さんのインタビュアーとしての才能がすごい。どんどん引き出される名言、金言たち。阿川佐和子さんの『聞く力』とセットでどうぞv

とまべちっ!



このブログでもちょくちょく登場している苫米地(とまべち)英人先生の自己啓発書。「コンフォートゾーン」とは、快適と感じる状態のことです。心地よい「現状」にとどまろうとする脳のメカニズムがあるから人は変われない! 成長したいならコンフォートゾーンをずらせ! とまべちっ!

好きに「集中」する技術



「ゾーン」とは極端な集中力を発揮している状態。フロー、忘我、マインドフルネス、リミッター解除……いろいろな呼び方がありますが、好きなことをしているときはこの状態になりやすい。本書は、意図的にゾーンを利用して、パフォーマンスの高い状態をたもつ方法を解説しています。

↑で紹介したDaiGoさんの『「好き」を「お金」に変える心理学』でも、「フロー」と「好き」の密接な関係が語られています。フローは好きにつながる……たとえば、忘我状態で読書をするとさらに本を好きになる。”好き”を”もっと好き”に変えるために。知っておきたい概念。




お口にあう本はございましたでしょうか?


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


【関連記事】

就職力を養うための40冊――就活生と、こじらせ学生のための読書術
最近読んだサブカルチャー寄りの本10冊〜聖地巡礼からロバート秋山まで
買ったら「読まない」読書術!?(積ん読の話じゃないよ)






 
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2017年03月20日

【ココ】シャネルの生き方や性格がわかる本16冊【ガブリエル】

 
今日のなぞなぞ
「ココ・シャネルの人生や思想を知る本(と舞台と映画)は?」



「シャネルの生き方や性格がわかる本16冊」を↓「付録」にまとめました。

↓リストは以前の記事(香水はあなたがキスしてほしいところに――『ココ・シャネル 女を磨く言葉』より)で紹介した↑『ココ・シャネル 女を磨く言葉』の末尾で「参考資料一覧」として挙げられている本(と演劇、映画)です。

本書はシャネルの名言集。
心に刻みたい金言格言に、高野てるみさんの”熱い”解説コラムがからむ良書ですv
「ココ・シャネルの生き方と仕事」と題した年表も載っています。


ココ・シャネルは、ご存じのとおり
あのファッションブランド、シャネル(CHANEL)の創始者。
20世紀初頭のモードに革命を起こした”偉人”です♪

本名はガブリエル・シャネル(Gabrielle Bonheur Chanel)
「ココ」は、ナイトクラブのシンガー時代に歌っていた曲(「コ・コ・リコ」「トロカデロでココを見たのはだれ?」)にちなんでつけられた、愛称です。


ココの人生は波乱に満ちている。


修道院(孤児院)で育ったココ。歌い手としての夢は破れたけれど、
最愛の人物、ボーイ(アーサー・カペル)との出逢いと前後して、デザイナーの頂点へとのぼってゆく。
そして突然訪れる、ボーイとの「死別」……。


一方、ココはその性格にも
ひと筋縄ではいかない、悪魔的な魅力
があったといいます。


天才肌、知性と美貌、努力家、仕事人、いたずらっ子、驚くべきエネルギー。
ときには「虚言」でまわりをふりまわすことも……。



知れば知るほど、
もっと<シャネル>のことを知りたくなる。


私達を惹きつけてやまない
ココ・シャネルがわかる16冊(+舞台2演目・映画3本)をど〜ぞ〜♪


ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪

あきか(@akika_a


※ 高野てるみさんは挙げていないのですが、私からも1冊追加させてください。
↓『パーソナリティ障害』ではココ・シャネルの性格傾向が”診断”されています。シャネルがメインテーマの本ではありませんが、人物像をみていくうえで参考になる本。



【関連記事】

香水はあなたがキスしてほしいところに――『ココ・シャネル 女を磨く言葉』より
パーソナリティ(障害)の10のカタチ

【付録】

シャネルの生き方や性格がわかる本16冊


 書籍
 舞台(プログラム)
 映画(プレスシート)


書籍


 1.


 2.


 3.


 4.


 5.


 6.


 7.


 8.


 9.


 10.


 11.


 12.


 13.



 14.


 15.


 16.


舞台(プログラム)


『ココ・シャネル 女を磨く言葉』の「参考資料一覧」では「舞台プログラム」として以下の2作品が挙がっています。演目そのものと同時に、プログラム(パンフレット)も資料にされたのだと想像します。


『COCO』

『ガブリエル・シャネル』


映画(プレスシート)


※ 「舞台」と同様、『ココ・シャネル 女を磨く言葉』の「参考資料一覧」では「映画プレスシート」として以下の3作品が挙げられています。プレスシート(メディアや取材者向けのプログラム、資料)も参照されたのだと想像します。


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2017年03月19日

香水はあなたがキスしてほしいところに――『ココ・シャネル 女を磨く言葉』より

 
今日のなぞなぞ
「シャネルを語るとき、人はなぜ熱を帯びてしまうのか?」



人はみな、いつかどこかでシャネルと出逢う。
避けようとしても避けられない「接点」が必ずもたらされる。

それは、ブランド名としてのCHANEL(シャネル)ではなく、
<ココ・シャネル>という思想、人間との出逢い
だ。


……そんなふうに思います。
不思議だよね。誰の人生にもかならず<シャネル>が姿をあらわす。



☆★☆



今日紹介するのは、↑『ココ・シャネル 女を磨く言葉』
シャネルの名言集です。
映画プロデューサー・エディトリアル(編集)プロデューサーの高野てるみさん編・著。

ファッション・恋愛・仕事・美意識にまつわる60個の金言と、
高野てるみさんの解説コラムが交互に読める構成です。


このコラムが熱っぽくて、とても素敵。


伝記的に、シャネルの人生を解説している文章もありつつ、
高野てるみさんが熱く”シャネル観”を論じている項目もあり、

そうかと思うと、
シャネルの言葉が、まるで高野てるみさん自身の仕事や人生を語っているようにみえる箇所もある。



今日の記事のタイトル「香水はあなたがキスしてほしいところに」は、本書からの引用です。


message24 残り香

香水はあなたがキスしてほしいところにつけなさい。


「第2章 恋――仕事の原動力」より


この項目ではココ・シャネル自身の「香水のつけ方」が解説されています。
それから、例によってマリリン・モンローのあの言葉も引かれています。



シャネルの5番を5滴ほどつけて寝るのよ。



マリリンの、もっとも有名な言葉のひとつ。
寝るときに着るのは”香水”。カッコいいよねv


「シャネルの5番(Chanel N°5)」は1910〜20年代(ココ・シャネルの現役時代)に開発され、
いまでもシャネルブランドの看板商品となっている代表作。





本書には香水についての格言もいくつか出てきます。


香水は贈られるだけでなく、自分のために買え!


とか


異性を引きつけるための香りじゃダメ!


など。


あとね。
香水についてではないのですが、私の気に入った金言をひとつ紹介。


message12 引き算

出かける前に、何かひとつ外したら、
あなたの美しさは完璧になる。


「第1章 ファッション――エレガントな発明」より



☆★☆



ちなみに。
シャネルの香水といえば、私にとっては「5番」じゃなくて「エゴイスト」なんだよね。


子供のころ。ふと香水に興味をいだいて
洗面所に並べられていた瓶をいろいろと手にとってみた。
親のいないときに。

どれが香水のビンなのかもよくわからないまま、
コロンもヘアトニックもうがい薬も(笑)、いろいろ匂いをかいで、身体につけてみた。


で。
いちばん気に入ったのがエゴイストだった。
時間がたつほどに甘く、おいしそうな香りに変化していく……。

ほかのコロンとはぜんぜん違うと感じました。
あと、うがい薬ともぜんぜん違う(笑)。


ビンには「CHANEL」の文字。
これって、シャネルって読むのかな? あの、高級ブランドのシャネル?
それとも、あのシャネルとは違うのかな……。

これが私と<シャネル>との最初の出逢いでした。
(二度目の出逢いは舞台の「ガブリエル・シャネル」だった)


……こんなことを想いだしながら読んでいたら、なんと!
高野てるみさんも、エゴイスト派だというお話が出てきました。
すごい偶然。

私はシャネルの「エゴイスト」が合っているようで、疲れ知らずで、ものすごくやる気が出ます。

「第4章 美意識――ゆずれない生き方」より


5番とエゴイスト、
あなたはどっち派?



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☆★☆



高野てるみさんの本が良かったので、
関連して”シャネル本”を読んでいるこの頃。
最後に、いくつか紹介しますね。




ココ・ガブリエル・シャネルの評伝です。
評伝ですが、それぞれの章で”主役”が入れ替わる、ちょっと変わった構成。

コレットやポワレ、ミシア、ピカソ、コクトー、ポール・イリブなど……、
シャネルと関わりのあった「同時代人」とシャネルの人生を並行して描いていく。
たとえるならば、関川夏央さん・谷口ジローさんの名作マンガ↓『「坊ちゃん」の時代』のような雰囲気です。

著名な作家・芸術家がうじゃうじゃ登場する。
シャネルの時代のフランスは、ほんとに豊饒。





↓これも。まさに今読んでるなう。



伝記です。
……いや、「大河」だ。

 そこはフランス南部の、一度も征服されたことのない大地。よそ者がかすめて通っただけの土地。
 かすめ通った者の中には古代カルタゴの名将ハンニバルもいただろう。

「プロローグ」より


こんなカッコいい書き出しではじまります。
……というか、古代カルタゴ!

 やがて古代ローマの時代がやってくる。


ココ・シャネルはもちろん、古代人じゃないのだけれど、
<シャネル>が誕生する背景として、歴史にも目を配っている濃厚な1冊。
ココの祖父や親の物語にも多くの筆がさかれています。

映画の↓「ココ・アヴァン・シャネル」の原作となった本。


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☆★☆



<シャネル>を語るとき、人はみな熱を帯びる。


今日紹介した本はどれも、まるで
「私がいちばんシャネルのことをわかっているのさ!」とでも言いたげ
シャネルの”内面”までをも断言していきます。

客観描写だけでなく、心理や思想まで描きこんでいく。小説みたいに。



ちなみに、ココ・シャネルはけっこう虚言癖のあるひとなのね。
とくに自分について語るときは、毎回言うことが違う。
隠し事も多かったといいます。

作家のルイーズ・ド・ヴィルモラン(Louise de Vilmorin)も、
シャネルの「回想録」の執筆を断念したほど。
口をひらくたびに話が食い違う。




だからかもしれません。
正確な<シャネル>像を誰も把握していないからこそ、
書き手の価値観や人生を投影して語りたくなる。



ちなみに、虚言癖に関連して。
以前の記事(パーソナリティ(障害)の10のカタチ)で紹介した↓『パーソナリティ障害』という本では、
ココ・シャネルは「自己愛性パーソナリティ障害」「演技性パーソナリティ障害」と診断されています。

なるほど、たしかに……と思う反面、
この診断もまた、七変化する<シャネル>像のひとつに過ぎないのかもしれない。






そんなこんなで今日は。

『ココ・シャネル 女を磨く言葉』っていう本が
オススメだよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆



というお話でした。



ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


【関連記事】

【ココ】シャネルの生き方や性格がわかる本16冊【ガブリエル】
パーソナリティ(障害)の10のカタチ
何度でも聴きたいミュージカル(舞台・映画)のサントラ10枚







 
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2017年03月18日

買ったら「読まない」読書術!?(積ん読の話じゃないよ)

 
今日のなぞなぞ
「掟破りの”裏ワザ”的な読書術は?」



読書術の本はけっこう読んでいるけれど、この発想はどこにもなかった!
今日は、ほとんど”裏道”なユニークすぎる読書術のお話です。


もくじ
 さらっとレビュー
 「読まない読書術」の分類学
  ・ツンドク派
  ・町へ出よう派
  ・一生のうちに読める本は限られてるだろ派
 「買う」は「読む」より意義がある
 紙の本を買いなよ(ただし読まなくても可)


さらっとレビュー


本日紹介するのは、↑『“好き"を仕事にするための77の極意』
タレントのビビる大木さんが、クリエイターたちに「好きを仕事にするためのノウハウ」を聴きにゆく、インタビュー(対談)本です。


インタビュイー(聴かれ手)は……

嶋浩一郎さん(博報堂ケトル 代表取締役社長・共同CEO)
渡辺圭さん(NHK 歴史番組プロデューサー)
鬼塚忠さん(アップルシード・エージェンシー 代表取締役)
日野晃博さん(レベルファイブ 代表取締役社長/CEO)
坪井貴史さん(フジテレビ バラエティ番組プロデューサー)
柴田陽子さん(柴田陽子事務所 代表取締役)

の6人。


ビビる大木さんのインタビュアーとしての才能がこれでもかというくらい発揮されていて、
「”好き”がどうビジネスにつながるのか」をどんどん引きだしていく。

気づけば私は、たくさんの文章に傍線をひいて、ページの端を折っていました。
(私はこんなふうに本を”汚し”ながら読書しています)。

以前の記事(最近読んだサブカルチャー寄りの本10冊〜聖地巡礼からロバート秋山まで)で紹介した『サブカル・スーパースター鬱伝』と同様、
聴き手がとてもよいアシストをしている良書です♪


たとえどんな”好き”でも。
取るにたらないと思える趣味や習慣でも。
”好き”は必ず「強み」として輝く。


本書を読めば、あなたのなかに眠る”資産”に気づくことができるはず。


「読まない読書術」の分類学


……と、さらっとレビューしたところで。
本題の、買ったら「読まない」読書術について。

これは本書の”一人目”に登場する博報堂ケトルの嶋浩一郎さんが提唱している方法です。
博報堂ケトルは、クライアントの課題を方法を問わずに解決する「クリエイティブエイジェンシー」。

嶋浩一郎さんは、買った本は「読まなくてもいい」という。
これが、今まで語られてきたどの読書術とも視点が異なっている。


読まない読書術?
けっこうあるじゃんそんなの。


……そう思った方もいるかもしれません。
たしかに、「読まない」を斬り口にした読書法は、ないことはない。


たとえば、代表的なのが……



・ツンドク派


買ったけど、読まずに置いておく方法。
積んでおく→積ん読。

ツンドクは私も大賛成です。
気分やそのときの興味によって、吸収率よく読める本をひもとけばいいと思う。
そのためには、ツンでおいて選択肢を増やしておくのが◎。

でもツンドクは「いずれ読む」ことを前提にしているよね?



・町へ出よう派


知識や知恵は本にだけ宿るわけではない。
「書を捨てよ、町へ出よう」……的な。

”書を捨てよ”はべつに、「本はだめだ!」といっているわけじゃなくて。
本とおなじように現実世界のことも読みこめというスタンスです。

嶋浩一郎さんの方法は真逆。
捨てるんじゃなくて、買えとおっしゃっています。買え、でも読むな、と。





・一生のうちに読める本は限られてるだろ派


世にあるすべての書を読めるわけじゃない。
読まなくていい本は読まずにすませろ。

たとえば以前の記事(最近読んだ「読書術」10冊)で紹介した佐藤優さんの『読書の技法』では、
「精読すべき本を見極めるための多読」をススメています。

↓ショウペンハウエルから連綿と続く、
”読むべき/読まなくていい本を見極める”読書術。

でも。どうやら
嶋浩一郎さんの方法は、この派閥でもないようだ……。






「買う」は「読む」より意義がある


ではでは。
嶋浩一郎さんがどういう意味で「読まなくていい」とおっしゃっているのか。

それは、ひとことで言うと……


ログ


なんだよね。

嶋浩一郎さんは、毎日1冊は本を買うらしいのですが、
「買うだけで、読まなくてもいいんですよ」ときっぱり宣言する。

例えば宇宙の「ひも理論」の本を買ったとすれば、その時「ひも理論」という言葉が知りたかった自分がいる。そのマーキングでいいんです。

(中略)

買うだけでオッケーです。前書きだけ読んで終わりでもオッケーです。

「PROFILE.1 広告」より

ツンドク推奨の私だけれど、「読まないことを前提」に本を買ったことは一度もなかった。
長年積まれている本も、いずれは読む予定なのね。気持ちのうえでは。

だから「読まないつもりで買え!」というこの発想は、けっこうな衝撃でした。
伝わるかな、この驚き。


じっさい、聴き手のビビる大木さんも
「読まなきゃっていう強迫観念があるんですけど」と、とまどっていました。

でもこの対談以来、ビビる大木さんは
気になったら読まなくても買う、を実践しているそうです(「あとがき」より)。




やってみるとわかると思いますが。
これ、心理的抵抗がすごいんだよね。

「買ったけど積んじゃってる」のと「はじめから積む(読まない)つもりで買う」のは、
結果だけみるとおなじなのに、必要な覚悟がぜんぜん違う。

でも。やってみるとわかると思いますが、
実践すればなんだか”殻”を破れた感じになる。

掟破りの、裏道のさらに裏道の読書術です。


紙の本を買いなよ(ただし読まなくても可)


ある本を買う。
すると、そのときの自分の興味が「ログ」として本棚に保存される。

ふつうはログというと、ノートやwebに”情報”をストックしていくのだけど。
今日の話はベクトルが逆だよね。

自分の関心というデータが、本という”物質”として「ログ化」されていく。


私は、読書は電子書籍でも紙でもどっちもOKだと思っているのですが、
今回にかぎっていえば
紙の本のほうが「ログ」として面白い効果を生んでくれるかも。


以前の記事(「PSYCHO-PASS(サイコパス)」はノベライズから先に読んでもいいかもしれない)で紹介した
「PSYCHO-PASS」の槙島聖護ふうにいうならば……



「紙の本を買いなよ」


ということになります。

紙の本を買いなよ(ただし読まなくても可)。







そんなこんなで
今日は、ビビる大木さん(聴き手)の『“好き"を仕事にするための77の極意』の紹介でした。



それでは。
いつものメッセージ。



みんな
いっぱい本読もうよぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆




……。

…………。

……………………。


……いや、今日はこれじゃ正しくない。



みんな
いっぱい本「買おう」よぉ〜☆(*´∇`*)ミ☆




ノーリスク・ハイリターンの投資は"読書"♪


あきか(@akika_a


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